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テレワークとは?メリットと課題、失敗しないための導入手順を解説

労務

掲載日時:2019.07.23

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「tele = 離れた所」と「work = 働く」を合わせたテレワークという働き方が広まっています。情報通信技術(ICT)の整備や、厚生労働省や総務省など国の全面バックアップを受け、2020年の東京五輪を前に2017~2019年の7月に「テレワーク・デイズ」として呼びかけを行ったことで周知されつつあります。テレワークを取り巻く環境は飛躍的に変化していると言えるでしょう。

企業がテレワークを導入するメリットはどのようなものがあるのでしょうか。解決すべき課題とともに、恩恵を十分に受けるためにおさえるべきポイントを紹介します。

テレワークとは?

テレワークの意味や基本知識、種類を説明します。

テレワークの意味

テレワークは、一言で言えば「ITを活用して、時間や場所にとらわれない働き方」のことです。在宅勤務と同義と間違いがちですが、「tele = 離れた所」「work = 働く」をあわせた人事労務用語で、在宅勤務はもちろん、会社以外のさまざまな場所で働く柔軟な勤務形態のことを指します。遠隔で仕事をするという意味で、「リモートワーク」と呼び替えるケースも増えています。

厚生労働省や総務省では、テレワークは以下のように定義されています。

インターネットなどのICT(※1)を活用した場所にとらわれない柔軟な働き方で、勤務場所から離れて、自宅などで仕事をする働き方
※1 情報通信技術=ICT(Information and Communication Technology)

出典:「テレワーク導入のための労務管理等Q&A集」(厚生労働省)

ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方

出典:「テレワークの推進」(総務省)

テレワークは3種類ある

テレワークには、会社に雇用されている従業員が行う「雇用型」と個人事業主や小規模事業者などが行う「自営型」がありますが、ここでは雇用型について解説します。

出典:「働き方・休み方改善ポータルサイト」(厚生労働省)

在宅ワーク

自宅を就業場所とする働き方で、テレワークの代表格と言えます。パソコンや携帯電話などを利用して仕事をします。

モバイルワーク

職場や自宅といった場所に依存せず、いつでもどこでも仕事を行う働き方です。顧客先やカフェなどでパソコンやスマホを用いて仕事をします。

サテライトオフィス勤務

顧客先や自宅に近いサテライトオフィスやテレワークセンターを利用する働き方です。自社でサテライトオフィスを持つ会社や、複数の企業で使うシェアオフィス、コワーキングスペースを利用する会社も増えています。

テレワークに向いている業務と職種

全ての業務がテレワークで遂行できるとは限りません。ここでは、テレワークに向いている業務と職種について解説します。

向いている業務

  • 自己完結型で客観的に評価がしやすい業務……データ管理などの入力作業/デザイン・プログラミング・開発/企画/ライティングなど
    これらは対面コミュニケーションが少ない業務と言えますが、ツールを導入すれば社内外の関係者とWeb上での打ち合わせも可能になります。
  • 顧客対応が多く、会社での作業が非効率な業務……顧客開拓/顧客商談/情報収集など
    顧客先でモバイルワークを行うほか、顧客先に近い自宅やサテライトオフィスで仕事をすることで効率化を図ることができます。

向いている職種

  • 事務職(総務/経理/企画など)
  • 専門職(プログラマー/開発者/デザイナー/ライター/エンジニアなど)
  • 営業職

上記のように、テレワークでは内勤型も外勤型も多様な働き方が実現できます。この他の職種においても、テレワークに向いている業務を棚卸しして抽出することで、部分的にテレワークが可能になると言えます。
また、職種とは別に、妊娠・育児・介護などの理由や身体障害、ケガなどにより、恒常的または一時的に通勤が困難な人にも向いています。

テレワークのメリットと課題

テレワーク導入で生まれるメリットと課題を挙げます。

テレワークのメリット

テレワークを導入することで生まれる効果として、主に以下の5つに分類されます。

人材の育成・確保

  • 優秀な人材の確保……育児期、介護期などの社員の離職防止、女性活躍推進
  • 地域での雇用創生……遠方移住者の雇用の実現
  • 多様な人材の育成……障害者や高齢者の雇用の実現

ワーク・ライフ・バランスの実現

  • 社員の満足度を高め、ブランドイメージの向上に(企業側)
  • 家族と過ごす時間、自己啓発や趣味の時間の創出(従業員側)

生産性向上

  • 資料の電子化など業務改善の機会になる(企業側)
  • 自律的に仕事を進めることができ、効率が良くなる(従業員側)

オフィスコストの削減

  • 通勤費やオフィス維持費、紙のコストの削減
  • オフィス省力化による、環境負荷の軽減

自然災害などのBCP対策

  • 自然災害時に事業を継続できたり、早期再開することができる
  • 感染症などのパンデミックの発生時には、他者との接触を避けて感染拡大を防ぐことができる

テレワークの課題

以下の4つの課題を対策することが導入のための必須事項です。

セキュリティ対策

テレワークでは、会社から離れた場所へデータを持ち出し、情報ネットワークを通じてデータをやりとりするため、外部への情報漏えいのリスクが高くなります。情報セキュリティ対策が第一の課題と言えるでしょう。

労務管理

勤務形態やスケジュール管理、時間外勤務の管理などの把握が難しくなります。

人事評価

働きぶりが目で見て確認できない社員の評価をどのようにするか、テレワークしている社員、していない社員で同等に評価ができるのか、悩みどころになります。

コミュニケーション

周囲の社員との会話不足により、情報量の共有が不十分になりがちです。

導入コスト

社内システムへのアクセス環境整備や、コミュニケーションツールの導入など各種環境の整備が求められます。

テレワーク導入で失敗しないためのポイント

Point

  • 社員から「ずるい」「不公平だ」という不満の声が生じないかどうか
  • 管理職から「顔が見えないから管理ができない」という不安が生まれないかどうか
  • 情報漏えいが起きない状況かどうか

テレワーク導入にあたり、デメリットが生じないようにするため、上記のポイントをおさえながら手順を踏みましょう。

STEP1・導入目的の明確化

最も重要なポイントが、「何のために導入するのか」を明確にし、社員が納得した上で進めることです。目的は主に下記の項目から複数あっても構いません。
たとえば「ライフイベントによって通常勤務が難しい人に向けたフォローとして導入する」「社員の働く場所という制約を除いて生産性向上を目指す」など、目的によって導入するツールやルール作りが変わってきます。

〈導入目的の例〉

  • 人材の育成・確保
  • ワーク・ライフ・バランスの向上
  • 生産性向上
  • オフィスコストの削減
  • 自然災害等のBPC対策

STEP2・業務の棚卸し

テレワークの対象となる業務を検討する必要があります。業務内容についてリスク・ランク付けやワークフローの見直しを検討することで、業務改善の機会になります。

STEP3・環境整備

導入ツールやルールなどの環境整備も必要です。

ICTツール、セキュリティ環境の整備

ICTツールは、企業規模や働き方にあわせて適切なものを選択・導入する必要があります。コストについては、さまざまな助成金制度が充実しているのでうまく活用することでコストを抑えることができます。
→日本テレワーク協会 テレワークに関する助成・補助(日本テレワーク協会)
→厚生労働省 時間外労働等改善助成金(テレワークコース) - 厚生労働省

また、ICTツールの活用にはセキュリティ対策が欠かせません。ウイルスソフトの導入を検討するほか、技術的な対策(アクセス制限、暗号による管理など)に加えて物理的な対策(パソコンの管理、資料の電子化など)も講じましょう。

ルールの策定

導入目的の明確化と業務棚卸し、ツールの導入などを踏まえて、各種ルールを策定します。

  • 対象者と対象範囲を決める
  • セキュリティガイドラインの策定
  • 時間管理制度を決める
  • 評価制度を決める

STEP4・社員への周知、PDCA

導入前には社員へセキュリティガイドラインの説明や、テレワークでの働き方ルールの周知徹底を図りましょう。また、導入後も慣れないうちは、目の前に部下がいないと不安に感じる中間管理職からの反発が起こりがちです。導入目的やメリットをしっかり浸透させ、理解してもらうことが必要です。

  • 社員への研修、説明会を行う
  • 導入後、社員の声を聞いて改善ポイントを見直す

目的の明確化と意識改革が成功のポイント

テレワークは、メリットが多い一方で解決すべき課題も残っています。その恩恵を受けるためには、ルールやICTツールの環境整備はもちろん、社員に対して導入目的を明確化し、一人ひとりの意識改革を図ることが大切になります。ワーク・ライフ・バランスの向上や緊急時のBCP対策としても有効なテレワーク。国からの助成金を活用することも視野に入れつつ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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