第14回HR EXPO春(人事労務・教育・採用)|RX Japan株式会社第14回HR EXPO春(人事労務・教育・採用)|RX Japan株式会社

採用代行サービスの活用法|業界・業種別の導入事例を交えて解説

近年、採用の難易度が高まり、採用業務が複雑化・高度化する中、「採用代行サービス(RPO)」の活用が注目されています。採用代行サービスでは、求人広告の作成、応募者対応、面接・選考、内定後のフォローなど、多岐にわたる業務の代行が可能です。
ただし、採用代行サービスはツールの一つであり、自社のニーズに合わせたサービスの選定が重要です。

このページでは、多様な業界や業種の成功事例を取り上げながら、採用代行サービスの効果的な活用法を詳しく解説いたします。

目次

  • 採用代行(RPO)で何ができるのか?
    フェーズ1:採用計画・戦略立案
    フェーズ2:募集
    フェーズ3:応募者対応・選考
    フェーズ4:面接・合否決定
    フェーズ5:内定・入社
  • 【課題別】おすすめの採用代行サービスとは?導入事例を交えて解説
    導入事例1:医療機関での臨床試験支援サービス
     課題:知名度・ブランド力がない
     依頼範囲
     採用代行のポイント
    導入事例2:社員数400名の中堅の広告代理店
     課題:社内の採用担当者のリソース不足
     依頼範囲
     採用代行のポイント
    導入事例3:折込広告をメインとした総合広告会社
     課題:採用活動の方法、標準がわからない
     依頼範囲
     採用代行のポイント
    導入事例4:ホームセンターチェーンの経営
     課題:内定辞退率が高い
     依頼範囲
     採用代行のポイント
    導入事例5:リクルーティング事業・人材サービス事業・ネット関連事業
     課題:早期退職者が多い
     依頼範囲
     採用代行のポイント
  • 自社の採用課題を明確にして、最適な採用代行サービスを選ぼう

採用代行(RPO)で何ができるのか?

採用代行(RPO)は、企業の採用活動の一部または全てを外部の専門家に委託する採用支援サービスです。採用代行を利用することで、企業は採用に関する業務の負担を軽減し、採用の効率や質を向上させることが期待できます。

採用業務は、大きく次の5つのフェーズに分類されます。

  • フェーズ1:採用計画・戦略立案
  • フェーズ2:募集
  • フェーズ3:応募者対応・選考
  • フェーズ4:面接・合否決定
  • フェーズ5:内定・入社

企業はこれらの業務全てを外部に委託することもありますが、中にはノンコア業務のみを外部に委託し、コア業務に専念する企業も存在します。各企業の採用に関する課題や目標は異なるため、どの業務を外部委託するかを検討することが重要です。

関連ページ:採用代行とは? どこまで委託できる? 採用業務のフローと合わせて解説

フェーズ1:採用計画・戦略立案

採用計画と戦略の策定は、採用活動の基盤を形成する重要なフェーズです。この段階での明確な目標や方針の設定、戦略の策定は、採用活動を効率的に進め、成功へと導く鍵となります。

主な業務内容は以下のとおりです。

  • 採用戦略立案:採用の目標や方針、要件を基に戦略を組み立てます
  • スケジュール設計:採用活動のスケジュールを計画します
  • 費用対効果分析:採用活動にかかるコストとその効果を評価します
  • 人物像・ペルソナ設計:採用したい人物像やペルソナを設計します

フェーズ2:募集

募集フェーズは、求職者に自社の求人情報を提供し、応募を促すことを目的としています。採用代行サービスの導入は、特にこの段階で効果的です。採用代行会社は、多岐にわたる広告媒体や採用手法に関する専門知識と経験をもっており、企業独自の取り組みよりも高い効果を期待できます。

主な業務内容は以下のとおりです。

  • 広告媒体選定・出稿:最適な求人広告媒体を選び、広告を掲載します
  • 求人広告原稿作成:求人広告の原稿を作成します
  • 母集団形成:企業の採用ターゲットに合わせて、求人広告の掲載やSNSマーケティングなど、応募者を集めるための施策を実施します
  • スカウトメール作成・配信:ターゲットとなる応募者に直接アプローチするためのメールを作成し、送信します

フェーズ3:応募者対応・選考

このフェーズでは、応募者からの問い合わせや質問の対応、書類の選考、面接の日程調整や実施などが行われます。選考を採用代行会社に委託する場合でも、通常最終的な合否判断は自社で行います。採用代行業者には指定した基準に基づく初期のスクリーニングを依頼することが多いようです。
一方で応募者の管理や対応には手間がかかる割に誰が行っても結果が変わらないため、この部分の業務が最も代行サービスに依頼されています。

主な業務内容は以下のとおりです。

  • 選考・スクリーニング:応募者の中から、自社で活躍できる可能性のある人材を絞り込みます
  • 応募者対応:応募者の問い合わせや質問に対応します
  • 適性検査・筆記試験:応募者の能力や適性を評価するためのテストを実施します
  • 面接実施:応募者との対話を通じて、適性や適合性を確認します
  • 応募者管理:応募者の情報を管理します

フェーズ4:面接・合否決定

面接は、応募者の人物像やスキルを直接確認するための重要な選考プロセスです。面接をコア業務とみなすかどうかは企業によって異なり、自社のコア業務として自ら実施する企業もあれば、外部の専門家に委託する企業もあります。
面接を外部に委託する際には、面接官の質を担保することが重要です。面接代行サービスを利用する場合、サービス提供者の面接の質を事前に確認することをおすすめします。

合否の判定は、面接の結果だけでなく、書類選考や適性検査の結果も考慮に入れて行われます。最終的な判定は、企業自身が行うことが一般的です。

主な業務内容は以下のとおりです。

  • 内定連絡:面接を通過した候補者に対して、内定の通知を行います。この通知には、入社日や待遇などの詳細情報を含みます
  • 内定者研修企画・実施:内定を受けた候補者には、入社前の研修を実施します。この研修では、企業の概要や働き方、入社後の研修内容などを紹介します
  • 面接代行:企業が自ら面接を実施することが難しい場合、採用代行会社が面接を代行します。採用代行会社は、企業の採用基準や人材像を理解し、応募者の適性を適切に評価します

フェーズ5:内定・入社

内定辞退は企業にとって大きな損失です。そのため、内定者フォローや入社前研修などを通じて、内定辞退率を低下させる取り組みを行う必要があります。

内定者フォローとは、内定通知から入社までの期間に、定期的な訪問やメール、電話での連絡を行い、彼らのモチベーションを維持・向上させる活動を指します。

多くの内定者は、新しい職場や業務内容に対して不安を感じています。このような不安を軽減するため、研修や交流会を開催し、内定者同士のコミュニケーションを促進することが重要です。また、定期的な面談を通じて、彼らの疑問や懸念を解消し、入社への意欲を高めることが期待されます。

もし、内定者へのフォローアップや入社手続きが困難な場合、採用代行サービスを利用することで、採用活動を円滑に進めることが可能です。

主な業務内容は以下のとおりです。

  • 定着化支援:入社後も内定者のフォローアップを行い、企業文化に順応できるように支援します。研修の実施やメンタリング、交流会の開催など、多岐にわたる方法で新入社員の定着を促進します
  • 研修の連絡:内定者に、入社前の研修内容やスケジュールを伝えます。研修の目的や内容をしっかりと理解してもらうため、事前説明会や資料の提供も実施します
  • 入社手続き:内定者から提出された書類の確認や、入社に関する手続きをサポートします。必要な手続きを入社前に完了させることで、入社初日をスムーズに迎えることができます

【課題別】おすすめの採用代行サービスとは?導入事例を交えて解説

企業の採用業務に関する課題は多岐にわたります。そのため、自社の採用課題に応じて、適切なサービスを選ぶことが重要です。

このセクションでは、課題別におすすめの採用代行サービスについて、導入事例を交えて解説します。

出典:株式会社イーディアス「採用課題解決事例集」

導入事例1:医療機関での臨床試験支援サービス

課題:知名度・ブランド力がない

  • 新設の企業であるため知名度が低い
  • 業態がBtoBであるため学生からの知名度が低い
  • ベンチャー企業であるため積極的に志望する学生が少ない
  • 仕事内容がわかりにくい

依頼範囲

フェーズ1:採用計画・戦略立案

  • 採用戦略立案
  • スケジュール設計
  • 人物像・ペルソナ設計

フェーズ2:募集

  • 母集団形成

採用代行のポイント

  • 訴求ポイントを明確にし、ターゲットに合わせた情報提供とタイミングを工夫
  • リッチメディアを活用したツール企画・制作
  • 早期の接触を目的としたイベントの開催
  • 選考結果のフィードバックによる信頼の獲得
  • 大学とのコネクションを強化

導入事例2:社員数400名の中堅の広告代理店

課題:社内の採用担当者のリソース不足

  • 採用予定人数に対し、担当者が不足しており、必要な施策が実施できない
  • 学生への個別対応が難しく、関係構築ができずに内定辞退が発生する

依頼範囲

フェーズ1:採用計画・戦略立案

  • 採用戦略立案
  • スケジュール設計
  • 費用対効果分析
  • 人物像・ペルソナ設計

フェーズ2:募集

  • 母集団形成

フェーズ3:応募者対応・選考

  • 選考・スクリーニング
  • 応募者対応
  • 適性検査・筆記試験
  • 面接実施
  • 応募者管理

採用代行のポイント

  • 最新の採用情報やその分析結果を定期的に提供し、採用力強化
  • 採用担当者の負担軽減と、他の社員の協力を最大限に活用
  • 業務範囲やリソースの適切な調整と分配、ツールの最適活用
  • 採用担当者の育成と採用力の向上
  • 最終面接以外の業務を代行し、採用コストを削減
  • 説明会動画を活用して、説明会の頻度や負担を軽減

導入事例3:折込広告をメインとした総合広告会社

課題:採用活動の方法、標準がわからない

  • 採用活動に関する経験が乏しく、ノウハウが不足している
  • ナビゲーション媒体が提供する情報だけを頼りにしており、新卒採用に関する情報が十分でない
  • 施策の効果や適切な手段を判断するのが難しい

依頼範囲

フェーズ1:採用計画・戦略立案

  • 採用戦略立案
  • スケジュール設計
  • 人物像・ペルソナ設計

フェーズ2:募集

  • 母集団形成

採用代行のポイント

  • 自社の強みにもとづいた年間採用計画の立案
  • 採用活動の初期段階での適切なタイミングと情報提供
  • 継続的な採用活動を見据えた情報収集と施策の展開
  • セミナーを開催し、対象者の集客を強化
  • 他社との差別化を図り、志望動機を強化
  • 他社の取り組みを参考にして、自社のコンテンツをブラッシュアップ
  • 計画的なアプローチで採用力を向上

導入事例4:ホームセンターチェーンの経営

課題:内定辞退率が高い

  • 内定辞退率が60%を超えていて、常態化している
  • 最終的な入社人数の確定が遅れ、入社準備や受け入れ体制の整備が十分でない
  • 内定辞退がほかの内定者に連鎖・伝播し、悪循環を招くことがある

依頼範囲

フェーズ4:面接・合否決定

  • 内定連絡
  • 内定者研修企画・実施

フェーズ5:内定・入社

  • 定着化支援
  • 研修の連絡

採用代行のポイント

  • 選考の初期段階での絞り込みを強化し、後工程を充実させる
  • 内定を出した後のフォローアップを強化
  • 逆面接を導入し、双方の理解を深める
  • 内定の通知を特別感のあるものにする
  • 内定者同士の絆を強化し、辞退を防ぐ
  • 継続的なコミュニケーションで入社意欲を高める

導入事例5:リクルーティング事業・人材サービス事業・ネット関連事業

課題:早期退職者が多い

  • 多額の予算と多くの人員を投入しているにもかかわらず、毎年早期退職者が増加している
  • 給与や待遇は十分でありながら、早期退職が続いている

依頼範囲

フェーズ5:内定・入社

  • 定着化支援
  • 研修の連絡

採用代行のポイント

  • 情報提供の「発信者」と「タイミング」を最適化し、志望動機の形成と決断のサポートを行う
  • 採用担当者と現場担当者の間での情報交換を強化し、新入社員のフォローアップを確実に行う
  • 内定者向けの職場体験や情報提供イベントを実施し、企業理解を深める
  • ネガティブな情報も透明に共有し、入社後の期待値とのギャップを最小限にする
  • 新入社員の環境を整え、早期退職を予防する

自社の採用課題を明確にして、最適な採用代行サービスを選ぼう

採用代行サービスを利用する際には、まず自社の採用課題を明確にすることが重要です。課題を明確にすることで、最適なサービスを選ぶことができます。

自社の採用課題を把握し、それをもとに複数の採用代行会社に見積もりを依頼したり、無料相談を活用して比較検討することで、自社に最適な採用代行サービスを選びましょう。

※こちらのページに掲載している情報は2023年10⽉時点のものです。

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    採用代行サービスを利用する背景とともに、導入後のメリットについて解説しています。

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