今年の新人はどう? リモート新人研修現場からの速報!

4月の前半に2500人以上の新入社員研修の受講者と接することができました。大人数の一方的な講義はなくて、2-6人のブレイクアウトルームを毎日数回回って直接話しました。そこで感じた今年の新入社員の特徴と育成のためのヒントを現場からいち早くお伝えします。

目次

  1. 2021年の新入社員研修で効果をあげるための4つのポイント(特徴、リスク、ヒント)
  2. ポイントその1 リモートネイティブ
  3. ポイントその2 意外とポジティブ
  4. ポイントその3 応用がちょっと心配
  5. ポイントその4 とにかく定着が必要

2021年の新入社員研修で効果をあげるための4つのポイント(特徴、リスク、ヒント)

ポイントその1 リモートネイティブ

特徴:当然ですが、多くの新入社員は学生時代にリモート学習とリモート就職活動の豊富な経験がありリモート形式にとても慣れています。昨年と比較できないほど今年のリモート研修はスムーズです。リモートに対して違和感もないし、集合研修より充実していないという印象も持っていません。集中力が高いし、リモートを通じて知識を習得することも得意です。 

リスク:リモートに慣れているため、一方通行の講義やリモートプラットフォームの操作が苦手な講師に対する評価が厳しいです。配属後もリモートワークスキルが低い上司や先輩のことを尊敬せず、その場合はモチベーションが下がる可能性も十分あります。

ヒント:リモート研修を演習中心にして、受講者が飽きないような工夫を多く入れます。例えば、投票を使ってクイズをする、受講者のコメントをチャットに書かせる、理解度を絵文字や反応ボタンで確認する、など。こうした工夫がスムーズにできるよう、あらかじめ上司と先輩のリモートワークスキルを上げておくことを強くお勧めします。配属後のフォローについて現場に任せきりにしないで人事や教育担当者がわかりやすいフォロープランを提供することも効果的でしょう。 

※受講者を飽きさせないための工夫は、前回のコラム「ダメなリモート新入社員研修から脱却しよう。」で詳しく紹介しているので、そちらも参考にしてください。
https://at-jinji.jp/expertcolumn/285 

ポイントその2 意外とポジティブ

特徴:新入社員が学生時代からの環境変化やコロナの影響で心配したり、落ち込みやすくなっていたしても十分理解はできます。ただし、私が新入社員研修で会った受講者に限っていうとネガティブというよりは例年以上にポジティブや前向きです。
例えば「研修中に質問をチャットで投稿してね」「質問があればマイクをつけて直接聞いてね」「回答わかる人手を上げてね」と言うと、ほぼ全員は素直に受けて積極的に参加します。それから受講者同士でお互いのことを助けたり協力したりする姿勢が極めて良いです。 

リスク:ポジティブと言いましたが、リモート研修で数人の同期と積極的に話せるものの、実際のビジネス場面になるとリスクを恐れる可能性があります。特に残念なことは、配属後も続くであろうリモートワークでは、コロナ以前に職場の先輩が果たしていたようなロールモデルや真似できる良い見本がすぐそばにいなくて、社会人の基本動作を身につけるための時間がかかります。 

ヒント:研修中にできるだけ主体性を発揮できる機会を作りましょう。講義とインプットだけではなく、研修中学んだことを同期や配属先予定の上司、先輩にプレゼンすることや、リモート研修の改善点をまとめてもらうなど、小さいストレッチとプロジェクトを与えるとどんどん主体的に動きます。配属後にも小さくて良いから責任を持たせてオーナーシップを強化しましょう。   

ポイントその3 応用がちょっと心配

特徴:在宅でリモート研修を受けることと実際のオフィースワークの環境が全く違います。毎朝、早く起きてスーツを着て、満員電車で通勤して、出社してみんなと朝礼に出ることがないために社会人としてのルーチンが定着されにくいです。 

リスク:リモート研修で習ったことを実際のビジネス場面で使えなくて失敗する危険性があります。例えば、リモート研修で習ったロジカルコミュニケーションのスキルを実際の会議で発言するときに「使おうとしない」「使えない」というケースです。 

ヒント:研修中に各コンテントがどの場面でどのように使うかを明確に説明します。可能なら職場の写真や映像を見せながら研修内容はどこで使うかの具体的なイメージを持たせます。できる限り、色々な場面で同じスキルを練習する機会を与えましょう。特に大事なスキルに関しては必ず面と向かって練習してください。 ビデオに撮って見せることも効果的です。

ポイントその4 とにかく定着が必要

特徴:リモート研修では、いろいろ「習った、考えた、気づいた、話した」ことを、案外実施や実践する機会が少ないことが課題です。例えばマナー研修で、名刺交換の説明を聞いて、複数のシーンを映像で見ることはありますが、実際の名刺交換を一度もしていないケースです。ビジネスマナーに限らず、知っていることとできることの差が大きくなりがちです。 

リスク:頭でわかっていても実際のビジネス場面になったときに、できないリスクが高いです。失敗すると会社に迷惑をかけるし、本人も落ち込むし、気をつけないと成果・評価・モチベーションが全部下がる悪循環になってしまいます。 

ヒント:研修中にできるだけ実践的な演習を入れます。できれば時間を分けて数回の反復練習をして、習慣化します。配属直前に再確認やリフレッシュ研修も強くお勧めします。そのときは、解説をしないで実践演習に重点を置きましょう。そうすれば本人も達成度を自覚できるし、配属に向けて職場の先輩と上司に新入社員が必要とする「どのような練習が必要か、どのようにフィードバックをもらえると良いか」の具体的なアドバイスを伝えることができ、職場でのフォローもうまくいきます。また、彼らの得意なスマートフォンを利用できるフォローアップと共有の仕組みも用意しておくと、定着と同期の結びつきの強化に有効です。

今年の新入社員は困難な環境を乗り越えたディジタル&リモートネイティブ。なかなか良いし、大きな可能性を感じます。是非しっかりとフォローしてうまく成長させましょう。 

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