コラム

残業ゼロを目指して


タスク整理の基本は、頭の中を書き出すこと! 「GTD」を簡単図解

2017.10.12

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残業ゼロを実現するためのビジネスハック術を紹介する、ベストセラー作家・佐々木正悟さんの連載企画。今回は、これまでとは少し違ったアプローチの「タスク整理術」を紹介します。

目次
  1. ちっとも進まず、時間ばかりが経ってしまう仕事があったら
  2. とにかく頭の中を、何でもいいので書き付けていく
  3. やる気ではなく「小さなアイディア」が必要なこともある
  4. 頭の中を書き出すことをタスク整理術に応用した「GTD」
  5. 頭の中を書き出すことは、海で魚群を見つけることに似ている
  6. 書き出すことで「消滅」を防ぐ

ちっとも進まず、時間ばかりが経ってしまう仕事があったら

「この仕事はちっとも進める気がしないし、あれこれ悩んでいる間に時間ばかりが経ってしまう」という仕事、ありますよね。

あるいは、普段ならサクサク進められるのに、急にその日だけうまくすすめられない、といった日もあるでしょう。

そんなときに役立つ意外な方法があります。これは、手法自体はよく知られているのですが、「仕事を進めるために使う」と言われるとやや意外に思われるかもしれない方法です。

とにかく頭の中を、何でもいいので書き付けていく

その方法とは「頭の中身を書き出す」ということです。書き出すところは紙でもPCのメモ帳でもかまいません。とにかく、自分の頭の中を書き出してみましょう。私は、仕事で行き詰まったときに一番有効なのは、この方法だと考えています。

しかしこの方法、なかなか広まらず、その有用性が伝わっていない側面があります。理由の1つとして、この方法が「アイディア発想法」だと思われていることがあるかもしれません。

「今欲しいのは新しいアイディアではなくて、『やる気』なんだ」。そんな思いが先に立つのでしょう。

しかし私は、仕事に行き詰まったら、それがどんな仕事でも、たとえば経費の精算やメールへの返信であっても、この「頭の中身を書き出す」という作業を実施します。そしてその作業は、実際有効なのです。

やる気ではなく「小さなアイディア」が必要なこともある

たとえばメールの返事を書きあぐねているといったとき、実は、ちょっと書きにくい相手へのメールであったりするからという、ただそれだけの理由で手が進まないことがよくあります。

そんなときに必要なのは「やる気」ではなくて、「そんな相手にも受け止められやすいようなちょっとした言い回し」だったりするわけです。

そのちょっとした言い回しがまさに「アイディア」です。その言い回し、ワンフレーズさえ思いつけば、メール返信はどんどん進むといったことがよくあるのです。

そうしたちょっとした言い回しなどが、頭の中を書き出していくうちに思い浮かぶことが多いのです。

頭の中を書き出すことをタスク整理術に応用した「GTD」

この「頭の中を書き出す」という行為を、タスク整理術に昇華し体系化した取り組みが「GTD」です。

GTDは「Getting Things Done」の略で、直訳すると「仕事を成し遂げる」という意味になりますが、簡単にいえば、「タスクとプロジェクトを整理して管理する仕組み」のことです。

GTDでは、はじめに「頭の中にあるアイディやタスク」をめいっぱい書き出して「インボックス」と呼ばれる場所に保存します。
この後、この「インボックス」の中身を「すぐに実行可能か?」「2分以内にできるのか?」「2つ以上の行動が必要か?」「誰かに任せるのか?」といった観点で振り分けていきます。

タスク整理術「GTD」こうすることで、頭の中を空にした上で、自分のタスクを整理することが可能になるわけです。

GTDのさらに詳しい解説については、GTDの考案者であるデビッド・アレンの著作「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」にお譲りします。

頭の中を書き出すことは、海で魚群を見つけることに似ている

私は「頭の中を何かに書き出す」という行為が、「海で魚の群れを見つけること」に似ていると思っています。

私は趣味でシュノーケリングをするのですが、不思議なことに、魚がたくさん泳いでいるはずの海に潜っても、一匹も見当たらないことがあります。懸命に潜り続けていても、なぜかほとんど見当たらない。それが、ふと後ろをむいてみると、わっと魚の群れに出会うことがある。頭の中を紙に書き出している際にアイディアに出会うという感覚は、この時の光景とよく似ているのです。

海がどこまでも広いように、頭の中の知識の海も大変広く、たくさんのアイディアが泳ぎ回っているのですが、視野が狭くてはそのアイディアを見つけることができません。

一方向だけを見て潜っていっても魚がほとんど見当たらないように、頭の中でずっと考え込んでいても、ほとんど何も見つけられないのです。仕事に行き詰まっている時というのは、このような「視野狭窄」に陥っているときがほとんどです。

書き出すことで「消滅」を防ぐ

ふと書き付けた言葉やフレーズから記憶が刺激されると、一気に視界が広がって、広大な情景に出会うことができます。

何かに書いておくという行為は、そうした情景の「消滅」を防ぐことにもつながります。単に情報を整理するだけでなく、思いついたアイディアをしっかり形にとどめておくという点でも、「頭の中を書き出す」という行為は、重要な「時短術」なのです。

執筆者紹介

佐々木正悟(ささき・しょうご) 心理学ジャーナリスト。「ハック」ブームの仕掛け人の一人。1973年北海道生まれ。「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求。執筆や講演を行う。著書に、ベストセラーとなったハックシリーズ『スピードハックス』『チームハックス』(日本実業出版社)のほか『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(中経出版)『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』(ソーテック)などがある。ブログ:佐々木正悟のメンタルハック

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