厚生労働省
厚労省が平成30年7月豪雨災害に伴い雇用調整助成金の特例措置を発表
2018.07.18
厚生労働省は2018年7月17日、平成30年7月豪雨の影響を受けている企業に対し、雇用調整助成金の特例措置を講じることを発表した。発表によると、同省は今回の災害により、事業活動が急激に縮小する事業所が生じ、地域経済への影響が見込まれることから、同災害の発生に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対して、下記の雇用調整助成金の特例措置を講じる。以下、報道発表資料より。
※7月25日発表の追加特例についても追記しています(7月26日更新)。
1 要件緩和等
(1)生産指標の確認期間を3か月から1か月へ短縮する
現行、生産指標、販売量、売上高などの事業活動を示す指標の最近3か月間の月平均値が、前年同期に比べ10%以上減少している事業所であることを必要としているが、この指標の期間を最近1か月とする。
(2)平成30年7月豪雨発生時に起業後1年未満の事業主についても助成対象とする
平成30年7月豪雨発生時において起業後1年未満の事業主については、昨年同期の生産指標と比較が困難であるため、災害発生時直前の指標と比較する。
(3)最近3か月の雇用量が対前年比で増加していても助成対象とする
現行、雇用保険被保険者および受け入れている派遣労働者の雇用量を示す雇用指標の最近3か月の月平均値が、前年同期と比べ5%以上を超えかつ6名以上(中小企業事業主の場合は10%を超えかつ4名以上)増加していないことを必要としているが、これを撤廃する。
2 遡及適用(計画届の提出時期)
現行、休業等に係る計画届は事前の提出が必要であるが、平成30年7月5日以降に初回の休業等がある計画届から適用することとし、平成30年10月16日までに提出のあったものについては、休業等の前に届け出られたものとする。
追加特例(7月25日発表)
1 休業を実施した場合の助成率の引き上げ
岐阜、京都、兵庫、鳥取、島根、岡山、広島、山口、愛媛、高知及び福岡の各府県内の事業所に限り、休業(教育訓練、出向は除く)を実施した場合の助成率を、中小企業の場合は2/3から4/5へ、大企業の場合は1/2から2/3へ引き上げる。
2 支給限度日数の引き上げ
岐阜、京都、兵庫、鳥取、島根、岡山、広島、山口、愛媛、高知及び福岡の各府県内の事業所に限り、休業等に係る1年間の支給限度日数を「1年間100日」から「1年間300日」へ引き上げることとする。
3 雇用保険被保険者期間が6か月未満の労働者を助成対象とする
新規学卒採用者など、雇用保険被保険者として継続して雇用されている期間が6か月未満の労働者についても助成対象とすることとする。
4 受給制限の廃止について
過去に雇用調整助成金を受給したことがある事業主であっても、以下のとおりの取扱いとする。
(1)前回の支給対象期間の満了日が1年を経過していなくても助成対象とする。
(2)受給可能日数(3年間で150日)の計算において、過去の受給日数にかかわらず、今回の特例対象となった休業等について新たに起算する。
【参考資料】
平成30年7月豪雨の災害に伴い「雇用調整助成金」の特例を追加実施します!(PDF:157KB)
【報道発表資料「平成30年7月豪雨の災害に伴う雇用調整助成金の特例について」より|厚生労働省・2018年7月17日】
【報道発表資料「平成30年7月豪雨の災害に伴う雇用調整助成金の追加特例について」より|厚生労働省・2018年7月25日】
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