エン・ジャパン調べ
1万人が回答「ダイバーシティ」意識調査 約7割は「ダイバーシティの意味を知らない」
2019.01.11
「エン・ジャパン」(東京・新宿区)は、1月9日、「ダイバーシティ」に関するアンケート調査の結果を発表した。
同調査によると、7割が「ダイバーシティの意味を知らない」と回答し、自社がダイバーシティに「積極的に取り組んでいると感じる」と回答した割合は14%に留まった。以下、リリースより。
調査結果 概要
■7割が「ダイバーシティの意味を知らない」と回答。9割がダイバーシティの考え方に肯定的。
■自社がダイバーシティに積極的に取り組んでいると感じる方は14%に留まる。もっとも多い取り組みは「女性の採用・活躍支援」、少ないのは「LGBTの採用・活躍支援」。
■職場のダイバーシティ促進に必要なことは、「採用の促進」「トップのコミットメント」「公正な評価制度」。
調査結果 詳細
1:7割が「ダイバーシティの意味を知らない」と回答。9割がダイバーシティの考え方に肯定的。(図1、図2、図3)
ダイバーシティとは、女性・シニア・外国人・障がい者・LGBTなど多様性を受け入れ、広く人材を活用することで生産性の向上や市場の多様なニーズに対応しようという考え方のことです。「ダイバーシティという言葉を知っていましたか?」と伺ったところ、70%が「知らない」(聞いたことはあるが意味はよく知らない:51%、知らない:19%)と回答しました。
ダイバーシティの考え方をお伝えした上で、「ダイバーシティの考え方について、大事だと思いますか?」と伺ったところ、95%が「大事だと思う」と回答しました。理由を伺うと、「多様な視点を商品・サービス開発に活かすため」(57%)、「優秀な人材の確保のため」(47%)、「社会的マイノリティに対する就業機会拡大のため」(39%)が上位に挙がりました。
【図1】ダイバーシティという言葉を知っていましたか?
【図2】ダイバーシティの考え方について、大事だと思いますか?
【図3】ダイバーシティの考え方について、大事だと思うと回答した方に伺います。大事だと思う理由は何ですか?(複数回答可)
2:自社がダイバーシティに積極的に取り組んでいると感じる方は14%に留まる。もっとも多い取り組みは「女性の採用・活躍支援」、少ないのは「LGBTの採用・活躍支援」。(図4、図5)
「自社(離職中の方は直近の前職)では、ダイバーシティに取り組んでいると感じますか?」と伺ったところ、「積極的に取り組んでいる」は14%に留まりました。
「積極的に取り組んでいる」と回答した方に、会社で実施されている具体的な取り組みを伺うと、もっとも多かった回答は「女性の採用・活躍支援」(51%)でした。「女性でも仕事をてきぱきこなしているので、男性陣も負けじと頑張っていた」(22歳男性)、「女性ならではの視点があり、新たな気付きがある」(30歳男性)、「女性が多い職場では、女性特有の悩みを相談しやすく、助けられました」(36歳女性)といったコメントが寄せられました。
もっとも少なかった回答は「LGBT(※レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなど性的マイノリティ)の採用・活躍支援」(4%)でした。「トイレや更衣室などの環境整備がなかなか進まない」(33歳男性)、「以前にLGBTの方を受け入れたが、同僚の理解は得られても、顧客の理解を得られないケースがあり、働く本人が大変そうだった」(39歳女性)など、課題視する声が寄せられました。
【図4】自社(離職中の方は直近の前職)では、ダイバーシティに取り組んでいると感じますか?
【図5】ダイバーシティに「積極的に取り組んでいる」と回答された方へ伺います。もっとも積極的に取り組んでいるものは何ですか?
3:職場のダイバーシティ促進に必要なことは、「採用の促進」「トップのコミットメント」「公正な評価制度」。(図6)
「職場におけるダイバーシティの促進のために必要なことは何だと思いますか?」と伺ったところ、トップ3は「ダイバーシティを受け入れる採用の促進」(57%)、「トップのコミットメント」(47%)、「ダイバーシティを活かす公正な評価制度の充実」(39%)でした。ダイバーシティが進むとどんな職場になりそうか、回答者が抱く具体的なイメージもご紹介します。
【図6】職場におけるダイバーシティの促進のために必要なことは何だと思いますか?(複数回答可)
ダイバーシティが進んだ職場に抱くイメージ
・ダイバーシティが認められれば、雇用の幅が拡大されて、人手不足が解消し、職務改善等に繋がっていくと考えられます。また職場にも新しい風が吹き込み、活性化されると思います。(27歳男性)
・あらゆる視点を持った人が働き、様々な意見が出ることで、ぶつかる事も増えそうだが、お互いが相手を尊重する意識を持つことができれば、今までになかった考え方や働き方が生まれ、多くの人にとって働きやすい環境を作ることにつながるのではないかと思います。(29歳女性)
・適材適所に人材が集まるようになり、結果、生産性は上がっていくと思う。(30歳男性)
・見た目や考え方の違いで差別的な考えを持たず、一緒に働く仲間という意識を持つことで、結束力のある職場になると思う。(30歳女性)
・多様な視点により、企業のサービス・製品開発に良い影響が出ると思う。(34歳女性)
・ダイバーシティという風潮が先行しすぎてしまうと、望まないのに「女性だから」「LGBTだから」という理由で表舞台に立たされる人も出てくるのでは、と不安を感じる。(36歳男性)
・良い影響も多い半面、管理面や評価面でのトラブルは起こりそう。いきなりダイバーシティを推し進めるのではなく、中長期的な目線で慣れていったほうがいいと思う。(40歳男性)
調査概要
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査期間:2019年11月29日~12月26日
■調査対象:『エン転職』(https://employment.en-japan.com/)利用者
■有効回答数:12,189名
【プレスリリース「1万人が回答!『ダイバーシティ』意識調査 7割が『ダイバーシティの意味を知らない』と回答。職場のダイバーシティ促進に必要なことは、『採用の促進』『トップのコミットメント』『公正な評価制度』。」(@Press)より|2019年1月9日/エン・ジャパン株式会社】
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