転職サイトにはさまざまな種類があります。転職サイトを利用した採用活動を成功させるには、採用人数や求める人物像、スケジュール、予算などを踏まえ、自社に適したサービスを選ぶことが大切です。また、事業の変更や拡大にともない採用計画が変わる可能性があるときは、将来を見据えてサービスを選ぶことも大切です。
このページでは、転職サイトを比較するとき、必ずチェックしておきたいポイントを解説します。
転職サイトを選ぶときは、どのようなユーザーがサイトを利用しているかを確認し、「求める人物像」に合った人材の採用に適したサービスを選ぶことが重要です。以下の点について、できるだけ具体的な情報を集めましょう。
サイト内のページが閲覧された回数の合計です。1ページあたりの閲覧数が多いサイトほど、ユーザーに人気があり、多くの求職者にアプローチすることが期待できます。
サイトに会員登録をしているユーザーの人数です。一般のユーザーと比べ、会員登録済みのユーザーは転職の意思が強いため、会員数が多いサイトほど転職活動に利用されていると判断できます。
企業からスカウトを受けることを承諾しているユーザーの人数です。スカウト機能の利用を検討しているときは、スカウトの対象となる会員数をチェックしておくことも大切です。対象の会員数が多いサイトほど、条件を満たすユーザーにアプローチできる可能性も高くなります。
一定の期間に、転職サイトに登録したユーザーの人数です。会員数が多いサイトでも、実際に転職活動を行っているユーザーは少ないことがあります。新規登録会員の数が多ければ、サイト側で会員を増やすためのプロモーションを行っており、積極的に活動しているユーザーが多いと判断できます。
サイトに会員登録をしているユーザーの年齢構成です。転職サイトは20代から30代のユーザーが多いものが一般的ですが、サイトごとにばらつきがあります。求める人材にアプローチしやすいサービスを選ぶことが大切です。
サイトに会員登録をしているユーザーの居住地の構成です。採用する人材の勤務地が決まっているときは、該当するエリアの会員数が多いサービスを選ぶことが効果的です。とくに地方で採用活動を行うときは、会員数によっては応募が集まらないこともあるため、対象となるユーザーの数を確認しておく必要があります。
サイトに会員登録をしているユーザーの職務経験の構成です。必要なスキルを身に付けた人材を採用するには、該当する職種の経験者へアプローチすることが効果的です。必要な職務経験を持った会員の数が多いサービスを選ぶとよいでしょう。
転職サイトを選ぶときは、掲載されている他社の求人情報をチェックしておくことも重要です。自社と業種や職種が近い求人があるときは、ユーザーが比較したときに魅力が伝わるよう、採用ページの内容を工夫しなければなりません。自社と条件の近い求人がないときは、ターゲットに関心をもってもらいやすい反面、条件が合致するユーザーの数が少ない可能性があります。
競合他社の資本金や売上額、従業員数、知名度などの情報です。ユーザーの視点に立って、他社と比較したとき、自社のプロフィールが魅力的に見えるかを確認しましょう。会社の知名度が劣っている場合は、求人広告で自社の長所をアピールできるか検討する必要があります。
競合他社の給与や福利厚生などの情報です。自社の求人の条件が劣っているときは、求人情報を掲載しても、ユーザーを他社に奪われてしまう懸念があります。ターゲットが重視する条件が何かをよく検討し、応募が集まると判断できるサイトを選びましょう。
中途採用を成功させるには、人事担当者がサイトの機能を使いこなし、手際よく採用活動を進めなければなりません。とくに採用予定人数が多い場合は、限られた時間や予算の中で、効率的に選考を進める必要があります。それぞれの転職サイトでどんな機能が利用できるのか、事前に確認しておくことが大切です。
転職サイトの機能は、以下の6つに整理することができます。詳しくは、中途採用メディア(求人・転職サイト)でできることのページをご覧ください。
目的 | 機能・サービス |
---|---|
採用情報を掲載する | 採用情報ページの作成 |
採用情報ページへのアクセスを増やす | バナー広告の掲載 |
メール広告の配信 | |
企業から登録者にアプローチする | スカウト機能 |
応募者とコミュニケーションを取る | 応募フォーム |
応募者管理機能 |
採用情報ページに掲載できる項目です。主な内容としては、会社概要、応募要項、求める人物像、選考スケジュール、会社からのメッセージなどがあります。文字数や写真の点数に上限があるときは、その範囲で伝えたい情報をきちんとまとめられるかを確認しておきましょう。
作成した原稿を登録する方法です。Webの管理ページから原稿を入力することが一般的ですが、メールやFAXで入稿できるサービスもあります。また、原稿の作成そのものを、サイト運営会社や代理店の担当者に代行してもらえるサービスもあります。担当者が行う作業量を把握し、無理なく採用活動を進められるサービスを選びましょう。
サービス会社との契約を結んでから、求人を掲載するまでのスケジュールです。業種や職種によっては、人材が必要になったタイミングですぐに求人を公開できることが大切になります。公開までに原稿の審査が必要なこともあるため、求人掲載までの段取りを確認しておきましょう。
転職サイトに掲載された求人情報を、掲載期間中に修正できるかを確認しておきましょう。無料で何回でも修正できるサービスもありますが、回数制限があったり、追加料金がかかったりするサービスもあります。
バナー広告の利用を検討しているときは、広告を掲載することで、どれだけの効果が見込めるかを具体的に確認しておきましょう。複数のバナー枠が用意されているときは、ターゲットに合った枠を選ぶことが大切です。
メール広告の利用を検討しているときは、メールを配信することで、どれだけの効果が見込めるかを確認しておきましょう。配信件数や掲載字数、メールの形式(テキストメール、HTMLメール)などによって、反応は大きく異なります。また職務経験や居住地などの条件で、ユーザーを抽出できるかも確認しましょう。ターゲットを絞ってメールを送ることができれば、採用へつながる可能性が高まります。
スカウト機能の利用を検討しているときは、スカウトサービスの具体的な仕組みを理解しておく必要があります。スカウトしたいユーザーを抽出するときに、どんな条件を設定できるかを確認しておきましょう。また、メッセージの内容をユーザーごとに変更できるか、スカウトに「1次選考免除」「管理職採用」などの特典を付けられるかといった点も、採用につなげるためには重要です。
企業の管理者用ページが用意されているサイトでは、具体的な機能を確認しておきましょう。主な機能には以下があります。
転職サイトの中には、これらの機能が提供されておらず、電話やメールで候補者とコミュニケーションを取る必要があるものもあります。担当者が採用活動を無理なく進められるよう、必要な機能が提供されているかを確認しましょう。
転職サイトを選ぶときは、会社の予算の中で、目標を達成できるサービスを探す必要があります。同じサービスを使っていても、掲載プランやオプションの内容により、費用が大きく異なる点にも注意が必要です。満足のできる成果を上げることができ、できるだけ費用を抑えられるサービスを選ぶのが基本的な考え方です。
転職サイトの費用は、課金方式により大きく異なります。それぞれの特徴を理解し、自社の採用計画に合ったサービスを選びましょう。
広告料金を支払うことで、メディアに求人情報を掲載する課金方式です。採用の成果に関わらず、求人を掲載した時点で費用が生じます。採用人数が増えるほど費用対効果が大きくなるため、ある程度の応募数が期待でき、一定期間で多くの従業員を採用したい場合におすすめです。
何らかの成果が出た時点で料金が発生する課金方式です。原則として求人を掲載した段階では費用がかからないため、時間をかけて採用活動を行いたい場合におすすめです。また、応募が集まるかが分からない中小企業にとっては、コストが無駄になるリスクがないことも魅力です。
成果報酬型のメディアは、料金が発生するタイミングにより、さらに2つに分けられます。
求職者からの応募があった段階で料金が発生する課金方式です。採用に至らなかったときも、応募があった時点で料金が加算されます。応募者の採用率が高い企業におすすめです。
採用が成功した段階で料金が発生する課金方式です。書類選考や面接を繰り返し行なっても、採用に至らなければ費用はかかりません。また応募者が内定を辞退したり、採用後すぐに退職したりした場合、料金が生じないサービスもあります。採用人数が増えるとコストが大きくなるため、少数の人材を採用したい場合におすすめです。
会社の知名度、採用したい人材、予算などのさまざまな条件により、採用に適した転職サイトは異なります。達成したい目標を明確にし、成果を上げやすいサービスを選びましょう。登録者の人数や構成だけでなく、競合他社の求人情報もチェックしておくことも大切です。
こちらの中途採用メディア(求人・転職サイト) サービス比較のページ では、転職サイトをさまざまなポイントで比較することができます。ぜひ活用してみてください。
※こちらのページに掲載している情報は2017年8月時点のものです。
中途採用メディアの基礎知識
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