障がい者が希望する雇用上の配慮　1位は「通院」

障がい者雇用支援コンサルティングを行うスタートライン（東京）は、2月27日、同社運営の障がい者向け求人サイト「MyMylink（マイマイリンク）」に登録している障がい者を対象した「就職・転職活動の意識」に関するアンケート調査の結果を発表した。

調査によると、希望する障がい配慮は1位「通院への配慮（19.3％）」、就職、転職の際に重視するポイントは1位「仕事内容（13.4％）」であることが明らかになった。以下、リリースより。

調査内容

■調査期間
2019年1月9日（水）～2月8日（金）
■調査目的
障がい者の「就職・転職」に関する意識を把握することで、さらなる雇用の促進と長期雇用の実現につなげるために実施。
■調査手法
当社が運営する障がい者向け求人サイト「MyMylink（マイマイリンク）https://mymylink.jp」に登録されている障がい者を対象にアンケート調査を実施。

調査結果の概要

・希望する障がい配慮は1位「通院への配慮（19.3％）」、2位「就業時間や日数、休憩時間（18.9％）」
・就職、転職の際に重視するポイントは1位「仕事内容（13.4％）」、2位「障がい配慮が有る（13.3％）」

今回のアンケート調査により、雇用側は就業後の働き方の部分について、障がい状況に合わせた柔軟な対応が求められると言えそうです。

また、入社後のミスマッチを防止するため、雇用側は面接時に「具体的にどういった仕事内容なのか」、「提供する障がい配慮」について、きちんとお伝えすることが重要となると言えそうです。

回答データ

就職・転職を考えたきっかけについて教えてください。（複数回答可）（ｎ＝274名）

●その他の回答から一部コメントを抜粋
・仕事内容のレベルや求められるスキルについていけなくなった（40代、精神・発達障がい）
・通勤時間が長い（20代、身体障がい）
・以前まで一般枠だったが病気を発症し、障がい者枠で転職を考えるようになった（20代、精神・発達障がい）
・障がいをクローズで働いていたが主治医の勧めもありオープンで働きたいと思った（40代、精神・発達障がい）
・体調が良化した（30代、精神・発達障がい）
・現在はA型事業所で働いているが、福祉ではなく一般企業に勤めたいと思ったため（30代、精神・発達障がい）

就職・転職を考えるにあたり重視するポイントについて教えてください。（複数回答可）（ｎ＝274名）

●その他の回答から一部コメントを抜粋
・通院日に休みがもらえるかどうか（40代、精神・発達障がい）
・キャリアアップと待遇の向上ができるか（20代、精神・発達障がい）
・将来的に契約、正社員登用があるかどうか（40代、精神・発達障がい）
・資格取得補助があるか（40代、知的障がい）
・通勤時間が短いところ（40代、精神・発達障がい）
・配慮をいただきながらも、健常者と同じフロアやチームで働ける環境（40代、精神・発達障がい）

就職・転職の際に感じる不安や悩みについて教えてください。（複数回答可）（ｎ＝274名）

●その他の回答から一部コメントを抜粋
・LGBT当事者に対する配慮と言動（30代、精神・発達障がい）
・人間関係が上手くいくか、採用後試用期間で雇用終了にならないようにしたい（40代、精神・発達障がい）
・子育てとの両立ができるかどうか（30代、精神・発達障がい）
・就職後の通院への配慮、精神障がいに対する理解の有無（30代、精神・発達障がい）
・自身の体調（40代、精神・発達障がい）

希望する障がい配慮について教えてください。（複数回答可）（ｎ＝274名）

●その他の回答から一部コメントを抜粋
・いつでも相談できる体制がある（40代、知的障がい）
・自分の性自認に合わせたお手洗いが使える（40代、精神・発達障がい）
・聴覚過敏のため、できれば静かな場所での就労など職場環境の配慮がある（30代、精神・発達障がい）
・メモの内容や指示されたことの解釈が間違っていないかどうかのこまめな確認ができる（30代、精神・発達障がい）
・障がいに関わる各種手続きに必要な休暇が取得できる（40代、精神・発達障がい）
・人間関係等の配慮や困った時等の相談対応ができる（40代、精神・発達障がい）

【プレスリリース『希望する障がい配慮は1位「通院への配慮（19.3％）」、2位「就業時間や日数・休憩時間（18.9％）」』（PR TIMES）より｜2019年2月27日・株式会社スタートライン】