最終面接が終わりではない!エンジニアに内定承諾してもらうための対策
paiza株式会社の谷口です。前回の記事では、エンジニアの採用活動を成功に導くPDCAについて解説しました。今回は、エンジニアに内定を承諾してもらい、入社につなげるためのアプローチについてお話しします。
最終面接を実施して、優秀な応募者に内定を出したからといって、必ずしも自社に入社してもらえるわけではありません。優秀なエンジニアには常に複数の企業から声がかかっているため、時間をかけて採用活動をしてきたのに、なかなか内定承諾をしてもらえなかったり、最終的に断られてしまったりするケースも珍しくありません。
優秀な応募者に入社してもらえる確率を上げるために、内定を出してあとにやっておきたい取り組みについてご紹介します。
【前回記事】:優秀なエンジニアを採用したいなら実施すべき! 採用活動を成功させるPDCA
目次
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- 応募者が入社を迷う理由
【条件面への不安】
【働き方への不安】
【組織やチームへの不安】 - 内定者の入社意欲を上げるための取り組み
【オファー面談】
【ランチ会や座談会】 - まとめ:エンジニアに内定承諾してもらうための対策
- 応募者が入社を迷う理由
応募者が入社を迷う理由
企業側がどんなに入社してほしいと考えていても、応募者が入社を決めてくれなければ採用には至りません。なかなか内定を承諾してくれない人、他社に決めてしまう人はどんなことを考えているのでしょうか。
【条件面への不安】
給与などの条件は、基本的には求人票に沿って提示しているか、選考過程ですり合わせているかと思います。
ただ、応募者が迷っている場合は
- 他社のほうが高い給与を提示してくれている
- 選考中は内定をとるのに必死だったが、入社するとなると提示条件では不安になってきた
などのケースがあります。
もちろん応募者に言われるままに条件を上げることはしないと思いますが、内定後のオファー面談を実施で、条件面への不安を払拭できるとよいでしょう。例えば、スキルがあまり高くない若手の応募者にやや低めの条件でオファーをする際は
- 必須要件の経験やスキルが不足しているため、やや低めの条件となってしまう。しかしポテンシャルの高さやマインドに期待しているので、ぜひオファーしたい
- 業務を通してスキルを伸ばしてくれれば、評価が上がり早期に給与を上げることもできる
といった説明をすることで、応募者の疑問や不安も多少は解消されるでしょう。
逆に、ハイスキルのエンジニアから条件面を理由に辞退されてしまう場合は、条件の設定が相場とずれているケースもあり得ます。他社の同じようなポジションの求人情報から相場感を把握し、条件面を上げるか、もしくは条件に合ったレベル感の採用要件を定義し直したほうがよいかもしれません。
【働き方への不安】
最近は社会情勢の影響もあってか、リモートワークを導入している企業も、リモートワークを希望するエンジニアも増えています。リモートワークの実施率はどれくらいか、出社はどれくらい必要なのか、実際の出社率やエンジニアチームの働き方などと合わせて明確に説明をしましょう。あまり自由度が高くない場合も、正直に伝えたほうがよいでしょう。「場合によっては可能」などといった説明だけでは、実際の働き方がよくわからないので、「実際にはリモートさせてくれないんだろうな」と思われかねません。
また、入社時期については可能な限り応募者の都合を汲むことをおすすめします。「来月から始まる新プロジェクトに間に合う人員がほしい」という場合は仕方ありませんが、エンジニアの場合、「今のプロジェクトのきりがつくまで待ってほしい」などといったケースがよくあります。入社時期の調整をしてくれない企業は「エンジニアの業務のスパンを理解していない(=エンジニアを大事にしていない)」と思われかねません。
【組織やチームへの不安】
前述の通りリモートを希望するエンジニアは多い一方で、リモートワークができる会社に転職するのであれば、チームのメンバーと打ち解けられるか、リモートでも滞りなく業務に入っていけるかの懸念も出てきます。
エンジニアチームが普段どのようにコミュニケーションをとっているのか、入社後はどんなOJTから始まるのかといった内容が説明できるとよいでしょう。
また、最初はリーダーやメンバーに出社してもらい、開発環境の設定や業務への導入についてサポートをしてもらう体制を整えておくのもよいでしょう。後述の「内定者の入社意欲を上げるための取り組み」でも紹介していますが、内定の段階で所属予定チームでのランチ会などを企画し(場合によってはリモートでも)、メンバーと接してもらったり雰囲気を見てもらったりすることで、不安を解消できる場合もあります。
内定者の入社意欲を上げるための取り組み
【オファー面談】
エンジニアに入社してもらえる確率を上げるには、オファー面談が有効です。特に応募者が承諾を迷っていたり、他社との間で揺れたりしている場合は、内定の確定からなるべく早いタイミングで日時調整をして、オファー面談を実施するとよいでしょう。オファー面談は条件の擦り合わせをするだけでなく、応募者の不安の解消、入社意欲の向上につなげられる可能性があります。
以下の3項目については、応募者から聞く必要がありますが、採用エージェントなどを利用している場合は、担当者に応募者がどんな理由で迷っているかをあらかじめ聞いておくとよいでしょう。フォローできる回答や説明が準備しやすくなります。
- 他社の選考状況と志望順位
- 現年収と希望年収、最低承諾ライン
- 入社可能時期と現職での退職交渉状況
また、以下の入社後にギャップが生じやすい4項目についても、応募者が納得できるような説明を準備しておきましょう。
- 年収(賞与や残業代についても)
- エンジニアの評価制度
- 会社および開発チームの雰囲気
- 入社時期や最初の業務内容
【ランチ会や座談会】
最近は面接をリモートで実施することも多いですが、「一度も来社せず、エンジニアチームのメンバーにも会わずに入社を決めるのは抵抗がある」という応募者もいます。オファー面談のタイミングで来社してもらったり、ランチ会などを設定したりできるとよいでしょう。
参加者は同じポジションで働く人、直属の上司にあたる人などが候補になると思いますが、募集しているポジションがハイクラスであれば社長やCTO、若手であれば同世代の若手メンバーなど、親和性が高いメンバーに参加してもらうと、より共感が得られるかもしれません。
まとめ:エンジニアに内定承諾してもらうための対策
応募者が入社を迷う理由は
- 条件面への不安
- 働き方への不安
- 組織やチームへの不安
内定者の入社意欲を上げるためには
- オファー面談でヒアリングと説明をして不安解消
- ランチ会や座談会でチームの雰囲気を知ってもらう
オファー面談は、入社を迷っている応募者の不安を解消し、優秀なエンジニアへ自社をアピールできる最後のチャンスです。
ぜひ有効活用して、内定承諾率の向上に役立てていただければと思います。
次回は、エンジニア採用の最後の仕上げ「OJT」についてお話しします。入社後、エンゲージメントを高め早期退職を防ぐために必要な対応を解説します
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