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部下のマネジメントに影響 71%の管理職「自分にバイアスがあると気づいた」と回答

2018.09.10

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チェンジウェーブ(東京都港区)は、2018年5月に開発した企業の管理職向けe-learningツール「ANGLE」の、ダイバーシティ推進の阻害要因となりうる「無意識バイアス」をテーマにしたコースをローンチし、8月27日に受講者のデータ分析結果を発表した。

受講者の回答によれば、71%の管理職が「自分にバイアスがある」とし、アンケートでは86%の受講者が「今後の自分に役立つと思う」と回答した。以下、リリースより。

開発の背景~ダイバーシティ推進が進まない理由~

人間が1秒間に取得する情報は1,100万件。このうち、意識して判断するのはたった40件と言われています。脳は大量の情報を処理するため、「無意識で」経験則によるパターン認識を行い、判断のショートカットをしています。

これが「無意識バイアス」です。「無意識に持つ偏見」と訳されることもあるため、ネガティブなイメージを持つ人も多いのですが、実は誰もが持っている、脳の「省エネ機能」なのです。自分の育ってきた社会環境、経験などに大きく影響されます。

しかし、この無意識バイアスは、多様な人材をマネジメントする際に障壁となりうることがわかっています。管理職が自分の主観的な基準や思い込みに気づかないまま部下の評価や担務を決めてしまうと、多様な個を活かし、チームの成果を上げていくことは難しくなるからです。

しかし、ダイバーシティ先進企業であっても、研修を受けたとしても、「自分にバイアスはないので問題ない」「知識はあるが、行動に移すほどのことはない」と感じている管理職は多く、具体的な動きにつながりにくいのが現実です。

この課題に対しチェンジウェーブでは、ダイバーシティ&インクルージョンの実践に影響を及ぼす管理職が、
1.無意識バイアスを理解し、ほぼすべての人にあるものだと知る
2.一般論としての知識ではなく、「自らの」バイアスに気づく
3.無意識バイアスをコントロールする具体的な手法を学び、行動に移す
ことが必要であると考え、実践型e-learningツール「ANGLE」無意識バイアス編を開発しました。

無意識バイアスをコントロールするために

「ANGLE」無意識バイアス編には3つの大きな特長があります。

1.   独自のIAT(無意識バイアス計測法)を開発

IATはハーバード大学とワシントン大学の研究者らが開発した無意識バイアスの計測法です。これまで気づくことができなかった、自らのバイアスレベルを可視化することができます。

ANGLEではさらに、日本人特有の無意識バイアスを学術的にも正確さを保証された方法で計測できるよう、研究者(※)監修のもと、IATを独自に開発しました。
※IAT監修:潮村公弘氏

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2.実際に行動する「課題」を設け、意識化につなげる

 チェンジウェーブが400社以上の変革を通して見た事例を取り上げ、対処法を解説した後、具体的に行動することを課題としています。座学だけではありません。また、その行動結果を記述し、内省するプロセスも設けました。この反復で意識化を促し、定着度の高い学びにつなげます。

さらに、他の受講者の記述も閲覧できるので、他者の気づきからも行動のヒントが得られます。

3.受講者の傾向分析や他社との比較が可能

受講者データは企業の担当者が管理画面で確認できます。自社受講者の傾向分析や他社との比較が可能であり、ダイバーシティ推進戦略策定に寄与できます。
※データは個人が特定されない形のみでのご提供となります。

自らバイアスに気づく

受講者アンケートでは、450名のうち、9割近くの方が「ANGLEは今後の自分に役立つ」と回答してくださいました。ANGLEに有用性を感じてくださったポイントはどこにあったのでしょうか。

1.   「無意識バイアスが部下への機会提供に差を生じさせる」

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ANGLE第1回にはセルフチェックが含まれています。設問に対して「直感で出した答え」と「意識して出した答え」のねじれを実感し、自らのバイアスに気づくことができます。

チェックは複数出題されますが、例えば、
「女性の社会進出は必要だと思う」と回答した人は95%
「仕事と家庭の両立は歓迎すべき」としたのは93%、ほぼ全員です。

しかし、
「1歳の子どもがいる男性社員に海外出張を打診する」という設問にYESと答えたのは67%
「1歳の子どもがいる女性社員に海外出張を打診する」については33%
性別を変えるだけで倍以上の差が出ました。

男女差なく仕事すべきと思っていても、無意識のうちに「子どもがいる女性の海外出張は無理だろう」と考えてしまう。「打診」さえしないのはなぜでしょうか。配慮、気遣いが必要だと思われたからでしょうか。実はこれが、無意識バイアスが生じさせる機会提供の差なのです。

受講者からは「バイアスはないと自認していたが、回答に迷った。潜在意識には偏見が存在していたのかと思った」「現代的な考え方をしているつもりだったが、いざ選択となると男女区別している」「直感ではなく、自分の置かれている環境での正解を探していた」など、回答する過程で無意識バイアスを実感したというコメントが寄せられました。

2.    93%の受講者に性別バイアスが存在

続いて、IATのデータを示します。下の分布図は受講者の無意識バイアスレベルを示しています。性別バイアスは93%の受講者に見られました。うち、「男性=仕事、女性=家庭」の結びつきが強いのは92%「男性=家庭、女性=仕事」の結びつきが強いのは1%です。

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※バイアスがないとされるのは-0.15~+0.15
※ANGLEの実際の画面。人形の位置が自分のバイアスレベルを示す

 IATの監修にあたった潮村公弘教授は「男性=仕事、女性=家庭、というのは日本人にも強固に存在している無意識バイアスですが、それがこの分布図でも明確に実証された形です。このように、無意識バイアスは誰にでも存在するものですから、それを受けとめ、常に意識し続けることが肝要です」と話しています。

3.    71%が「自分にバイアスがあると気づいた」と回答

「バイアス=悪い」という思い込みがあると、無意識バイアスを否定したり「自分にはない」と隠そうとしたりします。しかし、皆が持っているものだと理解したうえで、自分の無意識バイアスを正確に認識し、意識を向け続けることで、マネジメントは確実に進歩します。

ANGLEは受講者がこのプロセスをたどることで、納得感高く自己理解を進めます。

例えば、50代の男性管理職Aさんの場合、セルフチェックで回答に迷ったことで自らの無意識バイアスに気づかれた後、IATの値も高いことを認識。「値が高く驚いている。意識するようにしたい」とコメントされました。この後の設問に対しては「確かに、女性がミスしても仕方ないと思い、きつく叱らない時がある」「母が専業主婦であり、妻にも一時仕事を辞め、育児に専念してもらったことが影響しているかもしれない」と自らの経験を振り返り、さらに理解を深められました。

このほかの受講者からは「よく考えて行動に移す必要性を感じた」「男性になら無理を強要できる、という意識が残っていると認識できた」「事実と違うイメージを作ってしまうことに気をつけなくてはならない」などの回答が寄せられ、全体では、コメントを記入してくださった方のうち71%が「自分に無意識バイアスがあると気づいた」としています。

ANGLE導入企業様の声(一部抜粋)

 ◆株式会社アシックス様
アシックスでは、中期経営計画のコア戦略の1つに「個人とチームの成長」を掲げています。ANGLEの導入を通じて公平な育成機会を提供することで、多様な人財の能力を最大限に活用し、組織の成長を加速させる事を目指しています。 

◆三井住友海上火災保険株式会社様
「無意識バイアスの理解だけでなく、自身のバイアスに気づき、実際にコントロールするところまで学べるツールであることが導入の決め手になりました。各自が隙間時間を活用して効率よく学べる利便性も大きなメリットです。

無意識バイアスへの最も望ましい対処法は「常に意識を向け続けること」。ANGLEでは具体的対処法を事例、解説、ワークを通して学び、行動変容を促します。

※e-learningツール「ANGLE」は特許出願中です。
※今回は性別バイアスについて分析いたしました。年齢バイアス、ツール全体分析結果も順次ご紹介する予定です。

ANGLEの詳細はこちらをご覧ください

http://changewave.co.jp/product/
※ANGLE「無意識バイアス編」は、性別バイアス及び年齢バイアス(シニア、ミレニアル世代への対応)をテーマにした全10回の構成です。
今回は管理職450名のデータから性別バイアスの一部について分析いたしました。

チェンジウェーブ主催 Why Diversity #3 イベントリポート

http://changewave.co.jp/2018/05/15/why-diversity03/

【プレスリリース:『71%の管理職が「自分にバイアスがあると気づいた」と回答』(ChangeWAVE)より|2018年8月27日(株式会社チェンジウェーブ)】

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