「学ぶ。みがく。変わる。」かんき出版の“誌面”研修
第3回「考えて仕事をする」の心得
かんき出版の社員研修プログラムの中から、人事担当者へおすすめの研修プログラムを”誌面”上で体験していただく「かんき出版の”誌面”研修」。連載第3回は、「考えて仕事をする」をテーマに、『思考の整理研修プログラム』から、一部を抜粋してご紹介します。
思考を整理し、効率的に頭を使う
「考えて仕事をしなさい」とはよく聞く言葉ですが、そもそも「考える」とはなんでしょう。
実に概念の広いこの「考える」という行為を分析し、効率の良い「頭の使い方」をレクチャーするのが、『思考の整理研修プログラム』です。
講師は、コンサルティングのほか、ロジカルシンキングや情報活用術、仮説思考などの分野の研修を実施する生方正也氏。東京大学卒業後、大手自動車メーカーで取引先部品メーカーの経営分析・指導やコンサルティングに従事した後に独立。著書『「思考の整理」全技術』【写真】では、ビジネスに役立つ「頭の使い方」を、一から十まで丁寧に解説しています。
その中から、新人のみならずすべてのビジネスパーソンに再確認してほしい、考える際に不可欠な「目的の設定方法」についてご紹介します。
1.まずは行動の「目的」を明確にする
何かを「考える」とき、もっともはじめにすべき大切なことが「目的を明確にする」ことです。
社内会議、プレゼン資料の作成、企画案を考えるなど、どんな仕事でも、あるいは日常生活においても、まずはこの作業が重要となります。目的がブレると、最後のアウトプットもピントのズレたものとなってしまうからです。
では、この「目的」について考えてみましょう。
たとえば、部署内で毎週、先週の状況と今週の活動予定をメンバーが報告するミーティングが開かれるとき、そのミーティングの目的は何だと思いますか?
「メンバーが先週の状況と今週の予定を報告すること」と答えた方は、残念ながら目的を捉えているとはいえません。それは「ミーティングですること」であり「ミーティングによって得たいこと」ではないからです。
目的が明確ではない「ミーティングのためのミーティング」では、得るものは少ないでしょう。
状況によっても違うと思いますが、たとえば情報を共有することによって、
「各メンバーが自分の取り組みについて改善のヒントを手に入れる」
「他のメンバーをサポートしたり、自分自身のその週の活動計画の参考にしたりする」
「業績の悪いメンバーが現状の取り組みでは不十分なことを自覚する」
といった効果を得ることが目的となるでしょう。
その行動にはどんな「目的」があるのか、もしくは「目的」のためにどんな行動をとれば良いのかを、まず考えることが大切です。
2.どの未来に「目的」を設定するか
目的を設定するときには、「未来志向」の考え方、つまり先を見据えることが必要です。では、どれくらい先を見ればいいのでしょうか。
たとえば大きな目的が「顧客満足」だとします。しかし、その遠い未来を目的としてしまうと抽象的すぎて、そこに至るための選択肢が多くなりすぎるため、現場に迷いや混乱が生じてしまうでしょう。
また、「今の作業をとにかく早く終わらせる」という近すぎる未来に設定すれば、結果的にクオリティが下がって顧客満足から離れてしまうこともあります。
遠すぎず近すぎず、ちょうど良い「未来」に目的を設定することが望ましいのですが、そのベストな距離は、そのときどきの状況によって違ってきます。
現在の状況を鑑み、どれくらい先に設定するのがベストなのかを意識するようにしましょう。
3.途中で「目的」を見失ったときには
明確にしたはずの「目的」も、その後、周りの意見や情報などによって揺らぐことがあります。
会議で議論が白熱するあまり、「あれ? 今何のために話し合っていたのだろうか?」などということもよくあると思います。
このように途中で「目的」を見失わないように、常に当初の「目的」をリマインドしましょう。それには、次のような問いを投げかけることが有効です。
「目的」に立ち返る質問例
- 何のために今の行動(議論、作業など)をしているのだろうか?
- 結局どのような姿となれば問題は解決したといえるのか?
- うまく説得できた場合、相手はどのような反応を示すだろうか?
- うまくいった場合、自分にはどのようなメリットがあるのだろうか?
- ○○とはどういう意味だろうか?
- ○○をもう少しわかりやすく言うとどうなるだろうか?
- 今、(誰の)(何の)話をしているのだろうか?
「目的」をはっきりさせると、作業のポイントを絞ることができるので、無駄を省くことにつながります。
また、意外に思うかもしれませんが、考えの自由度を高めることもできるのです。
というのも、「目的」が定まっていれば、その範囲内においてどんなアイデアも出すことができるからです。「これは無理かな」という消去法ではなく「目的に沿っているから、こういう方向もできるかな」という考え方で、新しい発想を生むことができるのです。
「理論」を「実践」に落とし込む研修
以上、ほんの一部ですが『「思考の整理」全技術』より抜粋しました。本書では、「思考のピントを合わせる」から「アウトプットをつくる」まで、「考える」一連の流れをすべて網羅しています。
「かんき出版の社員研修」は、この幅広い内容の中からエッセンスやノウハウを抽出し、各企業様の課題に沿ったプログラムを作り、提供しています。知識を伝えるだけでなく、「わかる」を「できる」に落とし込むための実践的な仕掛けも満載です。
研修プログラムは、この『思考の整理研修プログラム』のほか、多岐にわたります。すべて、事前にいただいた課題をもとに問題共有と原因分析を行い、企業様が必要とする内容にカスタマイズして提供しています。
企業様に「研修前と研修後で、受講者の顔つきがまったく違う」とおっしゃっていただき、その結果としてリピートしていただけることは、私たちの喜びです。
今後も、企業様のお役に立ち、さらには社会をより良くするための、書籍および研修プログラムを開発・提供していきたいと思っています。
※この記事はフリーマガジン「@人事第5号」(9/15発行)の転載記事になります。
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