林修三先生のなるほど人事講座
理論武装した学生への面接対処法
2016.04.15

6月の選考解禁日に向け、面接対策をしている企業様が多くあることと思います。
今回は、その面接において、がっちりと理論武装した学生をどのように見極めていくかという点についてご紹介してまいります。
論理的に話してくる学生の全てが、理論武装を施されてきているわけでは決してありません。特別に指導を受けていなくても理屈の構築をハイレベルで行える学生は一定数存在しますので、そのような学生に対しては、素直に論理的思考力を評価してあげれば結構です。
問題は、細かな面接指導を受けて(表面的には)論理思考を示してくる学生への対応です。
さらに言えば、そもそもどうやって天然ものと養殖もの(?)を判別するかという課題があるかと思いますが、概ね以下のような対応で見極めが可能です。
1.真っ向から理屈で勝負
語られた中身について、最低でも2段階以上の「なぜ?」を突っ込んでいきます。トヨタの改善活動において「『なぜ』を5回繰り返せ」という有名な言葉がありますが、たとえ5回まで行かなくとも複数回以上の「なぜ?」を突っ込んでいけば、本気で深い考えがあるか、付け焼き刃の話なのかは、だいたい見えてきます。
例えば志望動機であれば、一つ一つの軸について、「なぜその思いを強く抱くに至ったのか?」という背景を詳細に語ってもらい、さらにそこで出てきた話に対して「そうした(思った)のはなぜなのか?」を執拗に繰り返してください。
また、「その理由だったら○○社のほうが志望度が高くなりそうだけど、なぜウチが第一志望なの?」という突っ込みも効果的です。
自己PR系の話であれば、話の中に出てくる「○○した」「○○と考えた」というフレーズに着目し、「なぜ○○した(考えた)のか?」という質問を繰り返していくことで、付け焼き刃を剥いでいくことができます。
ただし、このパターンで対応する場合、面接官側に高いレベルの論理的思考力と質問スキルが要求されますので、事前にしっかりした面接官研修の実施が必要になる場合があります。
2.ノンバーバル部分で判断
人間、本音で何かを語っている時はたいていの場合、話を伝えるべき相手(面接であれば面接官)に意識の大部分が向けられるはずです。逆に言えば、言葉としてはどれだけ理に叶っていたとしても、それが面接官に向けられていないと思える話し方をしている場合は、本音ではない付け焼き刃である可能性が高まります。
具体的には、主に視線に注目をしてください。
こちらは見ているが焦点が面接官より前方にある、あるいは頻繁に斜め上のほうに視線が飛ぶ、ということが多い場合で、かつそれが無意識で行われているように見える場合、その話は”記憶の中の文章”が語られている可能性が高いと考えられます。
同様に、声(というか音波)がしっかりと面接官に向けて飛ばされておらず、本人の目の前や口の中にしか飛んでいない場合は、本音を語っていない可能性が高いと考えられます。
ただ、このパターンでも、面接官側にある程度の観察眼が要求されますので、やはり事前のレクチャーが必要になります。
以上2点をご紹介しましたが、人間が人間を評価するわけなので、たとえこのような技法を使ったとしても100%の見極めというのは非常に困難です。また、就活生はただでさえ緊張して慎重になっていますので、面接官側が高圧的だったり選別意図をあらわにしてしまっては、より警戒して本音を隠されてしまいます。
最後の最後は、人間対人間のコミュニケーションとして、どこまで応募者と真摯に向き合って話し合えるかにかかってきますので、面接の技術だけではなく心持ちの部分についても、人事担当者主導で社内に浸透させてしていくことも重要な対応です。
執筆者紹介

林修三(はやし・しゅうぞう)(株式会社ヒュームコンサルティング代表取締役) 1975年生まれ。仙台市在住。東北大学法学部を卒業後、大手自動車部品メーカーの経営企画職~IT企業の人事・採用職を経て現職。現在は東北地方の複数の大学でキャリア系科目講師として学生の就職指導に努めるほか、人事・採用コンサルタントとしても活動中。
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