エン・ジャパン調べ
「社内失業」実態調査 23%の企業が「社内失業者がいる」と 回答
2019.02.27

エン・ジャパン(東京・新宿区)は、2月27日、同社が運営する人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』上で行った「社内失業」に関するアンケート結果を発表。
同調査によると、全体の約7割が「社内失業の概念を知らない」と回答しており、約2割の企業において「社内失業者がいる」と回答していることが分かった。以下、リリースより。
調査結果 概要
★ 7割が「社内失業の概念を知らない」と回答。
★ 社内失業者がいる企業は、予備軍を含めて23%。業種は「メーカー」、企業規模は「1000名以上」で顕著。
★ 社内失業者の属性、年代は「50代」、役職は「一般社員クラス」、職種は「企画・事務職」が最多。
★ 社内失業者発生の要因は「該当社員の能力不足」、企業の対策は「再教育」。
調査結果 詳細
1:7割が「社内失業の概念を知らない」と回答。
社内失業とは、労働者が正社員として企業に在籍しながら、仕事を失っている状態を指す。2011年の内閣府調査によれば、全国の労働者の8.5%にあたる465万人が該当した。
「社内失業という言葉を知っていますか?」と伺うと、74%が「知らない」(名称だけ知っているが意味は知らない:28%、知らない:46%)と回答。社内失業の認知度は、まだ低いことが伺える。
【図1】社内失業という言葉を知っていますか?
2:社内失業者がいる企業は、予備軍を含めて23%。業種は「メーカー」、企業規模は「1000名以上」で顕著。
社内失業の意味をお伝えした上で、「現在、社内失業状態の社員はいますか?」と伺ったところ、23%が「いる」(いる:6%、いる可能性がある:17%)と回答。業種別に見ると、「メーカー」が28%(いる:7%、いる可能性がある:21%)、企業規模別では、「1000名以上」が41%(いる:11%、いる可能性がある:30%)と最多だった。
【図2】現在、社内失業状態の社員はいますか?(業種別)
【図3】現在、社内失業状態の社員はいますか?(企業規模別)
3:社内失業者の属性、年代は「50代」、役職は「一般社員クラス」、職種は「企画・事務職」が最多。
「社内失業者がいる」もしくは「社内失業者がいる可能性がある」と回答した企業に、社内失業者の属性を伺うと、年代は「50代」(57%)、役職は「一般社員クラス」(80%)、職種は「企画・事務職(経営企画、広報、人事、事務 他)」(46%)がそれぞれ最多だった。
【図4】「社内失業者がいる」もしくは「社内失業者がいる可能性がある」と回答した企業に伺います。該当社員の年代を教えてください。(複数回答可)
【図5】「社内失業者がいる」もしくは「社内失業者がいる可能性がある」と回答した企業に伺います。該当社員の役職を教えてください。(複数回答可)
【図6】「社内失業者がいる」もしくは「社内失業者がいる可能性がある」と回答した企業に伺います。該当社員の職種を教えてください。(複数回答可)
4:社内失業者発生の要因は「該当社員の能力不足」、企業の対策は「再教育」。
社内失業者が発生する要因を伺うと、「該当社員の能力不足」(70%)が最多だった。次いで、「該当社員の異動・受け入れ先がない」(51%)が続く。
社内失業が発生している状況に対し、今後の対応策を伺うと、「該当社員への教育」(35%)が最多。社内失業についての具体的な悩みや課題の声を見ると、企業は手を施そうと検討・対応するも、社内失業者本人の改善意識が希薄で苦悩する様子が伺える。
【図7】「社内失業者がいる」もしくは「社内失業者がいる可能性がある」と回答した企業に伺います。該当社員の要因はどのようなものですか?(複数回答可)
【図8】「社内失業者がいる」もしくは「社内失業者がいる可能性がある」と回答した企業に伺います。今後どのような対応をお考えですか?(複数回答可)
社内失業状態の社員への悩み
- 仕事をしている風のまま、定年を目指しているように感じる。やる気の無さや意識の薄さをどのように改善させていけばよいのかが課題である。(IT・情報処理・インターネット関連/100~299名)
- 社内失業している本人はとてもわがままで、好きな仕事しかせず、嫌なことはやらない。さらに2週間ほど平気で休んだり、遅刻が多かったり、本当は解雇したいが、モンスター社員なので、訴訟を起こされる可能性があり、解雇できない。(運送業/300~999名)
- 配属の先の現場で苦情が多く、本社で引き取った社員がいるが、単純な事務部門でも引取りを拒まれている。(サービス関連/1000人以上)
社内失業者の周りへの影響に関する悩み
- 成果が出なくても他の人と同じ基本給がもらえるので、比べたとき周りの士気を下げてしまう可能性がある。(金融・コンサル関連/100~299名)
- 「あの人は頑張っていないのに」と、周囲のモチベーションに悪影響を与える。(流通・小売関連/300~999名)
社内失業予備軍に関する悩み
- 社内失業予備軍が自分の仕事を守るために、わざと仕事を引き延ばしたり、効率が悪いやり方をする事が横行している。(不動産・建設関連/50~99名)
- 新卒社員の中に、極めて簡単な作業しか任せられない社員がいます。ミスが多いため、異動もままならず、また本人のモチベーションも低いため、教育にも四苦八苦しています。(流通・小売関連/1000名以上)
- 古参社員で新しい部署での仕事や業務の変化についていけていない。また、人格的に問題があり、他者と協力関係を築けず、結果として仕事ができていない人もいる。(メーカー/30~49名)
今後起きる社内失業者の増加に関する悩み
- AIやRPA導入などにより、今後発生する可能性は否定できない。少人数で運営していることもあり、単純に別業務へスライドすることも難しい。(商社/30~49名)
- 今現在は存在しませんが、業界の特性上、景気により社内失業者が大量発生する可能性があります。社内失業者が発生した場合の教育体制が何もないのが課題です。(IT・情報処理・インターネット関連/50~99名)
- 現状ではいないが 今後 高齢の一般社員の割合が増える中で発生する懸念はある。(金融・コンサル関連/100~299名)
調査概要
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『人事のミカタ』を利用している企業
■有効回答数:801社(1~50名:291社、50~99名:144社、100~299名:216社、300~999名:94社、1000名以上:56社)
■調査期間:2018年12月26日~2019年1月29 日
【プレスリリース『800社に聞いた「社内失業」実態調査 予備軍を含め「社内失業者がいる」と 回答した企業は23%。 社内失業者が多い業種は「メーカー」、 企業規模は「1000名以上の大手企業」。』(@Press)より|2019年2月27日・エン・ジャパン株式会社】
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