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人事の10分読書vol.19『学びを結果に変える アウトプット大全』

2022.09.28

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@人事が、本の要約サイト「フライヤー」とコラボし、人事のスキルアップにつながる書籍の要約をお届けする連載企画「人事の10分読書」。
第19回は『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)を紹介する。

>>>「人事の10分読書」シリーズ

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目次
  1. おすすめポイント
  2. 著者プロフィール
  3. 『学びを結果に変える アウトプット大全』の要点
  4. アウトプットの基本
  5. 【必読ポイント!】 3つのアウトプット:話す、書く、行動する
  6. アウトプット力を高めるトレーニング法
  7. 一読のすすめ

「学び続けられる組織」が育つ。本の要約サービスflier

画像:本の要約サービスflier(フライヤー)本の要約サービスflierは、良書との出会いを促進する時短読書サービスです。ビジネス書のエッセンスを1冊10分で読める分量に要約しています。社員が負担なく効率的にビジネストレンドにキャッチアップできるため、自己成長に積極的な風土がつくれます。
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おすすめポイント

本書は、日本で初めてアウトプットに特化した、アウトプットの決定版とも言うべき一冊である。

著者である樺沢紫苑氏は、精神科医でもありながら作家でもある。10年連続で年2冊以上の本を書き、メルマガを13年間毎日発行し、動画を1500本以上アップしてきたという、驚異的なペースで情報発信している人物だ。本書は、そんな著者が80の視点からアウトプットのノウハウを解説した、いわば「アウトプットの百科事典」である。

インプットは情報を「入れる」こと、アウトプットは入れた情報を「出す」ことを指す。本書によると、「読む」「聞く」がインプットに、「話す」「書く」「行動する」がアウトプットにあたる。さて、あなたのインプットとアウトプットの比率はどれくらいだろう。ある調査によると7対3が平均だそうだが、著者は、インプットとアウトプットの“黄金比”は3対7だと指摘する。そしてアウトプットなしに自己成長はありえないというのだ。

本書には、著者が精神科医という立場から指南する、アウトプットのノウハウが満載だ。各項は見開き完結型でまとめられており、スキマ時間に気軽に手に取ることができるはずだ。しかも図解入りで、読書が苦手な人も直感的に理解しやすい。読んだその日から実践できる、チャレンジのハードルを下げたノウハウが紹介されている点もポイントだ。

本書を手に取り、アウトプットを実践して、自分の人生を能動的、積極的に変えてみてはどうだろうか。

【西広海(ライター詳細)】

著者プロフィール

樺沢 紫苑(かばさわ しおん)
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。
SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え、「日本一、情報発信する医師」として活動している。
月に20冊以上の読書を30年以上継続している読書家。そのユニークな読書術を紹介した『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)は、15万部のベストセラーに。
その他、『いい緊張は能力を2倍にする』(文響社)、『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』(大和書房)など、28冊の著書がある。
公式ブログ http://kabasawa3.com/blog/

『学びを結果に変える アウトプット大全』の要点

  1. 読書などでいくらインプットしても、アウトプットしなければ記憶として定着することはない。「自己成長」はアウトプットの量にこそ比例する。
  2. アウトプットが苦手な人は、まずは「話す」ことから始めよう。読んだこと、聞いたこと、自分が体験したことについて第三者に話してみよう。
  3. 「話す」ことに比べて「書く」ことのほうが、圧倒的に記憶に残り自己成長を促す。書くことで脳に信号を送り、集中力を高め、積極的に情報を収集することができるようになる。
  4. インプットの「読む」と「聞く」、アウトプットの「話す」と「書く」に加え、「行動する」も重要だ。

アウトプットの基本

アウトプットしなければ記憶に定着しない

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「月3冊読んで3冊アウトプットする人」と「月10冊読んで1冊もアウトプットしない人」では、どちらが成長するだろうか? 間違いなくアウトプット量が多い、前者である。「読めば読むほど知識がつき、成長できる」と考えている人がほとんどかもしれない。だがここで重要なのはインプットの量ではなく、アウトプットの量である。いくらインプットしても、アウトプットしなければ記憶として定着することはない。

本棚にある本を1冊取り出し、その内容を5分で説明してみよう。できるだろうか? 説明できたなら、その本の内容が身についているということ。もし説明できないとすれば、内容を覚えておらず、何の役にも立っていないということだ。

インプットはただの「自己満足」にすぎない。「自己成長」はアウトプットの量にこそ比例する。

アウトプットの法則(1)情報を何度も使う

ここからは、アウトプットの4つの基本法則を紹介しよう。

1つ目は、「2週間に3回使った情報は長期記憶される」である。インプットした情報は、何度も使わないとすぐに忘れてしまう。

脳に入力された情報は、「海馬」に仮保存される。仮保存される期間は2~4週間だ。その間何度も使われた情報は、「重要な情報」と判断され、「側頭葉」の長期記憶に移動する。

側頭葉に記憶された情報は、忘れにくくなる。コンビニでお金をレジに仮保管しておき、お金が貯まったら金庫に移すことと似ている。

情報の入力から2週間で3回以上アウトプットすると、長期記憶として残りやすくなる。2週間の間にその情報を話したり聞いたりしよう。

アウトプットの法則(2)成長の螺旋階段

アウトプットの基本法則2は、「成長の螺旋階段」である。これは、自己成長におけるインプットとアウトプットの関係を表現した言葉だ。

成長するためには、インプットとアウトプットをどんどん繰り返す必要がある。だが、インプットとアウトプットは、同じ場所をぐるぐる回っているわけではない。インプットとアウトプットをセットで行うことにより、螺旋階段を上るように少しずつ成長していく。

作家の立花隆氏や脳科学者の茂木健一郎氏も、インプットとアウトプットのサイクルを回すことの重要性に言及している。自己成長のためには、このサイクルがとにかく重要だ。

アウトプットの法則(3)黄金比は3:7

アウトプットの基本法則3は、「インプットとアウトプットの黄金比は3:7」である。この比率でインプットとアウトプットを行うと最も効率的だということがわかっている。

ある研究において、大学生を対象に、勉強時間のうち「インプット」(教科書を読む)と「アウトプット」(問題を解く)の時間配分を調査した。その結果、インプット対アウトプットの平均的な比率は7対3だった。著者がセミナー参加者に同様の調査をしても、同じく7対3が平均であった。

コロンビア大学の心理学者アーサー・ゲイツ博士の実験を見てみよう。

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