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もう避けられないが「実はそれほど難しくない」研修効果測定

研修効果測定の基本の3ステップ

目次

  1. 人材育成で効果測定が避けて通れない理由
  2. 研修効果測定の基本
  3. 研修効果測定の3ステップとは
    ステップ1:成果を出す(Transfer)~効果的な設計と定着
    ステップ2:成果を測る(Measure)~できるだけ研修期間中に測る
    ステップ3:成果を伝える(Share)~できるだけ口頭で伝える
  4. まとめ・・それでは実践へGO!

人材育成で効果測定が避けて通れない理由

人材育成の長年の課題の一つは研修効果測定です。1960年代からある程度のノウハウが発表されてきましたが、2021年12月の自社調査によると効果測定に関心の高い企業でもこのような状態です。
研修効果測定に意味があると思っている人は100%ですが、期待する研修効果測定の半分以上できている企業はわずか14%であり、86%の企業はできていない状態です。

【右図】2022年のラーニングイノベーションフォーラム(実践的な研修効果測定講座)のアンケートより(n=42)

これからの人材育成で効果測定はより重要になるし、やらないと許されない環境になってきています。その理由として次のことが挙げられます。

  • 激しい環境変化に対応するためにそのための育成が必要不可欠
  • 2020年の春からリモートとオンデマンド研修に突然変えたことで研修効果が大きく下がった(2021年のROI インスティチュート発表、ジャックフィリップス)
  • そのリモート研修によって今まで簡単でなかったシリーズもの研修が実現しやすくなり、研修効果を高めることとそれを測ることがしやすくなった
  • 進化したITプラットフォームによって効果測定がより早く、簡単になった
  • 最近の数年間でスキル定着(ラーニングトランスファー)への理解が深まり、高い研修効果を出す研修設計が可能になった

昔のように「やぁ、研修効果測定って難しいね・・」の一言で片づけられない状況なのが「いま」なのです。
でも、難しそうに思える研修効果測定は「実はそう難しくない」のです。

研修効果測定の基本

まず研修効果測定の基本を確認しましょう。

  • 研修効果測定は難しくない
  • 全ての研修プログラムのしっかりした研修効果測定は不要で、必要なのは全体の2割程度。

※「2割」の判断基準は下記「ステップ1:成果を出す(Transfer)」の図【研修効果測定の前提条件】を参考にしてください

研修効果測定は次の3ステップで行います。

  1. 成果を出す(Transfer)
  2. 成果を測る(Measure)
  3. 成果を伝える(Share)

各ステップを詳しく見てみましょう。

研修効果測定の3ステップとは

ステップ1:成果を出す(Transfer)~効果的な設計と定着になっている

言うまでもなく、成果がなければ測定に苦労するし、仮にできたとしても残念な結果しか得られないのでがっかりする一方です。逆に派手で分かりやすい成果が出れば、測るのは難しくないです。
成果を出すためには、効果的な研修の設計と定着フォローが必要不可欠です。

効果を高めるための切り口は2つあります。
「研修の定着」と「研修の設計」
です。それぞれの簡単なポイントは下記のとおりです。

各ポイントを実践する際の具体例(新入社員研修、管理職研修)や、ブレンドラーニングの詳細はこちらの記事を参考にしてください。

【効果的な研修定着のポイント】
2022年だからこそ改善、実施したい新入社員研修の3つのポイント
今の管理職研修は本当に大丈夫か? よくある落とし穴と解決のヒント

【効果的な研修設計のポイント】
研修の効果を劇的に高めるキーワード 「ブレンドラーニング」

ステップ2:成果を測る(Measure)~できるだけ研修期間中に測る

シリーズ研修やラーニング・ジャーニーの場合には、研修期間中に成果が出始めます。大切なポイントは研修期間中に各受講者の職場での実施を把握することです。代表的な手法はアンケート、個別ヒアリング、レポートにより報告して次の研修へ共有させることです。
最後に成果発表もおすすめします。そこで発表する内容は管理職研修によくある受講者のグループ提案発表ではなくて、受講者一人一人が研修期間中に職場で取り組んだことと得られた成果です。さらに今後の研修効果を高めるために良い成果が出た受講者に詳しいヒアリングをして「どんな成果が出たか?」「なぜ成果が出せたか?」などを明確にします。

ちなみに、ラーニング・ジャーニーは所属部署や職種など多様なバッググランドを持つメンバーでグループを構成し、特定のテーマについてさまざまな状況や環境(フィールド)で学び合うことです。

ただし、「ステップ2:成果を測る(Measure)」で説明しているラーニング・ジャーニーは、受講者は誰でも良いが、
・数回の研修シリーズ
・研修中に職場実施がある
・受講者の上司を研修前・中・後巻き込む
・定着フォローがしっかりしている
・ITプラットフォームを使うケースが多いが、必須条件ではない
というものです。

参考:http://hplj.org/this-is-hplj-2/

ステップ3:成果を伝える(Share)~できるだけ口頭で伝える

実は研修効果を測るだけでは不十分です。大事なポイントはその結果をわかりやすく伝えることです。研修効果を報告するときにはレポートを一方的に送るのではなく、口頭で説明したほうが良い改善に繋げやすいです。というのは説明後の質疑応答とディスカッションによって相手の理解が大きく左右されるからです。

発表をするときの便利な心構えは、

  • データより具体的な職場で成果を出したエピソードが相手に刺さる、記憶に残る
  • 終わった研修の結果より、今後の研修を改善して効果をどう高めるかが大切
  • どのような結果が出た(What)だけではなく、なぜそれが出たか(Why)も伝える
  • 成果について研修に重点を置くのではなく、受講者の職場・上司・環境に重点を置

なぜなら成功要因として職場の風土、上司との面談やコーチング、同僚のサポートやフィードバックなどが掘り出され、他の職場へ共有されることが経営にとって極めて重要だからです。

まとめ・・それでは実践へGO!

研修効果測定は難しくありません。

ステップ1:成果を出す(Transfer)・・効果的な設計と定着
ステップ2:成果を測る(Measure)・・できるだけ研修期間中に測る
ステップ3:成果を伝える(Share)・・できるだけ口頭で伝える

この3ステップを踏めば大丈夫です。でもそろそろ取り組んでみないとまずいです。頑張りましょう。

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