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厚労省、10月を「年次有給休暇取得促進期間」に
2017.10.04

厚生労働省は今月2日、年次有給休暇を取得しやすい環境整備を推進するため、10月を「年次有給休暇取得促進期間」とし、全国の労使団体に対する周知依頼、ポスターの掲示、インターネット広告の実施など、集中的な広報活動を行うことを発表した。詳細は以下の通り。
年次有給休暇とは
年次有給休暇は、労働者の休暇日のうち、使用者(雇用主)から賃金が支払われる休暇日のこと。
労働基準法において、労働者は、
- 6カ月以上継続している
- 全労働日の8割以上出勤している
以上の2点の条件を満たしていれば、10日間の年次有給休暇が付与され、申し出ることで取得することができる。これは、パートやアルバイトという雇用形態でも同様だ。
日本の有給取得率は5割以下 世界的にも非常に低い水準
日本における年次有給休暇の取得率は、2015年に厚生労働省が実施した調査では48.7%と5割を下回っており、非常に低い状態が続いている。
世界最大級の総合旅行サイト・エクスペディアの日本語サイト、エクスペディア・ジャパンが、2016年に世界28ヶ国18歳以上の有職者男女計9,424名を対象に実施した調査では、日本の有給取得率は世界28カ国で最下位という結果になった。
出典:有休消化率3年ぶりに最下位に!有給休暇国際比較調査2016(エクスペディア・ジャパン)
約3分の2の労働者が、年次有給休暇の取得にためらいを感じる
厚生労働省が2016年に実施した調査では、年次有給休暇の取得にためらいを感じるか尋ねる質問について、「ためらいを感じる(21.9%)」「ややためらいを感じる(41.9%)」「あまりためらいを感じない(23.2%)」「まったくためらいを感じない(11.0%)」という回答が得られ、全体の約3分の2の回答者が、有給の取得にためらいを感じていることが分かった。
ためらいを感じる理由については、「みんなに迷惑がかかると感じるから」「後で多忙になるから」「職場の雰囲気で取得しづらいから」が上位の回答となり、周囲の目を気にして有給休暇を取得できない労働者が多く存在することが分かった。
10月に有給休暇取得を 「仕事休もっ化計画」新ポスター公開
こうした背景から、厚生労働省は10月を「年次有給休暇取得促進期間」とし、「仕事休もっ化計画」と題して、以下の3つの計画を進めることを推奨している。
- 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)のために、計画的に年次有給休暇を取ること
- 土日・祝日にプラスワン休暇して、連続休暇にすること
- 話し合いの機会をつくり、年次有給休暇を取りやすい会社にすること
厚生労働省は、休暇の取得が心身の疲労回復のために必要であることを強調した上で、「休暇が取得しやすい環境は、仕事の生産性を向上させ、企業イメージの向上や優秀な人材の確保につながるなど、企業、労働者双方にメリットがあります」と説明している。
年次有給休暇の「計画的付与制度」の活用を推奨
また、厚生労働省は、年次有給休暇の取得率を向上させるために「計画的付与制度」を活用することを強く推奨している。
「計画的付与制度」とは、年次有給休暇の付与日数のうち、5日を除いた残りの日数については、労使協定を結べば、事業主が計画的に有給取得日を割り振ることができる制度。
厚生労働省は、「この制度を導入することによって、休暇取得の確実性が高まり、労働者にとっては取得へのためらいもなくなり、事業者にとっては計画的な業務運営に役立ちます」として、事業主と労働者の双方にメリットがあることを紹介している。
例えば、10月の祝日である体育の日(10月9日)の次の日に、事業主が年次有給休暇の計画的付与を実施した場合、労働者は4連休が可能になる。加えて、労働者が自身の判断で10月6日に年次有給休暇を取得すれば、5連休を作ることも可能だ。
年次有給取得にためらいを感じない職場づくりを
企業のワーク・ライフ・バランスの実現へ向けて、都道府県労働局の「働き方・休み方改善コンサルタント」が、電話相談や個別訪問により、働き方・休み方改善のためのアドバイスを行う取り組みも始まっている。いまだに低い状態の続く年次有給休暇の取得率をあげるため、厚労省は今後も制度の周知や啓発に努めていく見通しだ。
参考:10月は「年次有給休暇取得促進期間」です(厚生労働省プレスリリース、2017年10月2日)
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