採用の世界を可視化し、コスト削減と正当な評価を実現【採用見える化クラウド】

株式会社キャスティングロード（東京・新宿）が提供する、派遣・アルバイト採用のための分析ツール「採用見える化クラウド」。派遣会社を母体としながら、SaaS型プロダクトの同サービスを開発した経緯やサービスの概要、今後の展望について、開発責任者の山下有人さんと、フロント担当の宮里啓悦さんの2名に話を聞いた。【2023年4月12日取材：池田亮貴、文：野本春乃】

開発責任者の山下有人さん

採用のブラックボックスを見える化する

私たちが提供する採用レポートの自動化ツール「採用見える化クラウド」は、求人媒体にかけたコスト（投資）がいくらの収益に変わったのかを手間なく簡単に分析できるツールで、主に3つの特徴を有しています。

1. データの集約機能
CSVやExcelなどで散在しているデータや予算管理データなど、さまざまなデータを集約する機能です。採用プロセスや予算に関連するデータを一元管理することで、効率的なデータ管理を実現します。

2.採用レポートの自動化
集めたデータをそのまま採用レポートに反映するためには、Excelなどで煩雑な処理が必要となることがありますが、当社のクラウド上のワークフローでは、データのクレンジングや統合などの処理を自動化しています。Excelの作業と同等の機能を有し、効率的なデータ処理を実現します。

3.クラウド上での可視化
「採用見える化クラウド」は、クラウド上でBI（ビジネスインテリジェンス）ツールのような考え方でデータを可視化。これにより、必要な情報を必要な時に素早く閲覧することができるようになり、採用プロセスの進捗状況や候補者の評価など、重要なデータを視覚的に把握することを可能にしています。

データの集約と一元管理、自動化されたデータ処理、そしてクラウド上でのデータの可視化環境を提供することで、効率的かつ透明な採用プロセスを実現するお手伝いをしています。

フロント担当の宮里啓悦さん

採用担当者の課題をカタチに

人材派遣サービスを展開する私たちが「採用見える化クラウド」の開発に踏み切ったのは、企業の採用をお手伝いする中で課題を感じたからこそでした。例えば「求人媒体に掲載したからと言って必ず応募がくるものではない」という現実が現場の社員には伝わっていないなど、採用担当者と現場の社員とのあつれきを感じる場面が多々ありました。

お互いに情報が十分に行き届いていないこと、知らないことがあつれきにつながっているのではないか、という仮説のもと、採用状況をできる限りリアルタイムで分かるようにという観点と、その採用状況が自分たちのビジネスにどれほど影響を与えているのかというところまで伝わるようなツールが必要だろうという思いから生まれたのがこのサービスです。

例えばECマーケットであればROI（投資収益率）やROAS（広告費用対効果）といった指標がすでに確立されていますが、人材業界にはそれが全くないんですよね。派遣社員の採用で考えるとわかりやすいのですが、週1日・1年勤務の人材もいれば、週5日・2年勤務の人材もいる。でも採用という点ではどちらも1採用とカウントしているので、採用単価が正しく計算されていないという課題がありました。

いざ計算するとなっても、リアルタイムでレポート化をするのはなかなかハードルが高いです。まずは社内のデータを取り揃えることの難しさ。そして集めたとしても、集計作業に時間を割くことの難しさがあります。

人事担当者のコア業務は、採用領域における目標達成のために戦略を立て施策立案や思考を行うことですから、データ集計・レポート作成作業に時間を取られては元も子もありません。一方で、その意思決定の判断材料として、本来であればデータが活用されるべきという矛盾を抱えていたのです。

この「採用見える化クラウド」を使えば、採用後の売上回収率や定着という、採用のその先までしっかりと可視化することができる。それを可視化して媒体ごとで判断ができる。戦略面にしっかり活かせるデータが出てくるのが魅力です。

データの整理や作り直しは必要なし

実際にサービスを利用してくださっているのは、フランチャイズ形式の飲食業など、店舗を複数経営していらっしゃる業態のお客様が多いです。当然求人費がかさみますから。採用活動は各店舗で行って、本部で横断的に数字をまとめてコスト削減の進捗を見るといった具合で採用見える化クラウドを活用していただき、気に入っていただいています。

データの可視化やレポート化にかかる工数削減といった効果以外に「属人化からの脱却」という点でも評価をいただいています。ExcelやAccessを加工できる優秀な社員がいらっしゃる場合、意外と自社でデータ分析を完結できる企業さんもいらっしゃいます。ただしその方が突発的に休まれたり、あるいは休みづらい、後任が育たないといった悩みを抱えて本サービスを利用していただくお客様は意外と多いのです。

私たちの強みは「データ構造の理解」と、「データを分解してきれいにするデータクレンジング能力」だと自負しています。インプットしたいデータが入力規則もバラバラで、決してきれいと呼べる状態でなかったとしても、イチから伴走してデータ加工の提案をさせていただいています。完全にシステムだけで扱うのではなく人の手が加わっているので、逆に言うと「データさえあれば、できないこと」はありません。

新しい仕組みを取り入れるときに、まずデータの入力規則をそろえましょうだとか、運用方法を定めるところからスタートすることが多いですよね。弊社ではその過程を全くやらないわけではなく、「いま手元にあるデータで始められますよ」というお話をさせていただいています。とにかく動き出すことが重要だと考えているので、そういった姿勢も利用者の方々からも喜んでいただけているポイントです。

人事担当者に正当な評価を

ネットショッピングであれば、同じ商品を購入するにしてもどこの店舗だと安いだとか、ポイント還元率や配達日というのが一般に公開されており、自分の条件で取捨選択することができます。ところが現在の求人の仕組みは、まだまだブラックボックスの領域が非常に大きい。同じ業種の人材を募集するにも、そもそもの相場感や採用確率の高いプランはどれかなどまったくわからないのが現状です。

そんなブラックボックスの中で採用担当者は成果を出していかないといけない。でも成果の定義づけも難しい…。そんな状況を変えたいというのが、このサービスのビジョンです。

求人費を抑えたい方、同じ求人費でも採用数を最大化させたいすべての方にお届けしていきたいと考えています。求人という領域において「コストを下げたい」や「自社の採用状況はこのままでいいのだろうか」といった漠然とした疑問をお持ちの企業にこそ「採用見える化クラウド」の導入がおすすめです。お手元のデータの不備や不足で悩む前に、まずはご相談ください。

※情報は取材時点。記事内の画像は株式会社キャスティングロードより提供。

サービス紹介：採用コストと成果が一目瞭然「採用見える化クラウド」

採用コストと成果が一目瞭然「採用見える化クラウド」
求人広告費用がいつどれだけの労働力に変わったのか一目瞭然！応募だけではなく稼働単価でも応募経路ごとで分析が可能。難しいデータ統合はまるっとおまかせ。データ加工は一切必要なく、データをアップするだけですぐに分析をスタートできるのが特長。

詳細および資料請求はこちら
https://www.cr2.co.jp/lp/hr-visual/

■会社情報　
株式会社キャスティングロード
本社：〒160-0022　東京都新宿区新宿3-1-24 京王新宿三丁目ビル7F
代表：代表取締役社長　早瀬 仁洋
設立：平成13年3月
事業内容：労働者派遣事業（許可番号　派13-070563）
　　　　　有料職業紹介事業（許可番号　13-ユ-301076）

HP：https://castingroad.jp/contents/company