ビジネスを「劇的」に変える人材教育の秘訣
第1回「新入社員のモチベーションを持続させる劇的スイッチの入れ方」
新入社員研修も終わり、いよいよ本格的な社会人生活が始まったフレッシュマンたちがここから枝を伸ばして葉を茂らしていくか、しおれて枯れてしまうかは、この時期にかかっています。重要な分岐点なのです。
“劇的”な研修講師別役慎司が、新社会人に対する、今の時期こそ注意してほしいことと、モチベーションを持続させる「劇的スイッチの入れ方」についてお話しします。
想像と現実のギャップ
いくら就活時に業界研究をしていても、いくらインターンを経験していても、やはり社会人になってからの想像と現実のギャップはあります。
新社会人の中にはかなりのストレスを感じている人がいることでしょう。給料ももらえることですし、責任感も強く持っていますし、ギャップを感じる連続ではあっても、そうそうすぐにストレスには負けません。
しかし、時間が経過するとモチベーションを持続できる人と、持続できない人とのストレスの差は大きくなっていきます。
先輩の前では気丈に振る舞っていても、実際はストレスを強く溜めこんでいる人もいるので、休憩時間などに軽く声をかけてあげましょう。相談に乗ってあげることで、彼らも不安を解消したり、ストレスのガス抜きをすることができます。
ストレスの差
モチベーションが持続できないと、だんだんとネガティブな面ばかりが見えてきます。
想像以上のプレッシャーや気遣いの連続、仕事の難しさ、人間関係の難しさなど、あらゆることを考えます。それらが納得できることであればいいのですが、理不尽に感じるようであれば、どんどんストレスが大きくなります。
理不尽に感じさせないようにしっかりと説明したり、努力を評価してあげたり、ケアが特に必要なのが入社してからの3カ月です。
上司側も、出来ない新入社員を他人と比較せず、一人ひとりこまめに見てケアしてあげましょう。
劇的スイッチを入れてあげる
仕事を、生活していくための我慢だと思っていると、ストレスが溜まるだけでなく、仕事の能率もスキルも上がりません。やりがいを与え、成長を感じさせてあげることが大切です。
入社してからの研修だけではカバーできません。OJTでカバーしてあげなければいけません。
そこでお薦めなのが「劇的スイッチを入れてあげる」ということ。仕事の意義を感じさせてモチベーションを上げるために、3つの声かけをしてあげましょう。「劇的」だけに、演劇や映画を例え話にお伝えします。
まず、演劇や映画には、苦難のときがあっても乗り越えて報われるシーンがよくあります。そのように、今は辛くてもこの先に成果が出るということを教えてあげます。
【劇的スイッチその1】
→現在の出来ない点ばかりを指摘するのではなく、それらを乗り越えていくとどんなことが出来るようになり、どんなメリットが生まれるのかを伝えてあげる。
また、演劇や映画には必ず主人公がいます。新入社員一人ひとりも会社の中ではまだ目立たないとしても、彼らの人生の中では主人公なのです。主人公であることを自覚させてあげましょう。
【劇的スイッチその2】
→新入社員一人ひとりが自分に価値を感じられるような言葉をかけてあげる。具体的には「期待しているぞ」「うまくやったな」「ありがとう」「いいアイディアだな」など、前向きな言葉です。
演劇や映画には伏線があります。のちのちになって「実は~~だった」とわかるのですが、わかる前に辞めてしまっては元も子もありません。仕事って理不尽だなと感じていそうな人には特に、その裏の意味を伝えてあげましょう。
【劇的スイッチその3】
→仕事に対して納得感を抱いていない様子を見たら、「実はこういう理由なんだ」「実は今~~をしておけばあとで~~になるんだ」と説明してあげる。
このようにモチベーションに点火させる言葉をかけてあげるのです。期待感と責任感で入ってきた新入社員のモチベーションを持続させ、一層創造的に励めるように、周囲の方たちでサポートしてあげましょう。これが離職率を下げ、彼らの成長を早めることに繋がるのです。
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