【状況別11選】おすすめの労務管理システムの特徴と機能

CASE1：手作業によるヒューマンエラーが多くなったとき

労務管理は、広範な対象と複雑な情報の取り扱いを伴い、極めて煩雑な業務となりがちです。人事・総務担当者や労務担当者だけでなく、従業員側の手作業によるヒューマンエラーが増加した場合、迅速に労務管理システムの導入を検討しましょう。データの一元管理、データに基づいた手続きの自動計算、並びに申請・承認のワークフローもシステム上で行えるため、情報の紛失や計算の誤りを削減し、正確かつ効率的な業務遂行が可能です。

CASE2：事業拡大に伴い従業員が増えたとき

従業員数の増加は、各種保険手続き、関連書類の作成、雇用契約の締結など、入社時の業務や情報管理・活用の日常業務の増加を意味し、人事・労務担当者の負担が増します。労務管理システムにより、マイナンバーを含む従業員情報の収集、入社時の書類作成や手続きを電子化でき、業務の進行がスムーズになります。

CASE3：年末調整を効率化したいとき

一度に大量の情報を処理しなければならない年末調整は、人事・労務担当者にとってかなりの負担となる業務です。申請者（従業員）の記載が必要な項目もある一方で、紙の申請だと人によって提出状況が異なり、人事・労務担当者による個別の催促が必要な場合も多々あります。

労務管理システムの中には年末調整をサポートする機能が備わっているサービスも存在します。申請者による入力がシステム上で行えるため、ペーパーレス化を実現できるだけでなく、記入が滞っている人にはアラート通知ができるため便利です。必要なデータを自動連携して、人事・労務担当者による申請書作成の手間を大幅に削減します。

CASE4：さまざまな雇用形態があるとき

パートやアルバイトといった非正規の従業員ほか、業務委託をしている外部人材など、正社員とは雇用形態が異なるスタッフがいる場合は、契約内容や業務の性質に応じた柔軟な労務管理が求められます。労働時間の条件や休憩時間の取り決めなど、関わってくる規則に差があるからです。労務管理システムを使用すれば、煩雑になりがちな雇用契約の内容を一元管理できます。

労務管理システムの中には勤怠管理ができる機能を有したサービスもありますが、より複雑な管理が求められたり、勤怠管理に特化したサービスが必要な場合は以下のページも参考にしてください。

関連ページ：勤怠管理システム完全ガイド｜＠人事

CASE5：働き方改革に伴う新制度を始めたとき

働き方改革の推進に伴い、テレワークや在宅勤務、フレックスタイムを導入する企業が増えました。これらの制度を採用する際には、オフィスを離れても各種申請や情報提出が行える労務管理システムが必要になります。複数のデバイスやチャットツールとの互換性を持つサービスの選定が推奨されます。

CASE6：法改正があるとき

労働基準法などの労働法規は、社会の変化や経済状況に応じて頻繁に改正されることがあります。こうした法改正への迅速な対応は、法的リスクを回避する上で不可欠です。「知らないうちに法令違反をしていた」ということがないように、法改正時にタイムリーにアップデート対応してくれるサービスを選ぶようにしましょう。

CASE7：紙ベースの業務を電子化したいとき

紙ベースの業務は情報の共有や更新が難しく、ヒューマンエラーのリスクが高まります。物理的な保管スペースや分類も必要で、個人情報の紛失に後から気がつく場合も。労務管理システムは業務の効率化とペーパーレス化を実現し、データの保管、検索、共有などがシステム上で容易になります。

関連ページ：労務管理におけるDX｜ペーパーレス化のポイントを解説

CASE8：海外拠点を開設したとき

海外拠点を開設した場合、現地の法律に合わせて労務管理を行わなければなりません。例えば従業員を現地へ派遣する場合、滞在期間が183日以内であれば「短期滞在者」となり、二重課税を防ぐために海外での課税は免除されます。このように、海外拠点での労務管理を行うには、それに特化した知識と手続きが必要です。労務管理システムを選ぶ際は、海外での税申告をはじめ、ワークフロー機能、進捗管理機能など、ニーズに沿った機能があるサービスを選びましょう。

CASE9：セキュリティを徹底したいとき

マイナンバーをはじめとする従業員の個人情報など、機密性の高い情報を取り扱う労務管理においてセキュリティは非常に重要です。高度な暗号化技術を持つシステムや、二段階認証、アクセスログの管理機能を持つシステムを選ぶことで、情報の漏えいリスクを低減できます。また「ISO/IEC 27001」など、情報セキュリティの国際規格を取得しているか確認するのも良いでしょう。

CASE10：労働基準監督署から是正の指導を受けたとき

労務管理に関して、労働基準監督署から指摘されやすい事例を以下に挙げます。

• 従業員と雇用契約を締結していなかった
• 労働基準法に沿った労働条件になっていなかった
• 就業規則が労働基準監督署に提出されていなかった
• 36協定を締結せずに法定労働時間を超えて働かせていた
• 時間外労働や深夜残業の割増賃金を払っていなかった
• 健康診断を行っていなかった

労働基準監督署から指導を受けた際は、迅速な是正が求められます。労務管理システムでは、雇用契約書の締結、就業規則や福利厚生の管理などが簡単に行えます。また、給与計算機能が付いている、もしくは給与計算システムとの連携が可能なサービスもあります。

CASE11：利用しているシステムのサポートが終了したとき

労務管理システムには膨大な個人情報、企業情報が保存されているため、バグの修正、各種アップデートといったベンダーによるサポートが欠かせません。万が一、利用しているサービスのサポートが終了している場合は、速やかにサービスの乗り換えが必要となります。

選定の際は、以下のポイントを参考にしながら、長期的なサポートが提供されるサービスかどうか見極めましょう。

• サービスが5年以上運営されている
• サービス運営会社の業績が安定している
• 利用規約に「システムの保守」についての記述がある
• これまでにシステムのアップデートが定期的に行われている

またデータの移行が可能か、その際は自動か手動かといったことも確認しておくと安心です。