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勤怠管理の方法 
タイムカードやエクセルなど12種類の打刻方法を解説

勤怠管理の方法や打刻方法は多岐にわたります。近年、多くの企業でクラウド型の勤怠管理システムが導入されていますが、中小企業においては出勤簿やタイムカードも依然として利用されています。勤怠管理システムの選択肢は多いため、従業員の数、職場の環境、予算などの要素を検討し、その企業のニーズに合った方法を選択することが重要です。このページでは、勤怠管理の多様な方法について詳しく解説します。特に、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展とともに注目される勤怠管理システムのサービスごとの特徴や、重要な「打刻方法の種類」についても詳細に説明します。

目次

勤怠管理の4つの方法とメリット・デメリット

従業員の勤務時間を管理するには、出勤・退勤の時刻を記録し、時間を集計する必要があります。勤怠管理の方法は、時刻を記録する手段によって4つに分けることができます。発生するコストや人事・総務担当者の負担が大きく異なるため、自社の状況に合った方法を選ぶことが大切です。

出勤簿

紙の出勤簿を作成し、従業員や管理者に出勤・退勤の時刻を記録させるアナログな方法です。パソコンやインターネット環境が整っていない、飲食店や工場などで多用されています。

メリット
  • 出勤簿と筆記用具があれば始められるため、コストを最小限に抑えられる
  • パソコンやインターネット環境が不要
デメリット
  • 記録や集計に手作業が必要で、人件費の増大や計算ミスが生じるリスクがある
  • 従業員が自分で時刻を記録する場合、不正を防ぎにくい

エクセルシート

従業員や管理者がエクセルシートに出勤・退勤の時間を記録する方法です。

メリット
  • テンプレートを用いれば、紙の出勤簿よりも集計が容易
  • パソコンが利用できる職場であれば、コストをかけずに導入可能
デメリット
  • 入力ミスに気付けないとエラーのまま自動集計されてしまう
  • 従業員が自分で時刻を記録する場合、不正を防ぎにくい

タイムカード

タイムカードと打刻機を使って、出勤・退勤の時刻を記録する方法です。

メリット
  • 打刻機とタイムカード、インク代のみので導入コストが抑えられる
  • 出勤簿やエクセルシートに記入するよりも打刻が簡単で従業員への説明もラク
デメリット
  • 出勤・退勤時刻のみの記録が主体で、他の勤怠情報は集計困難
  • テレワークを導入している企業ではリアルタイムの打刻ができず、その場合、給与計算にあたって集計の手間が発生する※
  • タイムカードや打刻機を購入するコストがかかる

※月間の合計勤務時間を、自動計算して印字できる打刻機もある。

勤怠管理システム

勤怠管理のために開発されたWebサービスやソフトウェアを使って、従業員の勤務時間を記録する方法です。パソコンやスマートフォンで専用サイトにアクセスしたり、ICカードをカードリーダーにかざしたりと、サービスによりさまざまな打刻方法があります。テレワークを導入している企業は多くの場合、勤怠管理システムも導入している傾向にあると言えます。

メリット
  • 給与計算ソフトと連携できたり、労働基準法違反を防ぐアラートを表示できたりと、人事・総務担当者の作業を効率化する機能が多く搭載されている
デメリット
  • システムの導入や運用に時間、コストがかかる※
  • 費用対効果が見えづらい

※クラウド型を使えば導入までスムーズで初期費用がかからない場合もある

勤怠管理システムの種類

勤怠管理システムには、クラウド型やオンプレミス型などのシステムでの分類や機能数によって、さまざまな種類があります。それぞれの特徴を理解し、自社のニーズに合ったものを選択しましょう。

システムでの分類

タイムレコーダー型サービス

タイムレコーダー型サービスは、出退勤の記録のみができる最もシンプルなものです。記録したものはデータとして抽出できます。
打刻方法には「ICカード」「指紋認証」「静脈認証」などさまざまな形態があり、精度が高くなればなるほどセキュリティ性能も高くなり打刻の不正を防止できます。ただし、高精度の打刻機は高額になります。

クラウド型サービス

クラウド型サービスは、サービス会社が構築したサーバーにネットワーク経由でアクセスして、勤怠管理機能を利用するものです。最近ではDX(デジタル・トランスフォーメーション)の流れも後押しし、クラウド型サービスが主流になってきています。
コストが抑えられ、簡単な設定のみですぐに利用できるメリットがありますが、自由なカスタマイズが難しく、インターネット接続がない環境では利用できません。

オンプレミス型サービス

オンプレミス型サービスは、自社で保有するサーバーにソフトウエアをインストールし、勤怠管理システムとして構築するものです。自社のネットワーク環境でシステムを構築・管理するため初期費用は高くなりがちですが、その分セキュリティ面に強く、自由にカスタマイズできるというメリットがあります。

関連ページ:勤怠管理システムに必要な費用とは?種類別に解説

機能数での分類

シンプル型

勤怠管理に必要な、打刻、勤怠集計、休暇管理、各種申請フローなどの限定的な機能をパッケージにしたサービスです。コストを抑えつつ、最低限必要なサービスだけを利用したい場合におすすめです。

統合型

勤怠管理だけでなく、給与計算や労務管理など、人事担当者が行うさまざまな業務を、一元的に管理できるサービスです。人材に関するデータを集約し、人材開発や人員配置などのタレントマネジメントに活かすサービスの開発も進んでいます。
また人事向けのサービスとしてではなく、会社経営に必要な基幹システムを統合したERP(統合基幹業務システム)の一部として、勤怠管理の機能が提供されている場合もあります。

業種による分類

多業種向けサービス

さまざまな業種・業界で利用できるように開発された汎用性の高いサービスです。機能の数はサービスによって異なりますが、一般的なオフィスで広く利用できるように設計されています。

特定業種向けサービス

特定の業種・業界特有のニーズを踏まえて開発されたサービスです。

運送会社向け GPSを活用して、ドライバーの走行距離を記録できる。
車両の情報を登録し、車両台帳として管理できる。
飲食店向け 15分ごとなど細かい時間単位でシフトを作成できる。
正社員、アルバイト、パートなどさまざまな雇用形態に対応できる。
介護業者向け シフトを作成する際、法令で定められたスタッフの必要人数を満たしているか確認できる。

12種類の打刻方法とメリット・デメリット

勤怠管理システムの打刻方法にも、多くの種類があります。「外回りの従業員が多い」「不正打刻や打刻忘れが多い」など、会社ごとの事情を考慮して、適切な打刻方法を選びましょう。

打刻方法 やり方 メリット
パソコン・タブレット 専用サイトにログインして打刻ボタンをクリックする 追加費用をかけずに利用可能。IPアドレスを制限し、オフィスの端末のみアクセスを許可すれば社外からの不正打刻を防げる
スマートフォン 専用サイトにログインして打刻ボタンをクリックする GPSを利用して登録時の位置情報を記録すれば、従業員の不正打刻を防げる
スマートフォンアプリ 専用アプリを開いて打刻ボタンをタップする Webブラウザで専用サイトにログインするよりも、シンプルな操作で打刻できる
ICカード ICカードをカードリーダーにかざす FeliCa対応のカードの場合、従業員が持っているICカードをそのまま利用できる
  • 交通系ICカード(Suica、PASMO、ICOCAなど)
  • 流通系ICカード(WAON、nanacoなど)
  • Edyカード
  • おサイフケータイ
バーコード バーコードの印刷されたカードをバーコードリーダーにかざす ICカードと比べ、カードの作成コストを抑えられる
カメレオンコード カメレオンコードをiPadなどのWebカメラにかざす 専用のリーダー端末が必要なく、iPadなどのカメラをそのまま利用できる
指紋認証 指を指紋リーダーにタッチする 高い精度で本人確認ができるため、従業員による不正打刻を防げる
静脈認証 指や手のひらを静脈リーダーにかざす 体内の静脈パターンを読み取るため、指の状態(怪我やふやけなど)の影響を受けずに本人確認ができる
指ハイブリッド認証 指を指ハイブリッドリーダーにかざす 静脈と指紋を同時に読み取るため、指の状態(怪我やふやけなど)や血流の影響を受けずに本人確認ができる
Bluetooth Bluetooth通信をオンにしてエントランスを通過する 従業員が自分で打刻をする必要がないため、打刻忘れを防げる
チャット チャットツールでテキストを投稿する 社内のコミュニケーションにチャットを利用している場合、同じツールで打刻できてコスト削減につながる
通話 指定の番号に電話をかける 従業員がスマートフォンの操作に慣れていない場合も利用できる

自社の状況に合ったサービスを導入しよう

勤怠管理にはさまざまな方法がありますが、効率的に従業員の勤務時間を記録できるのが勤怠管理システムです。
勤怠管理は従業員の健康状況の管理やコンプライアンス違反防止など、健全な経営のために必要な取り組みです。そのため、適切な勤怠管理を行えるようになるためには、自社の課題を把握し、実情に合ったサービスを選ぶ必要があります。システムや打刻方法の種類を理解したうえで、どのサービスが適しているかを検討しましょう。※こちらのページに掲載している情報は2023年8⽉時点のものです。

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