新しい制度を導入するときには、想定外のトラブルが付き物です。勤怠管理システムを導入するときも、トラブルに適切に対応できるよう、人事・総務担当者が対応方法をよく理解しておく必要があります。このページでは、勤怠管理システムの導入時と運用中に起こりやすいトラブルについて、具体的な解決策を説明します。
勤怠管理システムを導入した前後で、トラブルが発生した場合の解決策を説明します。
こちらで説明するトラブルは、できるだけ契約前に解消しておくことが大切です。サービスの無料体験が利用できる場合、必ず動作を確認してから契約を結びましょう。無料体験が利用できない場合、契約後にエラーが見つかったらどんなサポートが受けられるのかを事前に問い合わせておきましょう。
勤怠管理サービスの利用を開始したとき、ページが正しく表示されなかったり、適切に操作できなかったりすることがあります。この場合、まずは以下の3点を確認してみましょう。
Webサービスやソフトウェアが正しく動作することを確認した環境条件のことです。一般的には、OSの種類、バージョン、ブラウザの種類、バージョン、メモリーの容量などが指定されます。利用している端末が推奨環境を満たしていない場合、推奨環境を満たした端末やブラウザを用意し、表示を試してみると良いでしょう。
利用しているインターネット回線の速度が遅いと、ページを正しく読み込めないことがあります。この場合、インターネットのサービスやプランを変更して、回線速度を速める必要があります。Wi-Fiなどのネットワークが利用できる場合、回線を切り替えて表示を確認してみると良いでしょう。なお回線速度が原因の場合、時間を変えてアクセスすると正常に表示できることもあります。
ブラウザの設定や拡張機能により、ページを正常に読み込めない場合もあります。以下の設定変更を試し、ページの表示を確認してみましょう。
上記のいずれも問題がないときは、システムのエラーが疑われますので、運営会社の担当者に確認してみましょう。連絡を取るときは、エラーが生じているOSやブラウザなどの情報をまとめておくとやりとりがスムーズです。エラーの原因によっては、システムの改修が必要になることもあります。
ICカードリーダーや指紋リーダーなどの打刻機器を導入したものの、カードや指紋などを正しく読み取れないことがあります。この場合、まず以下の点を確認しましょう。
打刻機器とパソコンの接続については、USBポートなどで接続するものと、ネットワーク経由で接続するものがあります。いずれの場合も、パソコンが打刻機器を認識できているかを確認しましょう。USBポートの接触不良が原因の場合、他のUSBポートにケーブルを挿し直すことで動作が改善する場合もあります。
これらの点に問題がない場合、システムのエラーが疑われるため、運営会社の担当者に確認してみましょう。この場合も、エラーが生じているパソコンのOSなどの情報をまとめておくとやりとりがスムーズです。
勤怠管理システムで打刻を認識できても、記録された時刻が正しくないことがあります。この場合、以下の2点を確認しましょう。
・パソコンの内蔵時計の時刻が正しいか
勤怠管理システムには、パソコンの内蔵時計の時刻を利用するものがあります。この場合、内蔵時計がずれていると、時刻が正しく記録されません。手動で時刻を調整するか、タイムサーバーと同期するよう設定を変更して、内蔵時計の時刻を直しておきましょう。
・タイムゾーン設定が正しいか
勤怠管理システムには、海外での利用を想定し、タイムゾーンを切り替える機能が備わっているものがあります。この場合、設定したタイムゾーンが間違っていると、正しい時刻を記録することができません。事業所の場所に応じて、設定を直しておきましょう。
上記のどちらにも当てはまらない場合、サーバーとの通信にエラーが起きていたり、同期しているサーバーの時刻がずれていたりする可能性があります。運営会社の担当者に確認してみましょう。
勤怠管理システムの導入後、運用中にトラブルが発生した場合の解決策を説明します。人事・総務担当者は、従業員からの問い合わせに答えられるよう、システムの仕組みをよく理解しておきましょう。場合によっては、運営会社の担当者に確認することも必要です。
勤怠管理サービスの運用中にも、ページが正しく表示されなくなったり、適切に操作できなくなったりする可能性があります。まずは先ほど紹介した、ページが正しく表示されない場合に確認する3点 をチェックしてください。ブラウザやネットワークの設定に変更があった場合、変更を元に戻して、表示を確認してみると良いでしょう。いずれも問題がないときは、システムのエラーが疑われますので、運営会社の担当者に確認してみましょう。
従業員の不正打刻が見つかったときは、不正のしづらい打刻方法に切り替えることが効果的です。具体的には、以下の2つの不正が考えられます。
時間通りに出勤していない従業員が、ICカードを別の従業員に貸し、成りすましによる打刻を行っていた場合です。不正を防ぐには、高い精度で本人確認ができる打刻方法に切り替える必要があります。生体認証(指紋認証、静脈認証、指ハイブリッド認証など)を利用すれば、成りすましによる打刻を防ぐことができます。
外回り営業など、オフィスで打刻ができない従業員がいる会社では、スマートフォンで打刻を行うことが珍しくありません。この場合、出勤していないのに打刻をして、出勤したように見せかける不正が行われることがあります。
この不正を防ぐには、スマートフォンのGPS機能を利用して、打刻時の位置情報を記録するのが効果的です。管理者は不正が疑われる従業員の位置情報をチェックできるようになり、従業員も発覚を恐れて不正な打刻をしづらくなります。
労働関連法令が改正されると、勤怠管理システムのアップデートが必要になる場合があります。クラウド型のサービスでは無料でアップデートが行われるものもありますが、オンプレミス型のサービスでは対応されないことが一般的です。まずはサービス運営会社の担当者に状況を確認しましょう。
アップデートが行われないことが確認できた場合、社内の責任者と相談し、やむをえないときはサービスの変更を行いましょう。この場合、法改正に合わせたアップデートが行われるクラウド型のサービスを選ぶと良いでしょう。
サポートの終了したサービスを使い続けると、バグや脆弱性が見つかったときにプログラムの改修が行われないため、個人情報の流出などの危険があります。速やかにサービの変更を検討しましょう。
新しいシステムを選ぶときは、長期的にシステムの保守を受けられるサービスを選ぶのが良いでしょう。以下のポイントを確認してサービスを選ぶのがおすすめです。
システム導入後のトラブルを防ぐには、契約前にサービスの内容を細かく確認しておくことが重要です。サービスを選ぶときに注意しておきたいポイントについては、勤怠管理システムを選ぶポイントのページを参考にしてください。
トラブルが起きてしまったときは、従業員や運営会社の担当者と丁寧にコミュニケーションを取り、トラブルの解決に努めましょう。問題の発生に備え、基本的な解決策を理解しておくことが大切です。どうしてもトラブルが解決できないときは、サービスの変更も含めて検討しましょう。
※こちらのページに掲載している情報は2017年6月時点のものです。
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