勤怠管理システムの導入
を成功させるポイント

勤怠管理システムを選んだら、サービスの契約、初期設定、従業員への周知を行い、システムの運用を開始しましょう。関係者と丁寧にコミュニケーションを取り、必要な情報や機材を用意しておくことが、システム導入の成功につながります。このページでは、サービスの導入時に注意しておきたいポイントや、準備しておきたいことをまとめて解説します。

システム導入の流れ

勤怠管理システムの運用を開始するには、サービスの契約、初期設定、従業員への周知が必要です。システムの運用を円滑に始めるために、注意しておきたいポイントを解説します。

サービスの契約

導入するサービスやプランが決まったら、運営会社と契約し、システムの利用を開始します。契約前に利用規約やプライバシーポリシーを確認し、疑問がある場合は必ず運営会社に問い合わせておきましょう。
クラウド型の勤怠管理システムでは、多くのサービスで、契約前に1~3カ月の無料体験が利用できます。自社の勤怠管理に必要な機能が十分に備わっているかを、この期間によく確認しておきましょう。この段階で打刻機器の精度もテストしておくことが大切です。

初期設定

システムの利用を開始したら、まず初期設定を行います。自社の就業規則、組織体系、雇用形態などに基づき、必要な情報をシステムに登録します。手動で入力せず、CSVファイルでデータを取り込めるサービスもあります。社内の関係者と連携しながら、事前に必要な情報をまとめておきましょう。詳しくはシステム導入に必要な情報をご覧ください。
ICカードリーダーなどの打刻機器を利用する場合は、打刻機器とシステムを接続させる必要があります。パソコンに専用のアプリケーションをインストールし、時刻を正確に記録できるかをテストしましょう。打刻機器とパソコンの接続については、USBポートなどで接続するものと、ネットワーク経由で接続するものがあります。

従業員への周知

初期設定が完了したら、関係者へ操作手順の説明を行います。まず、管理者となるスタッフに各種の承認やシフト作成などの手順を説明します。続いて、従業員に、各種の申請や打刻の手順を説明します。対象者が多い場合は、セミナー形式で従業員を集めて手順を説明するのが良いでしょう。質問に対応できるよう、操作の疑問点を整理しておくことが大切です。

システム導入に必要な情報

勤怠管理システムの初期設定を行うには、自社の就業規則、組織体系、雇用形態などの情報を登録する必要があります。サービスごとに設定する項目は異なりますが、一般的には以下の内容が必要になります。

従業員のプロフィール

従業員の氏名、性別、所属組織、雇用形態などの情報を登録します。サービスによっては、アラートメールを配信するためのメールアドレス、有給休暇付与の起算日となる入社日、社員証に記録されたID番号(FeliCaカードではIDm番号)なども合わせて登録します。
データの登録は、手動で行う方法と、CSVファイルをインポートする方法があります。後者の場合、取り込むことのできるフォーマットを確認し、データを用意しておきましょう。

就業規則

自社の就業規則に沿って必要な情報を登録します。出勤・退勤時刻、休憩時間、有給の付与日数、締日、会社の祝日などを登録するのが一般的です。所属組織や雇用形態ごとに規則が異なる場合、それぞれの条件ごとに規則を登録する必要があります。就業規則を確認し、分からない点は責任者に確認しておきましょう。

組織体系

従業員が所属する組織を登録します。「総務部」「営業部」などの部署や、「東京本社」「大阪支社」などの事業所、「新宿店」「梅田店」などの店舗を登録します。所属組織ごとに規則が異なる場合、それぞれの条件ごとに規則を登録する必要があります。一人の従業員が複数の組織を兼務する体制になっている場合、勤務条件を決める条件が何なのかを整理しておくと良いでしょう。

従業員の雇用形態

従業員の雇用形態を登録します。「正社員」「アルバイト」「パート」「派遣社員」「契約社員」などが一般的ですが、「在宅勤務」「時短勤務」「インターン」などの形態も考えられます。それぞれに出勤・退勤時刻などの勤務条件を登録する必要があるため、自社の就業規則をよく確認しておきましょう。

システム導入に必要な機器・環境

勤怠管理システムの利用を開始するには、管理用のパソコンや打刻機器を準備する必要があります。サービスにより用意する機器も異なりますが、一般的には以下の内容が必要です。

管理用のパソコン

勤怠情報の確認や集計、残業や有給休暇などの承認、シフト作成などを行うためのパソコンです。社内にパソコンがあれば新しく購入する必要はありませんが、推奨環境を満たしているかを確認する必要があります。
推奨環境とは、Webサービスやソフトウェアが正しく動作することを確認した環境条件のことです。一般的には、OSの種類、バージョン、ブラウザの種類、バージョン、メモリーの容量などが指定されます。導入後に不具合が起きないよう、推奨環境を満たす端末を用意しておきましょう。

打刻機器

従業員が出勤・退勤時刻を登録するための機器です。ICカードリーダー、バーコードリーダー、指紋リーダー、静脈リーダーなどがあり、認証の精度が高くなるほど高額になります。サービス運営会社から機器を購入するのが一般的ですが、レンタルできる場合もあります。オフィスの数や広さに応じ、必要な台数を準備しましょう。

インターネット環境

一部のオンプレミス型のサービスを除き、サーバーへアクセスするためのインターネット環境が必要です。オフィスでインターネット通信を利用していない場合、インターネット回線事業者やインターネットサービスプロバイダ(ISP)と契約し、インターネット回線を開通しておきましょう。

丁寧なコミュニケーションが導入成功のカギ

勤怠管理システムの導入を成功させるポイントは、運営会社や自社の従業員と念入りなコミュニケーションを取ることです。契約や初期設定について分からない点は運営会社に確認し、自社の従業員には丁寧な説明を行いましょう。

※こちらのページに掲載している情報は2017年6⽉時点のものです。


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