仕事がデキる人事・総務のビジネスメール術(Web版)

【第10回】ビジネスメールのプロが教えるスマートな断り方

仕事でメールを使うシチュエーションというと、依頼や確認、御礼や催促などさまざまですが、「断る」のが苦手な方は多いでしょう。伝え方を間違えると角が立ち、相手の気分を害し、関係性が悪くなり以後のビジネスにも影響することも。今回は関係性を維持しつつさらには「ビジネスチャンスを生む機会につなげる」ための、スマートな断り方について解説します。

相手の状況が分からない上、関係性も考慮する必要がある

メールは、相手の顔が見えない、反応が分からないので、「何て書いたらいいんだろう」「どのような表現を使うのがいいんだろう」と悩むこともあるでしょう。

メールで断るというと、相手からの要求に応えることができない。役に立ちたい気持ちはあるけれど、都合がつかず、引き受けることができない。一方的な依頼でこちらにメリットがないので、検討する余地もない。そうした、さまざまなシチュエーションがあります。

置かれている状況、相手との関係によっても、伝え方はいろいろあるでしょう。「だから悩むんだ」という声も聞こえてきそうです。

ビジネスチャンスを生む断り方

ただ、どのように断るかは、ビジネスチャンスを生むかどうかを左右するとも言えるのではないでしょうか。印象の良い断りメールは「いつか、この会社と一緒に仕事をしたいと思ってもらえる」「誰かに紹介したくなる」そんな効果が期待できます。相手への配慮や仕事への責任感なども、断り方から見えてきます。

断って終わりではなく、そこから始まることもあるかもしれません。そう考えると、お断りメールで関係を維持するだけでなく、好印象を与えることもでき、さらにビジネスチャンスにつながるかもしれません。

断り上手なメールのポイント

そのようなお断わりメールにするには、どのようなポイントを押さえておけばいいのでしょうか。
何よりも大切なのは、心構えとして、誠意ある態度をとること。断る側の力を示す場ではありません。依頼や提案をもらったことに感謝し、丁重に断りの意思を伝えましょう。

断りの意思を伝えるときに「要りません」「不要です」と簡潔に書くと、突き放した印象を与えることがあります。誤解を招いたら困ると手短にはっきり書いたら、かえって感情的なしこりを残してしまうこともあります。
また、「せっかくのご提案ですが」「検討した結果」などのクッション言葉をそえると柔らかさが加わります。
さらに理由をそえると納得感は増します。どこまで詳しく伝えるかは、相手との関係にもよるでしょう。

【印象の良い断り方の例】

「せっかくのご提案ですが、弊社では〇〇のため、導入の予定がありません」
「ありがたいお話ですが、今回は辞退させていただきます」

お断りはタイミングを逃さない

お断りのメールを送るタイミングも、実は印象形成に一役買っています。どんなに伝えにくくても、先延ばしにしてはいけません。先延ばしにすればするほど、断りにくくなります。断ることが遅くなれば、相手にも迷惑をかけてしまいます。断るときはできるだけ早く。

ただ、早すぎると違和感を与えることも。例えば、依頼のメールが届いた数分後に「大変恐縮ですが、社内で検討した結果、お受けすることができません」とお断りの返事をしたらどうでしょう。依頼から断わりまでの時間が短いので、全く検討せず、事務的に断っているような印象を与えます。

ここで翌日に返事をすれば、1日かけて検討したことが示せます。素早い対応を求められるのがビジネスですが、早すぎることがマイナスに働くこともあるのが断るとき。一刻も早く断ることが相手のためになるときは、間を空ける必要はありません。置かれた状況に照らし合わせて判断してください。

まとめ

必要ではない、興味や関心がない、断った後に関係を継続するつもりがないといった場合でも、相手に配慮するのがスマートな断り方。仕事では簡潔さが求められますが、それは相手の気持ちを無視することとは違います。相手の気持ちを考えながら、伝えたいことを正しく伝えるのがビジネスメールの基本です。

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