ダイレクトリクルーティングの種類別解説とスカウトとの違い

一口にダイレクトリクルーティングと言っても、さまざまな種類のサービスが存在しています。また、ダイレクトリクルーティングと似た意味で使われる「スカウト」や「ダイレクトソーシング」と、他の採用方法との違いが分かりにくいこともあります。このページでは、それらの用語の違いや、他の採用手法との差異、さらには各種サービスの詳細を解説します。

目次

ダイレクトリクルーティングとスカウト・ダイレクトソーシングの違い

ダイレクトリクルーティングは、企業が特定の人材を採用するために、能動的かつ直接アプローチする採用手法です。「スカウト」と「ダイレクトソーシング」も似た意味で用いられますが、それぞれの定義や適用範囲には違いがあります。

スカウトとの違い

「スカウト」はしばしばダイレクトリクルーティングと同義として扱われますが、実際にはダイレクトリクルーティングの一部、特に候補者への初期接触やアプローチを指します。例として、「スカウトを送る」「スカウトメールを送る」などのアクションが挙げられます。
しかし、「スカウトメール」という表現は、求人サイトの「スカウトメール機能」を指す場合もあり、その意味合いはダイレクトリクルーティングとは異なります。
スカウトメール機能は、求人サイトのデータベースに登録された情報をもとに、企業が設定した条件に合致する求職者に対して自動的に送信されるものです。

ダイレクトリクルーティングは企業が直接候補者を選んでアプローチする採用手法であり、特定の個人を対象とする点で、スカウトメール機能とは異なるものとして考えられます。

ダイレクトソーシングとの違い

ダイレクトソーシングは、企業が自社にマッチする人材を独自に探し、直接アプローチする手法で、一般的には候補者の母集団形成フェーズを指します。
一方、ダイレクトリクルーティングは選考プロセス全体を指すことが多いですが、最近の傾向として、両社の違いはあまり明確ではなく、ほぼ同義に扱われる場合も増えています。

ダイレクトリクルーティングと求人広告・人材紹介との比較

ダイレクトリクルーティングの最大の特徴は、企業が直接候補者にアピールできる点です。そのため、うまく活用すれば求人広告よりもマッチ率の高い候補者を、人材紹介よりもコストを抑えて採用できます。

ダイレクトリクルーティング 求人広告 人材紹介
マッチ率
母集団の数
費用
工数

求人広告との比較

求人広告は、企業が求人媒体に情報を掲載し、広範な求職者へ募集をかける手法です。多数の応募が期待できますが、その中から適切な候補者を絞り込む作業に時間と労力がかかります。知名度の低い企業の場合、応募者数が不足することも考えられます。
一方で、ダイレクトリクルーティングを活用すれば、企業が求めるスキルセットや経験、企業文化にマッチする候補者をピンポイントで探すことができます。

人材紹介との比較

人材紹介は、専門のエージェントが候補者のスキルや経験、希望条件などを事前に把握し、最適な企業を紹介するサービスです。この手法は比較的、質の高い候補者を獲得する可能性が高まりますが、基本的に料金体系は成功報酬型であり、採用者の年収を基に料金が決定するため、役職者など高収入の人材を採用したり、複数人数の採用をしたりすると、費用が割高になる可能性があります。

ダイレクトリクルーティングの利点は、先行投資型の場合は成功報酬などの追加費用がかからず、成功報酬型の場合も人材紹介より割安であることが多いため、採用コストの削減が期待できる点にあります。

ダイレクトリクルーティングの種類

ダイレクトリクルーティングには、多種多様なサービスが存在します。ここでは、「新卒採用向けか中途採用向けか」「人材の属性」「料金体系」「媒体の性質」の4つの観点からサービスを分類し、どのような種類があるか解説します。

観点1:新卒採用向けと中途採用向け

サービスによって、新卒採用を主な対象としているものや、中途採用人材が多いものがあります。

  • 例)新卒採用向け:dodaキャンパス、OfferBoxなど
      中途採用向け:BIZREACH、doda Recruitersなど

観点2:人材の属性別

サービスによって、さまざまな職種の人材が幅広く登録しているもの、特定の分野に特化したものがあります。

全方位型

特定の分野に特化せず、幅広く登録者を募集するサービスです。

  • 例)BIZREACH、doda Recruitersなど

若手中心

20〜30代までの若手登録者を中心に集めるサービスです。

  • 例)AMBI、ミイダスなど

エンジニアに特化

エンジニアに特化したサービスです。

  • 例)Green、Forkwell Jobs、LAPRAS SCOUTなど

その他さまざまな分野に特化したサービス

他にも、さまざまな職種・属性の人材を対象とするサービスが存在します。

  • 例)理系学生に特化:Lab Base、アカリクなど
      理系の専門技術者が多い:SCOPEなど
      バイリンガル人材特化:CareerCrossなど
      キャリア女性に特化:LiBzCAREERなど

観点3:料金体系別

ダイレクトリクルーティングサービスの料金体系には、大きく分けて「成功報酬型」と「先行投資型」があります。一部のサービスでは、両方を組み合わせている場合もあります。

成功報酬型

採用1人あたりの固定報酬が決まっている(固定で○万円)タイプと、採用人材の年収に基づいて一定割合の額が設定される(年収✕○%)タイプがあります。
採用が成功しない場合は報酬が発生しないため、カスタマーサクセスが充実している傾向が見られます。ただし、総コストを考慮すると、人材紹介と同等かそれ以上のコストがかかる場合もあるので、注意が必要です。

先行投資型

月額や年額で利用料金が決まっているタイプです。採用人数に関わらず料金は一定であるため、採用したいポジションや人数によって、うまく活用すればコストを抑えられます。プランによってはスカウトの送信件数に上限が定められている場合もあるため、利用できる範囲をよく確認しておく必要があります。

観点4:媒体の性質別

ダイレクトリクルーティングの媒体には、候補者をデータベース化して企業に提供するデータベース型と、候補者と企業がそれぞれ情報を発信するSNS型があります。

データベース型

企業がデータベースから候補者を検索し、アプローチできる形式です。多くのダイレクトリクルーティングサービスがこの型に該当します。候補者の集め方はさまざまですが、候補者が自主的に登録する媒体では転職顕在層が多いことが特徴です。

SNS型

候補者と企業がSNS上での交流を通じてマッチングを図る形式です。経歴やスキルだけでなく、企業文化などの情報も共有されるため、より深いマッチングが期待できます。登録者は転職潜在層が比較的多いとされます。

  • 例)LinkedIn、Wantedlyなど

ダイレクトリクルーティングの種類は多種多様、自社のニーズを見失わないことが大切

ダイレクトリクルーティングにはさまざまな種類のサービスがあり、それぞれに得意とする獲得人材のタイプや費用が異なります。効果的な採用を実現するためには、自社の採用課題や採用したい人物像を明確にし、適切なサービスを選択することが重要です。本記事の内容を参考に、最適なサービスの選定を行ってみてください。※こちらのページに掲載している情報は2023年9⽉時点のものです。

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  • 導入するメリット・デメリット

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  • 基本的な手順

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