サービスピックアップ
従業員の健康管理を簡潔化。オーダーメードのシステム【i-soft】
2023.07.14
近年、人的資本経営や健康経営の推進に伴い、従業員一人ひとりの心身の健康を実現するためのさまざまな施策に注目が集まっている。株式会社システム・ビット(東京・豊島)は、健康診断をはじめとした業務を効率化するシステム「i-soft」の開発・販売を行っている。
「i-soft」の運用を通して蓄積したデータは企業の健康施策につなげることもできるという。ソリューションを提供する上で同社が重視している考えについて、医療ICT営業部の頼実智寛さんと開発部の山本麻由子さんに聞いた。【2023年4月17日取材:池田亮貴、文:黄理愛】
健康診断の手配から結果通知後の面談までを一貫してシステム化
弊社は導入型健診システム「i-soft」の開発・提供を行っています。製品は大きく2つで、健診分野・健診業務を幅広くサポートする「総合健診システム」と、職場の保健衛生活動を支援するための「社員健康管理システム」があります。
主に社員健康管理システムについて説明いたしますと、こちらは健康診断の手配、実施から受診勧奨を行い、結果の集計、さらにその後の面談設定までをシステム化し、トータルでサポートするサービスです。
従業員ごとの健診結果、これまでの問診や健診歴、過去に受けた指導の内容や診療メモ、
また超過勤務状況やストレスチェックの結果などもリアルタイムで一括管理できます。これらのデータは健康経営を推進する上で自社のステータスを測る指標になりますし、また社内の人事配置といったさまざまな場面に生かすことができます。
強みはシステム開発の実績と顧客の要望を反映できる距離の近さ
もともと弊社はパソコン関連製品の開発・販売から始まり、その後さまざまな分野のシステム開発に携わってきました。2009年に医療系の会社を子会社化したことで医療分野へ参入し、2013年から健診システムの開発・販売をスタートしました。
当初は健康診断を実施している病院を対象に関連業務を支援するシステムを提供していたのですが、お付き合いのある企業から「自社の従業員の健康管理をシステムで行いたい」との要望を受け、新たなシステム開発に踏み切った形です。
従業員の健康状態を書面で管理・活用するには限界がある、健康診断の実施管理が追いつかないなど、現場には具体的なお悩みがあります。例えば従業員が全体で数千名以上いるような企業では、健康診断の結果が上がってきても人事側でさばききれず、健保や代行機関に管理を丸投げするケースや、ただデータを保管しておくだけというような状況が生まれてしまいます。
実際に、ストレスチェックを含めた結果データを一括管理することで、健康施策や目標が立てやすくなったという声も聞きます。人事担当者としては健康経営が大切だという意識はあるものの、大前提となる現状のステータスをスムーズかつリアルタイムに把握することに困難がある。そうした状況を打破したいというのが今のニーズではないでしょうか。
パッケージ販売ではなくソリューションをベースにした柔軟な提案で差別化
私たちのサービス提供におけるスタンスは、単なるパッケージ製品の販売ではなくソリューションをベースにした提案につなげることです。規模や風土がさまざまであるように企業が抱えている課題もさまざまで、一つのパッケージ製品でそれらすべてをカバーできません。
本質的な課題をクリアするためには各々の状況やニーズに沿ってサービスを選択する必要があります。「i-soft」はその点の使い勝手が非常に良く、必要な機能をオーダーメードで実装可能です。
「基本機能」と「結果登録 結果処理」の最低2つからシステムを構築でき、他の機能は現状のヒアリングをさせていただきながら一緒に検討し、導入準備を進めていくことができます【下写真】。システムの柔軟性の高さ、ここが他社サービスとの一番大きな違いであると自負しています。
システムを導入して終わりではなく、しっかりと運用していただくことを大切にしています。健康経営優良法人の認定を受けるために導入を検討される企業もありますが、認定を受けることが目標になってしまうと本質を見失ってしまいます。本来、目指すべきところまで並走できることが弊社の強みだと思います。
従業員のヘルスリテラシーを向上させるシステム開発に努めたい
また、近年は外国人労働者の増加によって多言語対応へのニーズがとても高まってきています。従業員に検診結果を渡しても日本語が分からなければ内容を理解できない。弊社は海外にシステム販売をしており現地の人々と連携できる仕組みを保有しているため、翻訳が可能であれば何カ国語にも対応できることも特長です。
現在、厚労省はPHR(Personal Health Record)、いわゆる個々の健康や医療に関する情報を人々が把握し、活用していけるようにするための仕組みづくりに注力しています*。
*出典:国民・患者視点に立ったPHRの検討における留意事項
企業が20年後も30年後も発展していくためには、やはり企業ごとに今働いている従業員、特に若手のメンタルヘルスも含めた健康情報をいかに集め、不調が出ないよう事前に課題化と対策をしていけるかが重要です。
また、対策は個人で考えるのではなく、必要な部門と本人で情報を閲覧・共有し、組織としてフォローすることが重要です。弊社も今後これに関連したシステム開発に臨む計画です。
蓄積したデータをもとに、AI分析を活用して企業ごとの健康予測を立てていけるような仕組みをイメージしています。例えば、この部署ではこうした病気のリスクが高くなる傾向があるということが分かれば、自身も周囲もそれに対応した行動を取ることができます。
2015年からストレスチェックが義務づけられてはいますが、実際のところ企業の中で従業員がメンタル不調を感じた時、周囲に相談するハードルはまだまだ高い現状があります。そうした雰囲気の中では従業員のヘルスリテラシーも育ちにくい。今あるシステムとサービスをより良い形で提供しつつ、いずれは全従業員が健康について主体的に考えることを促せるような総合システムの開発に努めていきたいと考えています。
※情報は取材時点。記事内の画像は株式会社システム・ビットより提供。
サービス紹介:社員の健康にまつわるあらゆる業務・データを一括管理する「i-soft」
「i-soft」社員健康管理システム
従業員の健康管理業務を支援するシステム。健康診断の手配、実施から結果の集計、その後の面談設定までをシステム化しトータルでサポート。また、業務に必要な機能を細かく選択して組み合わせることで、個々のニーズに合った最適なシステム構築が可能に。
詳細および資料請求はこちら
https://kenshin-web.com/products/isoft/
会社情報
株式会社システム・ビット
本社:〒171-0022 東京都豊島区南池袋2丁目30番12号 BITビル
代表:代表取締役 永森信一
設立:1979年12月1日
従業員数:75人(契約社員含む:2022年11月現在)
事業内容:コンピュータ、ネットワーク機器の販売、医療介護パッケージのソフトウェア開発、販売、健康診断システム開発・販売、ソフトウェア開発、ネットワーク技術者要員の業務支援サービス、システム保守、運用管理
HP:https://www.systembit.co.jp/
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