1on1の現状と今後 vol.4

1on1導入時のポイント

「来月から1on1を導入します」と宣言した場合、御社では現場からどんな声が挙がるでしょうか。
「テレワークや飲み会が無くなって、部下とのコミュニケーション機会が減っていたから丁度良い」というポジティブな意見がある一方、「1on1って何?」「こんなに忙しいのに今必要?」「部下との会話はもう十分足りているよ」など、簡単には受け入れがたいという声はどこの企業でも挙がります。

1on1がうまくいっている企業も例外ではなく、様々な工夫をしながら上記のような現場の声を乗り越え1on1を定着させています。 今回は、様々な企業への導入支援から見えてきた、1on1をうまく浸透・定着させるためのコツをお伝えしていきます。

参考:
第1回 1on1の可能性とは
第2回 1on1の今を知る
第3回 1on1導入のパターンとうまくいかない企業の特徴

目次

  1. 定着までのストーリーを描く
    <1on1定着ストーリーを描くステップ>
  2. Step1:1on1を導入する目的/ゴールの設定
  3. Step2.導入プロセスの設計

定着までのストーリーを描く

はじめにお勧めしたいのは、導入から定着までのストーリーを描くことです。「ひと先ず導入して現場の反応次第で今後の事は検討する」、としていた多くの企業で1on1が形骸化するか、進捗確認の場に変質してしまっています。
報告・連絡・相談コミュニケーションが主だった企業にとって1on1は馴染みのない対話スタイルであるため、はじめはうまくいきません。コミュニケーションスキルは筋トレと同様、続けていれば鍛えられていきますが、うまくいかない経験を積み重ねてしまうと続ける勇気が無くなります。その状態から何らかの打ち手を講じても、もう遅いのです。
そこで、ストーリーが大切になってきます。
何のために、どのように、いつまでに、どんなプロセスで、どんなサポートのもと、1on1を定着させていくのか予定し、広報しておくことで現場の皆さんも「今は失敗して良い時期なんだ」「今は質ではなく量が大事」など、安心しながら不慣れな事にもチャレンジできます。

ストーリーを描くステップは大まかに分けて4つあります。

<1on1定着ストーリーを描くステップ>
Step1.1on1を導入する目的/目指したい状態/ゴールの設定
Step2.導入プロセスの設計
Step3.1on1導入~定着までに想定される現場の反応予測(※)
Step4.上記に照らして必要なサポート・施策の検討
(※)代表的な上司/部下を具体的に想像できると良い

今回は、Step1、2についてご紹介していきます。

Step1:1on1を導入する目的/ゴールの設定

1on1は、導入すること自体が目的になりやすいですが、それは手段が目的化している状態です。1on1を一つのマネジメントツールとして捉え、「目指したい状態に向けて1on1をどのように使っていくか」「どこまで出来ていればOKか(=ゴール)」という視点をもって設計することが重要です。
現場に伝わるためのポイントは、目的を1つ、多くても2つに絞ることです。1on1は様々な目的の手段として活用できますが、すべて盛り込んでしまうとメッセージ性が薄れ、何のための施策なのか分かりにくくなります。

<1on1の目的としてあげられるキーワード群>

<1on1の目的としてあげられるキーワード群>

Step2.導入プロセスの設計

1on1は現場負荷が高い施策です。マネジメントとして部下と対話することは重要な仕事の一つですが、今までやっていなかった仕事が突然増えると感じる方が多いのも事実。1on1導入のプロセスを現場に受け入れられやすいように検討することが大切です。

導入のパターンは主に3つあります。
1. カスケードダウン・・・・上位層から順次導入していくパターン
2. ベストプラクティス・・・まず特定部門で実施してから他部署に展開するパターン
3. 全対象・・・全階層を一気に進めるパターン

ポイントは、どのパターンを選択したとしても、上位層に1on1を実施するよう働きかけることです。口には出しませんが、自分がやってもらっていないことを強いられることに納得がいかない人もいます。マネジメント負荷が高まっている昨今、一番1on1をしてもらいたいのは現場に近いマネジメントの皆さんだという声もよく聞きます。少なくとも、課長―部長間は1on1が実施されるよう、企画してみてください。

<1on1導入のパターン>

次回はStep3、4についてご紹介します。1on1を導入した後~定着までの現場の心理的な変化を追いながら、必要な打ち手について具体的ご紹介していきますのでお楽しみに。

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