課題解決のための予約管理最前線 vol.4

予約管理の課題を明確にして 自動化による業務効率を試算

人事業務に関わる予約管理の効率化について、3回にわたり連載をしてきた。社内で発生する日程調整や予約管理としてこれまで例に挙げてきたのは、健康診断・研修・セミナー・採用面接・会社説明会・社内面談がある。他にも福利厚生のマッサージや施設の予約、社内の共有スペースやイベント予約など日程調整や予約管理に関わる業務は枚挙に暇がない。これらの業務は「これまでやってきたから」「慣れているので苦にならない」などの理由で業務効率化から見落とされがちな作業がある。そういった作業に限って単純・繰り返し・手戻りが多く、人的ミスも発生しやすい。今回はこれらの予約管理の効率化と人的ミス削減対策の1つとして有効な、予約システム導入時に必要な手順のポイントを解説する。

現状把握と課題明確化のポイント

組織におけるシステム導入・検討のプロセスは、一般的に(図1)の通りである。なかでも現状の問題点や解決すべき課題を整理する「現状把握」は重要なステップになる。

予約管理の現状把握には、担当者に業務の流れや問題点をヒアリングすると同時に、予約をする立場の従業員の課題や要望を明らかにしておく必要がある。

それによりシステム導入自体が目的になることなく、業務プロセスの改善(BPR)や従業員満足(ES)の向上に向けた有益な取り組みになる。

以下のような問題が明確になっていれば、課題解決の必然性や解決方法を見出すことができるのではないだろうか。

70%が導入前にコストパフォーマンスを試算


予約ラボ:企業のクラウドシステム導入に関する調査より

問題点を浮き彫りにさせたら、次にやるべきことは何か。リザーブリンクが従業員数300人以上の人事・総務担当者を対象に実施した調査からは、クラウドシステム導入前に行ったこととして「コストパフォーマンスの試算」が70.8%と最も多く、次いで「業務プロセスの見直し」(54.2%)「移行コストの試算」(54.2%)という結果になった。

そこで予約管理のコストパフォーマンスの試算と、導入による期待効果の定量的な算出例を見てみよう。

月に300件あった予約管理をシステム化することで、それまで予約受付に要していた作業時間を削減できるという考え方のもと、その効果を算出した例である。

また、実際には予約件数だけではなく、予約可能な空き時間の確認やキャンセル・予約変更対応の効率化や、人的ミスによる機会損失の防止ができることも考慮しておきたい。

運用コスト・業務効率化・セキュリティのバランス

まずクラウドで運用し、再度要件を固めてから自社システムを開発するという企業もあるだろう。この場合、データ移行がスムーズに行えることがクラウドシステムの選定ポイントの1つになる。

また、クラウドシステムの場合に注意したいのは動作環境やセキュリティである。どんなにコストパフォーマンスや機能が優れたシステムであっても、セキュリティ基準や動作環境が合致していないことには成り立たない。

クラウドシステムのセキュリティ環境はサービス事業者に大きく依存する。そのためクラウドシステムの導入には、運用コスト・業務効率化・セキュリティのバランスを見極めながら、信頼できるサービス事業者を選定することも重要な要素になるだろう。

最後に

4回にわたる連載をご覧いただき、ありがとうございました。読者の皆様が業務効率化を実施する際の参考になれば幸いです。(完)

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