YOLO JAPAN調べ
外国人が日本の労働環境に求めるのは「社内コミュニケーション」
2018.12.26
日本に住む外国人向け総合メディアを運営するYOLO JAPAN(東京都・港区)は、12月25日に日本の労働環境について日本に住む外国人に対して実施した意見調査の結果を発表した。
調査によると、日本で就職する外国人の約7割が言葉の壁に苦労している一方で、「今の職場の良いところ」については、5割以上が「日本語以外の言語でコミュニケーションをとってくれる」など、社内コミュニケーションについて回答した。以下、リリースより。
トピックス
・外国人は、日本での就職に関して言葉の壁に苦労している。
・今の職場の良いところは?5割以上が社内コミュニケーションについて指摘。
・今の職場の不満なところは?約3割が賃金や福利厚生などの労働条件に言及
・外国人と日本企業の壁双方にとって好ましい職場とするために?
外国人は、日本での就職に関して、言葉の壁と労働環境に苦労している。
日本で外国人が仕事を探す際のハードルとして、ネイティブレベルの日本語力を求められる、と約7割の外国人が回答。外見や国籍でNGになってしまうなど、そもそも外国人採用に積極的ではないと答えた回答者も約5割いた。日本語の履歴書を用意しなければならないなど、日本語以外でのコミュニケーションに慎重との指摘もあった。
・外国人採用OKのアルバイトサイトで100円ショップに応募した際、数日後に『日本人のみ』と伝えられた。日本語でコミュニケーションが取れる外国人でも選考に進めなかった。(教育 インドネシア 20代)
・いくつかの会社は、応募条件に英語圏の国籍の者のみ募集と記載している。英語が話せるアジア人もいるのに、差別的な印象をうける。(教育 フィリピン 20代)
・指定された履歴書を提出するため、友達に聞きながら準備したがとても大変だった(教育 メキシコ 20代)
・外国人の仕事を斡旋する媒体から企業に申し込み面接に進んだにも関わらず、自分が日本語があまり上手でないと分かった途端不採用となった。(建設・住宅・インテリア フィリピン 30代)
・宗教に対して理解が得られずとても悲しい。自分は日本語でコミュニケーションがとれる。しかし、ムスリムだからヒジャブ(スカーフ)を身に付けなくていけないのだが、それは日本の文化に適していないからと何度も面接で不採用となる。(フードサービス インドネシア 20代)
一方で、外国人採用に積極的に動いている日本企業もある。
これらの会社はどのような取り組みをしているのか、在職中の外国人に聞いてみた。
今の職場の良いところは?5割以上が社内コミュニケーションについて指摘
日本で仕事をしている外国人の約6割は、今の職場の良い点として、スタッフが親切に教えてくれる、コミュニケーションを積極的にとってくれると回答。また約5割の外国人は、日本語以外の言語でコミュニケーションをとってくれると回答。多様性を受け入れる姿勢を外国人は喜んでいた。
・企業が社員の為に企画するイベントは良いと思う。そこで自信をつけることができる。(商社 ギリシャ 30代)
・マネージャーがとても親切。片言の英語で話そうとしてくれて、仕事だけでなく仕事以外の相談も聞いてくれる。(医療・福祉 インドネシア 20代)
・今働いているコンビニはすぐに採用してくれた。飲み会などにも誘ってくれる。(百貨店・スーパー 大韓民国 20代)
・自分の日本語力が拙いのに、職場の先輩がいつも忍耐強く丁寧に教えてくれる。(機械・プラント フィリピン 20代)
・宗教への理解がある。勤務中であっても宗教的活動などをさせてくれるのでとても感謝している。(教育 マレーシア 30代)
今の職場の不満は?約3割が賃金や福利厚生などの労働条件に言及
一方、労働条件については多くの不満が呈されている。
約3割の回答者が、賃金に満足していない、福利厚生に満足していないと回答。
・保険や年金のサポートがないのはつらい。貯金もできない。(教育 アイルランド 20代)
・運転免許証がないと給料が下がると言われた。交通費も自己負担。外国人が日本で運転免許を取るのは難しいのに。(教育 アメリカ合衆国 40代)
・母国へ一時帰国したいが、休暇の申請をお願いしづらい(フィリピン 機械・プラント 30代)
また、社内に同じ外国人スタッフがいない/少ないことが寂しいとの意見が多くあった。
・社内に外国人が自分ひとりだけだと、時々自分が宇宙人のように感じられる(フードサービス インドネシア 20代)
・自分だけが外国人で日本語もあまり上手ではなく、社内に英語が話せるスタッフもいなので、コミュニケーションがとりづらい(機械・プラント イタリア 20代)
・調理のお仕事をさせてもらえない。なぜなら、英語で教えてくれるスタッフがおらず自分も日本語が上手ではないから。(フードサービス インドネシア 20代)
外国人と日本企業の双方にとって好ましい職場とするために?
来年春には新たな入管法が執行される。今後、日本の様々な職場に外国人労働者が増えていくことは間違いなく、日本企業も外国人と共に働く環境を整えていくことが必要だ。
多くの外国人は日本人とのコミュニケーションに不安を持ちつつも、日本人とコミュニケーションを取りたいと考えている。職場の英語力向上や、外国人スタッフへの日本語教育に取り組むことで言葉のハードルを下げることも重要だが、日本人も外国人と積極的にコミュニケーションを取る姿勢を持ち続けることが何より重要である。
そのためのきっかけとして、シンプルは交流会や飲み会の機会は有効と考えられる。
回答者の国籍割合
(上位3ヵ国フィリピン13.2%,インドネシア11.2%,アメリカ合衆国7.6%)
回答者の職業の割合
(上位3ヵ国 教育 28.3%,ホテル・旅行11.1%,フードサービス8.1%)
回答者の雇用形態割合
【プレスリリース「日本の労働環境に関して日本に住む外国人へ意見調査か~外国人に選ばれる職場はこういう職場!~」(PR TIMES)より|2018年12月25日・株式会社YOLO JAPAN】
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