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【労働基準法上の休日のルール】最低限の付与日数や罰則は?

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掲載日時:2019.1.30

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勤怠管理は人事労務担当者が行う基本的な業務の1つ。人事労務の初心者は特に、労働時間や休日勤務に関する法的ルールを理解しておくことが大切です。そこで今回は、最低限の付与日数や罰則など、休日の与え方に関する基礎知識を紹介します。

労働基準法上の休日のルール

労働基準法上の休日のルールや付与日数、法定休日と所定休日の違い、休日勤務に関する罰則などについて説明します。

最低でも1週1休か、4週4休以上の休みが必要

労働基準法では、使用者は少なくとも毎週1回、または4週間を通じて4回以上の休日を与える義務があるとしています。

第1項 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。
第2項 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。
(労働基準法第35条)

この法律で定められた最低限の休日を 「法定休日」といい、法定休日以外の休日を「所定休日」(法定外休日)と呼びます。つまり、休日が2日ある会社では、1日が法定休日、もう1日が所定休日となります。

また、労働基準法では原則として労働時間の上限は1日8時間、1週間40時間と定められています。例えば1日8時間、週5日を勤務時間とする場合、法定労働時間である40時間をオーバーしてしまいます。そのため、週1回の法定休日に加えて休日をもう1日設定する必要があります。

年間休日数は何日にすべき?

新しく会社を設立するときには、年間休日を何日にすべきか迷うかもしれません。年間休日数については法的な決まりはありませんが、所定労働時間によって必要な休日数は異なります。
労働基準法第35条では少なくとも「週1回以上」の休日付与が必要なため、極端に言えば約52日(1年は約52週)以上休みがあれば35条を遵守できます。さらに、労働基準法第32条では労働時間の上限は「1日8時間、1週間40時間」と定められているため、これを守るためにはより多くの休日が必要です。例えば1日8時間勤務の場合、計算すると年間休日数105日以上が妥当ということになります。

<所定労働時間が8時間の場合の年間休日数>
1年の労働時間の上限…40時間 × 52週 = 2080時間
年間勤務日数…2080時間 ÷ 8時間 = 260日
年間休日数…365日 - 260日 = 105日

上記は8時間勤務のケースであり、所定労働時間が7時間30分の場合、必要な年間休日数は87日となります。法で定められた最低限の基準を守った上で、業務形態や会社の規模に合わせて休日を設定しましょう。

休日勤務に関する罰則

従業員を休日に働かせる場合には、36協定(時間外・休日労働の取り決めに関する労使協定)を締結し、所轄労働基準監督署長に届け出なければいけません。36協定届を出さずに休日労働させた場合や「最低でも1週1休もしくは4週4休の休み」を付与しなかった場合は、違法となり使用者に6カ月以上の懲役または30万円以下の罰金が科されます。
関連:【36協定の基礎知識】上限規制や特別条項、届出の記入例など

休日に勤務させた場合は、基礎賃金に割り増しをした割増賃金(休日手当)を支払う必要があります。割増賃金率は以下の通りです。法定休日と所定休日で扱いが異なり、所定休日に出勤すれば週40時間を超えた分については時間外労働として計算します。

割増賃金率

休日労働(法定休日に労働した場合) 35%以上
時間外労働 25%以上
深夜労働 25%以上
月60時間を超える労働(中小企業は適用猶予中) 50%以上
休日労働(法定休日に労働した場合) 35%以上
時間外労働 25%以上
深夜労働 25%以上
月60時間を超える労働(中小企業は適用猶予中) 50%以上

休日と休暇の違い

何気なく使っている休日と休暇。同じ意味を持つように思えますが、この2つは定義が異なります。休日はもともと労働義務のない日、休暇は労働義務がある日が労働者の申請により労働義務が免除された日を指します。「休日」に働いた場合、本来労働義務のない日に働くため割増賃金の対象となります。

また、人事労務担当者として知っておきたいのが年末年始や夏休み・冬休みの扱いです。会社によって、年末年始や夏休み・冬休みが休日なのか休暇なのかうやむやになっている場合があります。就業規則で「休日」としていれば当然の権利として労働者は休むことができますが、「休暇」としていた場合は注意が必要です。休暇はあくまでも労働者の申請により発生する休みのため、会社側が勝手に「休暇」扱いにすることはできません。有給休暇の計画的付与制度を利用して休みを与えるような場合は、就業規則による規定を行い労使協定を結ばなければなりません。自社の休日や休暇が正しく運用されているか、一度確認しましょう。

関連:社労士が解説 働き方改革のポイント vol.1「働き方改革関連法 年次有給休暇の取得の義務化について」

法的なルールを正しく理解し、適切な運用を

休日の付与日数や法定労働時間など労働基準法上の定義や決まりを理解することが、労使トラブルの防止につながります。正しく理解した上で従業員に対して休日を付与・管理しましょう。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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