「学ぶ。みがく。変わる。」かんき出版の“誌面”研修

第10回「リーダー3年目」の心得

P&Gジャパンで長年トップクラスの営業成績を上げ続け、営業トレーナーとしてもアジアパシフィック最優秀マネージャーなど数々の表彰を受賞してきた小森康充氏。その後、数社の外資系企業で人材育成キャリアを積み、現在は、研修講師・コンサルタントとして活躍。5万人以上のリーダー研修を担当しています。

長年の実績と、世界No.1サクセスコーチであるアンソニー・ロビンズのコーチングをミックスした独自のスキルを確立する小森氏の、わかりやすく実践的な指導には定評があり、研修を受けた企業からのリピート率は8割を超えています。

そんな小森氏の研修の中から「リーダー3年目からの教科書研修」の内容を一部ご紹介しましょう。

【写真】どうすれば「信頼関係」を構築できるのかをベースに、リーダーの3つの役割を3章にわけて、体系立てて解説している。かんき出版より2013年10月に刊行。

忘れてはいけないリーダーの基本スキル

小森氏が担当するの研修テーマには、商談力/リーダーシップ/マネジメント/部下育成/決断力などがありますが、中でも中心となるのが「リーダー3年目からの教科書研修」です。小森氏の著書『リーダー3年目からの教科書』をテキストに用いるこの研修は、「リーダーシップ編」「メンバー育成編(OJT)」「マネジメント編」の3つのパートがあり、今回は、「リーダーシップ編」の内容をピックアップします。

この中でご紹介するスキルはリーダーが忘れてはいけない基本ばかり。小森氏の研修は、それを頭でわかるだけでなく、いかに実行するかにという点に重点を置いています。

“リーダー3年目”としていますが、中堅社員の方から一般管理職の方まで広い層に有効な内容です。

リーダーシップの「3つのE」とは

リーダーには、「リーダーシップ」「メンバー育成」「マネジメント」の大きく3つの役割があります。

1つ目の「リーダーシップ」について考えてみましょう。リーダーシップを身につけるにあたって、小森氏がP&Gで学んだのが「3つのE」です。
Envision→ビジョンを描く
Energize→火をつける
Enable→決意させて結果を出す

この中の2つ目のEnergize「火をつける」について解説します。
もちろん、火をつける場所はメンバーの心。メンバーを元気にして、モチベーション高く仕事をしてもらうのもリーダーの仕事です。そのためには、まずリーダー自身が今後一切、次のような言い訳をしないことを約束してください。

①「自信がないから」
②「時間がないから」
③「予算がないから」
リーダーが3つの言い訳をしないと約束し、それを守って行動していれば、メンバーにもこうした言い訳をしない覚悟が芽生えはじめます。

メンバーの心に火をつけるリーダーの3つの行動

さらに、メンバーの心に「火をつける」ためにやるべき3つのことがあります。
①体の動きを変える
②頭の中を変える
③独り言を変える
「体の動きを変える」とは、たとえば、多少無理にでも笑顔をつくったり、声のトーンを上げたり、少しだけ大きな声で話したり、背筋をぴんと伸ばしたりするといったことです。特に、疲れているときほど、自分を鼓舞するように意識的にたくさん声を発したり、目線を上げたりしてください。

次に、「頭の中を変える」とは、営業に行く前、契約書にお客様がハンコを押してくれるシーンを頭の中に思い浮かべたり、今月の目標が達成できてチームみんなで喜んでいるシーンを想像したりすることです。失敗したことや辛かった過去を思い出すのではなく、成功する楽しい未来をイメージするようにします。

最後に、無意識につぶやく「独り言を変える」ようにします。「ああ疲れた」などと言わずに、「よしっ」とか「おっ、いい感じ」という独り言が自然と出るように心がけるのです。

トップダウン型からサーバント型へ

ひと昔前と現在では、求められるリーダーシップの形も変わりました。車両をグイグイ引っ張る機関車から、全車両にモーターがついている新幹線へ鉄道が変わったように、リーダーシップもトップダウン型からサーバント型へ変わっています。

サーバントという言葉には「召使い」という意味もあるように、リーダーが「メンバーのために」考えて行動するリーダー像です。

ただ、トップダウン型のリーダーシップも、新入社員や緊急事態の対応などに必要です。サーバント型を主軸に、時と場合によってトップダウン型も使い分けられるようにすることが大事です。

また、リーダーシップを分解すると、次のような3つのパワーに分けることができます。
①ポジショニングパワー(権力)
②マインドパワー(人道的な力)
③フォロワーパワー(行動力)
これら3つのパワーと、そのパワーの源泉をまとめたのが図1です。

「ポジショニングパワー」とは、権力のことで、「強制」「報酬」「正当性」の3つがそのパワーの源泉となります。
「マインドパワー」とは人道的な力、リーダー自身の人間的な力のことで、「正義感」「授与(Give)」の2つがその源泉です。
「フォロワーパワー」とは行動力のことで、「正確性」「一貫性」「許容」「開放性」の4つがその源泉です。このうち、「フォロワーパワー」を行使するほど、サーバント型リーダーになりますので、その4つの源泉を見ていきましょう。

サーバント型リーダーには「フォロワーパワー」が必要

「正確性」……「専門性」と「正確な情報」の2つの要素があります。専門性とは、その分野の専門的な知識や技術のことで、これらをリーダーがメンバーに伝えることで影響力を発揮できます。

正確な情報というのは、加工されていない生データや現場の声、お客様の声そのものなど、事実(ファクト)に基づいた情報です。インターネット上の情報には、事実かどうか疑わしいものもありますので、正確性を厳重にチェックすることが大事です。

「一貫性」……一貫した論理や価値観のことです。簡単に言うと「ぶれない」ということです。相手や場所によって意見をコロコロ変えたり、言動の不一致などはNG。リーダーの一貫した態度や発言はチームに安定感を与えます。

「許容」……包容力のことです。たとえ失敗したとしても許してくれる、受け入れてくれると思えるからこそ新たな挑戦もできるのです。この許容はチームに安心感を生み出します。

もちろん許されない失敗というものもありますが、どこまで許すことができるか、その許容の範囲が広ければ広いほど、思い切った挑戦が生まれることも心の片隅に留めておいてください。

「開放性」……オープンマインドで接する楽しさや明るさのことです。陰湿ないじめとは無縁の明るい開放的なコミュニケーションです。
リーダーであっても自分の性格はなかなか変えられないと思いますが、先に述べたように、無意識の「体の動き」「頭の中」「独り言」を意識的にポジティブなものに変えれば、メンバーに与える印象が大きく変わります。リーダーの明るさはチームに反映され、明るく開放的なチームには、活発な議論が生まれます。

図2チェックシートを用意しました。フォロワーパワーの4つの源泉について、5段階で自己評価してみましょう。現在の自分の得手と不得手を把握することで、まずどこを強化すべきなのかが分かります。ぜひ自分で考える際の参考にしてください。

ストーリーマップで理解・記憶しやすい

以上、小森氏の研修より一部内容を抜粋しました。

研修では、研修内容を1枚のイラストで表した画期的な「ストーリーマップ」を用います。全体像が把握できてストーリー性があるので理解・記憶がしやすく、研修の復習効果が高まると好評です。
みなさんもぜひ、この内容をご参考に、部下の心に火を点け、良い結果に導くリーダーシップを発揮してください。

【企画・監修:@人事編集部広告制作部】

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