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特集

活力を生み出すダイバーシティ(女性活躍推進編)


【第3回】制度構築・意識改革は段階を追って実施~日本生命~(2)

2016.02.08

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目次
  1. 「女性活躍推進」は、全従業員の業務効率改善につながる
  2. 「本人の意識改革」が不可欠
  3. ダイバーシティの推進は、企業の成長を促進するのか

「女性活躍推進」は、全従業員の業務効率改善につながる

「自分が育児休暇を取得し、家事育児をすべて一人で経験することで、いかに妻の負担が大きいかを実感することができました」と話すのは、日本生命で法人営業を担当する男性社員だ。

日本生命では、配偶者が出産する際の男性育児休業取得率が、2013年、2014年の2年連続100%だ。子どもが1歳6ヶ月を迎える日の年度末まで、いつでも取得は可能である。
男子社員の平均育休期間は1週間と決して長い期間ではない。人事部としては、むしろ少数の社員が長期で取得するよりも、短い期間でも子どもが生まれる男性社員全員が取得することを推奨している。男性の育児参加を通じて日常的に効率的な働き方を促し、ひいては女性の働き方への理解を深め、女性が活躍できる風土を作ることが狙いなのだ。

育児に関わる男女だけでなく全社員のワーク・ライフ・バランスを充実するには、全体的な残業時間の削減が必要となる。そのため、日本生命では社員の目標退出時刻を20時と定め、20時を過ぎると、フロアーの明かりを消灯する。毎週水曜日のノー残業デイには、18時に一斉消灯する徹底ぶりだ。

業務を効率化し、限られた時間内で密度の高いパフォーマンスを求められる。しかし一方で、こんな声もあった。「業務の効率化を進めるがゆえに、社内でのコミュニケーションが減ってしまっていたのも事実です」と前出の佐藤香氏。就業中の雑談や就業後の“飲みニケーション”が少なくなり、以前にはあった“一体感”のような空気が薄れつつあったという。

そこで人事部主導により、就業時間内に課長と所属員数名単位での「イキイキ職場ミーティング」を全部署で実施。対話による、タテ・ヨコのつながりを強化し、相互理解の促進、一体感の醸成を目指した。

日本生命のイキイキ職場ミーティングの様子

イキイキ職場ミーティングの様子

ミーティング実施前は、現場からは「業務で忙しいのに……」と、不満の声も聞こえてきたという。それでも、いざミーティングを実施すると、「上司から、これまでは聞けなかった話が聞けて良かった」「同じ所属内でも、チームが違えば担当業務も違う。その仕事内容を具体的に聞くことで、より自分の業務の役割を明確に認識することができた」などの好意的な意見が聞こえてきた。今後も継続して、実施予定だ。

「本人の意識改革」が不可欠

育児休業や時短勤務の制度拡充、男女を問わず残業時間の削減によるワーク・ライフ・バランスの充実など、さまざまな施策に積極的に取り組む日本生命は、「女性に優しい」ばかりではない側面もある。

同社では、2015年から産休・育休を長期取得する女性社員に対して、「産休前」「育休期間」「復帰後」の3回にわたる段階的なセミナーの開催をスタート。育休期間中のセミナーは子ども連れの参加でもOKだ。

「産休に入るときには自分の仕事を誰かに引き継ぐ必要があります。復帰後時短で勤務するなら、その短縮された時間のフォローは誰かが行っています。いずれのケースでも周囲の理解とサポートが不可欠です。その点をしっかり当事者にも理解してもらい、育休復帰後の働き方についても、上司との面談で細やかなすり合わせを行うよう伝えています。」

「“とりあえず”時短勤務の選択をしていないか」「フレックス制を活用し、朝の時間帯をより活用ができないか」などを、育休取得者の希望や事情も考慮しながら、両立支援制度を効果的に活用する働き方や利用可能な外部の育児支援についても、人事部が細やかに情報提供を行う。

「時短勤務は、子育て中の職員に認められた権利です。それでも、優秀でキャリア志向の高い職員が、長期間にわたり時短勤務を続けることは、中長期的にはキャリアロスにつながる可能性があります。そのリスクを回避し、子育て中の職員でも仕事を通じ成長を続けられるように支援することが一番の狙いです」(佐藤氏)

ダイバーシティの推進は、企業の成長を促進するのか

ところで女性活躍推進をはじめ、ダイバーシティ推進は本当に企業にとって必要なのだろうか。過去の「男女の役割分担」が風土に根付き、社員同士がお互いにリスペクトし合い、それで満足している環境ならば、多様な意見や多様な働き方を取り入れることは、ときとして、意思決定のスピードを遅らせ、業務の効率を下げることにつながらないだろうか。

女性活躍のみならず、シニア層の活用や、障がい者雇用、グローバル人材など、まさにダイバーシティな人材活用を推進している日本生命はこう答える。

「単一的かつ一律的な職員で物事を進めていこうとすると意思決定は早いかもしれませんが、その分思考が単一的になるリスクがあります。変化のスピードが速くなっているマーケットに対応して会社が持続的に成長していくために、ダイバーシティ推進は日本生命にとって必要不可欠です。取り組みはまだまだ道半ばなので、今後も男女や年齢を問わず、職員一人ひとりが本当に活躍できる環境づくりを目指します」(佐藤氏)


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執筆者紹介

玉寄麻衣(たまよせ・まい) 1979年生まれ。立命館大学政策科学部卒業。外資系大手人材派遣・人材紹介会社で、営業として主に中小企業の人材採用をサポート。その後フリーランスのライターとなり、人材採用、人材育成、大学教育、広報・PR、企業経営等に関する取材・執筆を行う。

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