ファーストキャリア調べ
初の“フルゆとり世代”社員の傾向は「積極的で活発な社員が増加」
2018.07.04

年間約17,000の新⼊社員研修を担当する株式会社ファーストキャリア(本社:東京都渋⾕区、代表取締役社⻑:瀬⼾⼝航、以下「ファーストキャリア」)は、2018年7月4日に、2018年度の新⼊社員や⼈事・研修担当者、研修担当講師を対象にしたアンケートの調査結果を発表した。それによると、2018年入社の新⼊社員は、過去5年で⼤勢を占めた「おとなしくて同調性重視の安⼼・安全型」と「積極的で⾃分基準重視の⾃⼰偏重型」の「⼆極化」が進んでいることがわかった。以下、リリースより。
成⻑意欲が⾼く前向きである⼀⽅、周囲との連携に課題がある傾向
過去5年のアンケートでは、新⼊社員の⾏動特性として、「まじめ素直」「周囲との関係性を築くことが早い」「集団では出過ぎない」という「おとなしくて同調性重視」の傾向が多く⾒受けられました。2018年度の新⼊社員を対象にした今年のアンケートでは、「⾃分の考えを持ち、積極的で発⾔⼒がある」「⾃分の考えに合致しないことに関しては、時に排他的になる」という「積極的で⾃分基準重視」の傾向が加わり、これまでの「おとなしくて同調性重視」の傾向を持つ新⼊社員との⼆極化が進んでいると捉えられます。
また、新⼊社員へのアンケートでも、本⼈たちが⾃覚しているプラス⾯の項⽬として、1位「コミュニケーション能⼒が⾼い」(60%)、2位「向上⼼、積極性が⾼い」(42%)という結果になりました。⼀⽅で、マイナス⾯では「主体性がない、積極性にかける」(46%)、「控え⽬でおとなしい、内向的、周りに流される」(33%)というプラス⾯の裏返しのような項⽬も上がり、「⼆極化」の傾向を裏付けるものとなりました。
「積極的で⾃分基準重視」の傾向が増えてきた時代背景(1995⽣まれの新⼊社員は、“フルゆとり世代”דスマホネイティブ”)
背景として、今年の新⼊社員の⼤半を占める95年⽣まれが、唯⼀⼩学校⼊学〜⾼校卒業までゆとり教育を受けた世代(フルゆとり世代)であり、⻘年期からのスマートフォンの存在が何かの判断の際の情報収集のしやすさがあったことが考えられます。
「新卒・若⼿層育成研究所」研究員の分析結果
今年の新卒は、全ての教育課程で「ほめて伸ばす」「興味関⼼への没頭を推奨」するゆとり教育を受けた世代です。また、情報を⾃分基準で瞬時に取捨選択することに慣れているスマホネイティブ世代にあたると同時に、超売り⼿市場の就職活動の中「評価する⽴場、選ぶ⽴場」を強く体感している世代でもあります。このような環境から、近年と⽐較して、より「⾃⼰肯定感」や「⾃分視点軸」が強まっていると考えられます。
当社、ファーストキャリアが⾏った新⼊社員研修の調査結果に基づくと、新⼊社員の声としては、
⼀層の実践の機会を与えて欲しい
⾃ら考える機会を与えて欲しい
⾃分達の向上⼼・挑戦⼼を活かす機会を与えて欲しい
等を望む声が多く⾒受けられました。
上記のような傾向から、育成する側は、個⼈の⾃⼰肯定感を⼤切にしながらも少しハードルを上げた⽬標・役割を与え、同時に内省のサポートを⾏っていくことが要諦と考えられます。また、「⾃分視点」だけでなく「相⼿視点、全体視点」を⾝につけることの重要性も意識させることが必要と⾔えます。
過去5年と今年の新⼊社員の傾向
年代 |
概要 |
2013年 |
・まじめで素直。⾃⼰成⻑意欲や指摘されたことをすぐに修正する対応⼒が⾼い。 ・効率的に早く進められる⼀⽅で、⾼いレベルの結果を出すことには関⼼が薄い。 |
2014年 |
・まじめで素直。協⼒することへの意欲が⾼い。 ・⾔われたことを理解するのが早い⼀⽅で、深堀したり、真意を読んだりする⼒は弱い。 |
2015年 |
・まじめで素直。指⽰・求められる⾏動にしっかり応えようとする。 ・協調性を重んじるあまり、集団では出過ぎないようにする傾向がある。 |
2016年 |
・まじめで素直。仲間との連帯感・⼀体感を創り上げることが得意。 ・⼀体感の醸成が得意な⼀⽅、コミュニケーションに消極的な⾯があり、本⾳が⾒えにくいこともある。 |
2017年 |
・まじめで素直。いわれたことをすぐに理解し、⾏動に移せる。 ・周囲との関係性を築くのが早いが、周囲に気を遣いすぎて、様⼦⾒してしまうこともある。 |
2018年 |
・まじめで素直。⾔われたことをそつなくこなす。失敗しない⾏動を優先し、周囲との関係性を⼤切にする。 ・⾃分の考えを持ち、積極的で発⾔⼒がある。ただ、なかなか⾃分の考えを捨てきれず、時に排他的になる。 |
①新⼊社員へのアンケート結果:⾃⾝が⾃覚する「強み」「弱み」について
強みは「コミュニケーション能⼒が⾼い」(60%)や「向上⼼が⾼い、積極性がある」(42%)があがる⼀⽅で、弱みは、「主体性・積極性に⽋ける」(46%)、「控えめで⼤⼈しい」(33%)があがり、⼆極化を裏付ける結果になりました。
②新⼊社員へのアンケート結果:⾃⾝が望む「育てられ⽅」に対して、育成側が検討すべきポイント
「実践の機会を与えて欲しい」(52%)や、「⾃ら考える機会の提供を望む」(50%)など、全体的に挑戦意欲が現れた項⽬が多い傾向を踏まえ、育成する側が抑えるポイントとして下記が想定されます。
個⼈の⾃⼰肯定感を⼤切にしながらも少しハードルを上げた⽬標・役割を与える
上記と同時に内省のサポートを⾏っていく
「⾃分視点」だけでなく「相⼿視点、全体視点」を⾝につけることの重要性を意識させる
③新⼊社員の周囲へのアンケート結果:新⼊社員の「強み」「弱み」について
「成⻑意欲が⾼い」(77%)、他者への貢献意欲が⾼い(42%)など、前向きな⾯が強みである⼀⽅で、「相⼿視点・全体視点が弱い」(42%)「正解がないものへの動きが鈍い」(35%)、「報連相の不⾜」(31%)など、周囲との連携⾯が弱みであるという傾向がみられました。
調査概要
・実施時期:2018年4⽉〜5⽉
・調査対象:2018年新⼊社員、⼈事・研修担当者、研修担当講師
・有効回答数:1,970件
【プレスリリース「初の“フルゆとり世代”18 年新⼊社員の傾向:『積極的で活発な社員が増加』」より|株式会社ファーストキャリア・2018年7月4日】
@人事では『人事がラクに成果を出せるお役立ち資料』を揃えています。
@人事では、会員限定のお役立ち資料を無料で公開しています。
特に人事の皆さんに好評な人気資料は下記の通りです。
下記のボタンをクリックすると、人事がラクに成果を出すための資料が無料で手に入ります。
今、人事の皆さんに
支持されているお役立ち資料
@人事は、「業務を改善・効率化する法人向けサービス紹介」を通じて日本の人事を応援しています。採用、勤怠管理、研修、社員教育、法務、経理、物品経理 etc…
人事のお仕事で何かお困りごとがあれば、ぜひ私達に応援させてください。

「何か業務改善サービスを導入したいけど、今どんなサービスがあるのだろう?」
「自分たちに一番合っているサービスを探したいけど、どうしたらいいんだろう?」
そんな方は、下記のボタンを
クリックしてみてください。
サービスの利用は無料です。
関連記事
-
プレスリリース国内・海外ヘッドライン
「リーダー人材不足に関する企業の意識調査 」株式会社帝国データバンク
約7割の企業が「リーダー人材」の不足を実感。リーダー職への意欲醸成が課題に
帝国データバンクは、「リーダー人材不足に関する企業の意識調査」の結果を発表した。調査結果によると、企業の将来を担う「リーダー人材」(管理職相当以上)の不足を感じている企業の割合は6...
2025.04.11
-
プレスリリース国内・海外ヘッドライン
三菱マテリアル株式会社
4月から非管理職層の人事制度改定およびアルムナイ採用を開始
三菱マテリアル(東京・千代田)は4月2日、新たな人事施策として、役割等級制度の導入や希望勤務エリアの確認および転勤支援一時金を新設する「非管理職層の人事制度改定」および「アルムナイ...
2025.04.09
-
プレスリリース国内・海外ヘッドライン
パーソルホールディングス株式会社
パーソルグループが4月1日かLGBTQ+当事者を対象とした社内制度・支援を拡充
パーソルホールディングス(東京・港)は、LGBTQ+などの性的マイノリティ(以下:LGBTQ+)の社員を対象とした社内制度や支援を4月1日より拡充した。パーソルダイバース(2017...
2025.04.07
あわせて読みたい
あわせて読みたい

人気の記事

国内・海外ヘッドライン

THE SELECTION
-
THE SELECTION特集
【特集】ChatGPT等の生成AIが一般化する社会で必須の人材戦略・人的資本経営の方法論
-
THE SELECTION企画
人事のキャリア【第25回】
皆がうらやむような会社づくりに取り組む(アイロボットジャパン・太田浩さん)
-
THE SELECTION企画
レポートまとめ
@人事主催セミナー「人事の学び舎」 人事・総務担当者が“今求める”ノウハウやナレッジを提供
-
THE SELECTION特集
「副業」新時代-企業の向き合い方 特集TOP
-
THE SELECTION特集
人事のキーパーソン2人が@人事読者の「組織改革」の疑問に答えます(第2弾)
数値化できない部署を無理に人事評価する方が問題。曽和利光×北野唯我対談
-
THE SELECTION特集
「令和時代に必須! ハラスメント対策最前線」
パワハラと指導の違いは? 6種類のパワハラを佐々木亮弁護士が徹底解説(中)