社員の副業を認めることで生まれる相乗効果とは? 企業・個人の両視点からメリットを徹底解説

目次

  1. 副業・兼業を認める企業が増加傾向に
  2. 企業が社員の副業を認める3つのメリット
  3. 個人が副業により得られる3つのメリット
  4. 副業・兼業の経験を生かして働くニットのメンバー
  5. 社員の働き方を尊重することがロイヤリティにつながる

副業・兼業を認める企業が増加傾向に

働き方改革の推進にともない、副業・兼業を認める企業が増えています。

2021年2月に株式会社リクルートキャリアが人事担当者向けに実施した調査によると、「兼業・副業の人事制度がある」と回答した人のうち72.7パーセントが過去3年以内に制度を導入しました【右図】。従業員のモチベーションや定着率の向上が主な狙いです。また、導入後の効果について「従業員のモチベーションが向上した」という意見が多く、意図した通りの効果が得られていることがわかります【下図】。

(出典:株式会社リクルートキャリア「【*新設計版】兼業・副業に関する動向調査(2020)概要版 働く個人の9.8%が兼業・副業を実施中 兼業・副業制度あり企業の72.7%が過去3年以内に制度を導入」

一方で「副業・兼業をきっかけに社員が退職してしまうのではないか?」という懸念から、前向きではない人事担当者の方もいらっしゃるでしょう。
上の調査でも、回答者全体のうち約45パーセント*は「兼業・副業の人事制度の導入を検討中」と答えています。
*兼業・副業の人事制度がある n=396、兼業・副業の人事制度を導入中n=332 より、332÷(332+396)=約45%で算出

確かに、そのようなリスクがあることは否定しきれません。一方で、リスクを上回るメリットが企業側にあることも事実です。
例えば、社員が他社で働くことによって身につけたスキルを自社で生かせるケースもあります。会社の外で得た着想から新たなアイデアが生まれることもあるでしょう。

社員の副業・兼業を認めるメリットをしっかりと理解したうえで、導入を検討することが重要です。企業・個人、それぞれの視点から、副業・兼業にはどのようなメリットがあるのかを解説します。

企業が社員の副業を認める3つのメリット

まずは、企業側のメリットを考えてみましょう。主なメリットは3つあります。

【1】社員のスキルが向上する

長く同じ会社にい続けると、会社固有のスキルは身につく一方で、汎用的なスキルは身につきにくい側面があります。ジョブローテーションの仕組みを利用する方法もありますが、社員のビジネスパーソンとしての戦闘力を向上させるためには、社外のノウハウも知ってもらう必要があるでしょう。

「社外で働く暇があるなら、その分のリソースを自社に使ってほしい」と思う人事担当者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、副業・兼業を通した社員のスキルアップが、業務の生産性向上や成果につながるのであれば、仮にリソースが減ったとしても企業側のメリットは大きいといえます。

【2】従業員エンゲージメントが向上する

自社に縛り付け、行動を制限するばかりでは、社員に「この会社で働き続けたい」と思ってもらうことは難しいでしょう。副業・兼業が一般化しつつある現代においては、なおのことです。パラレルワークを希望する社員の中には、副業・兼業を認める会社への転職を考える人も出てくる可能性があります。

むしろ、副業・兼業を認めることで自社への定着率は向上するのではないでしょうか。

実際に、ニットで働くメンバー118名を対象にアンケート調査を行ったところ、62.7パーセントが副業・兼業をしていることがわかりました。それでもなお、98パーセントという高い定着率を誇っています。

(出典:株式会社ニット「リモートワーカー118名に聞いた、キャリアと働き方【ニット/HELP YOU 社内アンケート】」

社員一人ひとりが希望する働き方・生き方を尊重することが、返って人材流出の抑止につながると考えられます。

参照:リモートワーカー118名に聞いた、キャリアと働き方【ニット/HELP YOU 社内アンケート】
https://kurashigoto.me/column/post-14373/

【3】他社のノウハウを知ることができる

他社ではどのように組織を運営しているのか。どのようにチームをマネジメントしているのか。なかなか内情を知る機会は少ないでしょう。対外的に見せている「企業の顔」と実態が異なるケースも多々あります。社員が副業・兼業を通して外の世界を垣間見ることで、他社の良い部分を取り入れることも可能です。

個人が副業により得られる3つのメリット

では、個人視点では副業・兼業を始めることにどんなメリットがあるのでしょうか。社員がなぜ複数の働き方=パラレルワークを希望するのか、その理由をきちんと理解することも企業側の姿勢として重要です。

【1】社外での交流を通じて視野が広がる

本業では接点のなかった異業種・異職種の人々とも知り合い、新しい考え方を取り入れることができます。「企業」という同じ箱の中にいる人同士は、徐々に似たような考えに染まりがちです。副業・兼業を通して社外の人の考え方にも触れることで視野が広がるのではないでしょうか。

新しい視点を本業に生かせるだけではなく、場合によっては商談や協業の機会を増やすことも可能です。自身の見聞を深めながら本業での貢献度も高められるので、まさに一石二鳥であるといえます。

【2】新しいスキルを身につけられる

一つの仕事を長く続けていると、その分野における特定のスキルは磨かれていくものの、それ以外のスキルは身につきにくいでしょう。本業で新しい分野にチャレンジしたいと思い異動願いを出しても、未経験だと希望が通らないケースもあります。副業・兼業なら、未経験OKの求人も多くあるため、新しいことに挑戦できる機会が広がっています。

他業種・他職種のスキルを身につけることは、本業での評価向上にもつながります。スキル自体を仕事に生かせることに加え、他職種の同僚と連携をするうえでのコミュニケーションが円滑になるからです。例えば、本業でマーケティングをしている人が、副業でデザインの仕事を始めた場合。デザイン分野における業務経験を積むことで、クリエイティブ部門との連携がスムーズになるのではないでしょうか。

【3】本業で勤めている会社の良さを知ることができる

特に、新卒で入社した会社に長く勤めている場合、果たして自社がいわゆる“良い会社”なのかを知ることは難しいでしょう。なぜならば、自社のあり方が自分の中での「スタンダード」で「当たり前」だからです。

転職を希望していたが、他社を見て回るうちに自社の良さに気が付き、残留を決意したというケースも少なくありません。

どんな会社に勤めていても大小の不満はあります。しかし、すぐに転職に踏み切るよりは、パラレルワークを通して他社のあり方を垣間見ることで、客観的かつ冷静に自社の良い点や改善点を知る必要があるのではないでしょうか。そうすることで「こんなはずじゃなかった……」と転職に失敗するリスクも避けられます。

副業・兼業の経験を生かして働くニットのメンバー

前述したように、ニットには副業・兼業をしているメンバーが多くいます。パラレルワークで得たノウハウを生かして活躍している人ばかりです。

例えば、Aさんは正社員として社長秘書兼人事リーダーを務めるかたわら、フリーランスライターとしてニットを含む4社と契約を結んでいます。これまでに執筆した記事は1,100本以上。一つの会社に依存しない働き方をしたい、という思いから副業・兼業を始めたそうです。

ニットでディレクターを務めるBさんは、土日は新聞記者として活躍しています。フォトグラファーやインスタグラマーとしての顔もあり、それらの経験を生かしてクライアント企業のメディア運営やSNS運用のディレクションを行っています。

Cさんは「ニットのカスタマーサクセス担当」「森林セラピスト」「音楽プロデューサー」の3つの顔を持っています。大切なものを何も諦めたくない、という思いでニットへのジョインを決めたのだとか。

それぞれが自分の理想とする働き方・生き方を実現するために選んだ場所がニットです。

画像出典および関連情報
フルリモートで働きながら多様な生き方を実現するニット、<メンバー図鑑>を公開(PRTIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000277.000059127.html

社員の働き方を尊重することがロイヤリティにつながる

副業・兼業というと、社外へ人材が流出する懸念がどうしても頭をよぎるでしょう。しかし、そこで社員の行動を制限するだけが自社に留める方法ではありません。社員の働き方・生き方を尊重することが、自社に対するロイヤリティの向上につながるからです。
また、社員が会社の外を垣間見ることで、新しい視点を取り入れられるというメリットもあります。

企業視点と個人視点、双方から見たメリットを踏まえたうえで、相乗効果が見込める組織のかたちをぜひ検討してみてください。

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