「学ぶ。みがく。変わる。」かんき出版の“誌面”研修

第2回「実践 マネジメント心理学」の心得

かんき出版の社員研修プログラムの中から、人事担当者へおすすめの研修プログラムを”誌面”上で体験していただく「かんき出版の”誌面”研修」。第2回は部下を持つ管理職のコ ミュニケーションスキルを高める『実践 マネジメント心理学研修』です。

アドラー心理学をベースとした〝聴く〞技術

部下との面談や会議で上司ばかりが話し続けている…そんな場面を目にすることはありませんか?

コミュニケーションと聞くと、「うまく話す」ことに意識が向きがちかもしれませんが、人との信頼関係を築くためには、相手の話を〝聴く〞ことがとても重要です。この、『実践 マネジメント心理学研修』はコミュニケーションスキルを高めるためのプログラムで、部下を抱える管理職の方々を中心に人気です。講師は、アドラー心理学カウンセリング指導の第一人者・岩井俊憲氏。近年注目を集めるアドラー心理学を中心にしたカウンセリングや各種講座を、約30年前から実施しています。

研修では岩井氏が『アドラー流一瞬で心をひらく聴き方』(写真)にまとめたこの〝聴く〞スキルをはじめ、様々なコミュニケーション・メソッドを身につけていただきます。
まずは研修で身につける心理学的アプローチのポイントを抜粋してご紹介しましょう。

〝褒める〞ではなく〝勇気づける〞

アドラー心理学は人間関係に非常に効果があると言われる心理学。どんな学問でなぜ有効なのかなど詳細は本書に譲りますが、アドラー心理学では〝褒める〞や〝激励〞ではなく〝勇気づける〞ことを大切にするのが根底にある考え方です。どんな人とも縦の関係ではなく対等な立場で付き合うことが基本です。

勇気づけには、「共感」「信頼」「尊敬」の3つの態度を必要とし、そのうえで、次の5つを意識します。

  • 感謝を表明する
  • ダメ出しでなくヨイ出しをする
  • 聴き上手に徹する
  • 相手の進歩・成長を認める
  • 失敗を許容する

すると、適切な距離感を生み、相手も自分も居心地の良い場所を作り出す、上手なコミュニケーションがとれるようになります。

1.〝聴く〞姿勢の基本

リーダーとしては部署に着任したら、「チームのキーマンとカルチャー」をまず見極めましょう。発言力、影響力のある人物、メンバーひとりひとりの性格、チーム内の雰囲気などを把握することは、とても重要なリーダーの仕事です。そのために、会議の場や面談でのメンバーの言動をよく観察しましょう。

そして同じく重要なのが、リーダー自身の人となりを知ってもらうこと。機会があるごとにパーソナルな体験を率直にオープンに話してみましょう。その際、成功自慢ではなく「失敗したこと」を中心に話すこと。素直に「弱み」をさらけだせるリーダーにメンバーは親しみを持ち、正直であることに信頼を寄せます。それも長々と語らず、短く端的に話をまとめましょう。

〝スキル〞といっても単なるテクニックを身につけるのではありません。会話をするときには話す相手に興味を持ち、作業をしていても手を止めてきちんと相手にひざと顔を向け、心と体で向き合います。
そして、自分の「話したい」という欲求をコントロールし、相手の話を途中で遮らずに最後まで聴くことが大切。「きっとこうだ」「こうに違いない」といった決めつけや思い込みのフィルターは捨て、フラットな気持ちで聴くことを心がけましょう。

2.共感の姿勢で受け止める

「あいづち」や「うなずき」は共感を表し、相手の話をスムーズに引き出す大切な要素。効果的なあいづちのうち方は次の3つです。

  1. 納得・同意…「なるほど」「そうですか」「同感です」など
  2. 驚き・感動…「へぇー」「本当ですか!」など
  3. 誘い水・継続…「それで」「と言いますと」など

気持ちよく話ができると、相手は「この人とは話しやすい」と感じるようになります。否定したり説教口調になったりせず「そうですか、○○なんですね」と相手の言葉を繰り返すことで共感を示します。
もちろんすべてに同意する必要はありません。もしどうしても否定したい場合は、全面的な否定ではなく、やわらかい部分否定がベターです。

3.ポジティブな言葉で返す

人は、ポジティブな言葉を使う人物に好感を持ちます。そこで、相手の話に言葉を返す際には〝プラス言葉〞を使うようにします。
たとえば、「断れない」性格は「優しい」と見ることもできます。「あきらめが悪い」⇔ 「粘り強い」、「騒がしい」⇔「明るい、活発」など、短所と長所は紙一重です。すべての言葉は、捉え方によってマイナスにもプラスにも表現できるのです。

たとえば相手が「私は優柔不断で…」と言った場合、「じっくり考えるタイプなのですね」と返してみましょう。プラス表現に転換する「リフレーミング」のクセをつけると、あなた自身の思考も相手との関係も変わっていきます。

4.勇気づける声かけ

部下から報告を受けた際などの、「えらい」「すごい」「さすが」という声かけはポジティブではありますが、これは上から目線の「評価」です。たとえ部下であっても「助かった」「ありがとう」「よく頑張っているね」という対等な立場での「共感」の声かけを用いて ください。これが〝勇気づけ〞の言葉です。

この際、「○○さんが××してくれたから助かったよ。ありがとう」というように、具体的な〝行動〞を勇気づけることが大切です。同じように、部下を注意する際にも行動のみに着目しましょう。「どうして君はいつもそうなんだ!」など、失敗への叱責や相手の人格を否定するのはNG。「アポの件数が少ないので、これくらい増やしてほしい」などと具体的 な行動に言及してください。

5.「質問力」をつける

話を聴く力には、話を聞き出す「質問力」も問われます。
質問は、相手が「イエス・ノー」の二択で答えられる「クローズド・クエスチョン」と、二択で答えられない「オープン・クエスチョン」の大きく2つにわけられます。話の切り出しや確認には「クローズド・クエスチョン」を、その後、話を広げるために「オープン・クエスチョン」を使うというように、上手に使い分けてください。
以上は心理学的アプローチの基本中の基本、本書ではさらに応用編が続きます。

「理論」を「実践」に落とし込む研修

『実践 マネジメント心理学研修』では、約6割の時間をわかりやすくかみ砕いたワークなどの演習にあて、これらの「理論」を「実践」レベルに落とし込んでいきます。

この『実践 マネジメント心理学研修』のほかにも、「かんき出版の社員研修」が用意する研修プログラムは多岐にわたります。すべて、事前にいただいた課題をもとに問題共有と原因分析を行い、企業様が必要とする内容にカスタマイズして提供しています。企業様が「研修前と研修後で、受講者の顔つきがまったく違う」とおっしゃり、リピートしてくださるこ とは、私たちの喜びです。

今後も、企業様のお役に立ち、さらには社会をより良くするための、書籍および研修プログラムを開発・提供していきたいと思っています。

※この記事はフリーマガジン「@人事第4号」(6/15発行)の転載記事になります。

「かんき出版の社員研修」
出版社の強みをいかした豊富なネットワークにより、有名作家が講師として登壇するのが特徴。あらゆるテーマのプログラムを取り揃え、企業の問題点の解決につながるようカスタマイズして提供している。講師陣の著書からカリキュラムを具体的にイメージしやすい。【サービス詳細】「かんき出版の社員研修」

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