リアルと組み合わせて、テレワークも視野にいれたオンライン新人育成を!

コロナ禍の影響でリアルとオンラインを組み合わせた新人教育へ

4月からの新組織がオンラインスタートという企業様も多いのではないでしょうか。
株式会社Oの「テレワーク下の新卒オンボーディング・新人研修の概況調査(2020年度版)」によると、「新人研修(OJT含む)における最適な在宅勤務の頻度について」テレワークを経験した新入社員に聞いたところ、「週1~2回」「週3~4回」「週5回以上」の回答の合計が約75%(約4人中3人)を占めたことがわかりました。
新型コロナウイルスの終息がまだ見えないため、新人育成では対面だけでなく、テレワークでの育成も視野にいれることが必要です。

出典:調査発表 │ コロナ下新卒第1世代400人に聞くオンボーディング概況調査…意外にもテレワークで1年目を過ごした新入社員の約7割が「満足」と回答」[PR TIMES](株式会社O:)より

私たちニットは、世界33カ国400人のメンバーがおり、フルリモートという形で勤務しています。テレワークは柔軟な働き方ができ、場所や時間に拘束されないという魅力がありますが、「相手の顔が見えていないため、心理面や理解度など情報のキャッチが難しい」という課題は創業当初からありましたし、長い時間をかけて解消してきた課題でもあります。

当社の経験から、オンラインでも効果的に新入社員研修を実施するためのポイントを3つお伝えします。

目次

  1. ポイント1 段階を踏んでチャレンジが可能!フェーズを区切った目標設定
  2. ポイント2 「性善説」をベースとした管理職・育成担当の3つの心構え
  3. ポイント3 仕事以外でのコミュニケーションの場を頻度高く創る
  4. 人は一歩ずつ誰かの助けがあって成長していく
  5. 編集部より関連記事の紹介

ポイント1 段階を踏んでチャレンジが可能!フェーズを区切った目標設定

当社では、新入社員をリモートの環境で受け入れ、そして組織への定着、現場での戦力化まで育成・マネジメントすることを『オンボーディング』と呼んでいます。

オンボーディングを成功させるためにはまず、フェーズを区切って段階的に目標設定をします。人の育成には段階を踏んでいくことが大切だと捉えているからです。組織に入ってすぐに新メンバーのオンボーディングが順調にいくことはまず無いと言って良いでしょう。それぞれのフェーズで何を行う必要があるのか、どのような対応が適しているか、内容を作り込んでいく必要があります。

当社でも入社したばかりの方が短期間で辞めてしまうことがあったのですが、その当時はフェーズを区切らずにオンボーディングへと促す教育を実施していました。最初からかなりレベル感の高い目標を設定していたため、入社したばかりの人にとっては大きな負担になっていました。

また、「これができるようになって当然」というメッセージを押し付けるような形で研修を行ってしまうと誰しも大きな不安を感じ、「この企業でこのまま自分はやっていけないかもしれない」と不安になり、さらに誰にも相談できないという状況も生まれがちになります。

これは決して「高い目標を与えるな」と言うことではなく、「目標の見せ方」にポイントがあります。「最終的にはここまでできるようになってほしい」「マネージャー(管理職)にはこういうことまでお願いしたい」という目標は伝えても良いのですが、その代わり「1カ月間でここまで達成してほしい」「次の1カ月はここまで」というように段階を踏み、直近の目標をセットで伝えることが大切です。これにより、背伸びした目標ではなく、段階を踏んでチャレンジすることができます。

ニットでは「入社から2カ月で新メンバーが独力で業務を獲得し、自律的に働ける」、という状態を「オンボーディングに乗っている」と定義しています。その上でフェーズごとに区切って新メンバーが業務の軌道に乗るようにサポートしています。

注意したい新入社員の理解度にあわせたコミュニケーションと育成担当者の選出

また、リモートでは対面以上に情報をキャッチすることが難しいため、メンバーの習熟度に応じて、理解度を確認しながら、コミュニケーションの内容・頻度を変える必要があります。
例えば、新卒社員と中途入社社員の前提とするスキルや管理職側の想いは下記のように異なります。

前提スキルと管理職側の想い
◆新卒社員
社会人のイロハなど含め、何も知らない状態。業務だけでなく、会社で働くということは何か身に付けてほしい。
◆中途入社社員
社会人経験があるという前提。それにプラスして、本人の得意を活かして欲しい。

また、上記を踏まえた上で育成担当者を誰にするかも考える必要があります。オンボーディングを目指すうえでは、育成担当者もフェーズごと目標を理解する必要があります。経験値だけでなく、性格面も新人育成には影響するため、慎重に選びましょう。

育成担当者を選出する際のポイント
◆新卒社員
手取り足取り教育出来る人。所謂、面倒見が良い人が理想。
◆中途入社社員
現場の配属部署で、得意を活かせるように、何でも聞けるような人を育成担当者にする

そして、OJTでその会社の流儀と仕事の進め方を伝えながら、オンボーディングを目指すこと目標にしましょう。

ポイント2「性善説」をベースとした管理職・育成担当の3つの心構え

新人育成においては、テレワークを行う上で必要な管理職・育成担当の3つの心構えをもって接することで、「会社に馴染みにくい」「突然の音信不通になってしまう」などの新人離れを防ぐことができます。

心構え①「オンラインでなんでも出来る」と思い込む

「対面であったことないけど、オンラインだけで信頼関係作ることできるのか」。こういった質問はよく耳にします。しかし、これは「リアルでマネジメントしていた時と比べているから」です。当社では、面接・入社後の育成・事業運営も全てオンラインで行っています。
そもそも、「テレワークで上手く仕事が出来るのか」と不安になっているのはマネージャー(管理職)だけ、ということが多いようです。

心構え②「仕事をしている」という性善説をもつ

テレワークになり、「本人任せだと、仕事をしているのか不安になる」という声もよく聞きます。しかし、仕事をサボりがちな人は、オフィスでも家でも同じことだと私は思うのです。そのため、まずは「仕事をしている」と信じましょう。

また、テレワークの場合は長時間労働の危険があるということを念頭に置かねばなりません。例えば、移動時間というオンとオフの切り替えの時間がなくなったり、夜中まで物理的に働けるため、真面目なメンバーが働き過ぎで体調・メンタルを壊しやすいというケースもあるという声を聞きます。特に新人は「頑張らないと!」という意識が強いため、働く時間のマネジメントにも着目し、メンバーのケアをしましょう。

その他の現場での実践的なマネジメント方法は下記にも記載していますので、ご参照ください。

現場での具体的なマネジメント方法を公開します。【現場リーダー編】
https://at-jinji.jp/expertcolumn/247 

心構え③メンバーを褒めて、信頼関係を構築する

メンバーを観察し、チャットなどで「昨日の商談、よくできていたね」「連絡してくれた情報、すごく勉強になった」など、「1日、1褒め」を心掛けて、オフィスで仕事をしていた時以上に認める姿勢を持ちましょう。
自宅で自律的な仕事を促すためには、「信頼関係を構築して、メンバーのやる気を生み出す」ことが重要です。

以上の3つの心構えは新人との日々のコミュニケーションの基本であり、積み重ねが大切です。何かを指示したり、指摘する際にはぜひこの心構えを思い出してみてください。

ポイント3 仕事以外でのコミュニケーションの場を頻度高く創るへ

株式会社O:の調査によると、「テレワーク下の新人研修における上司とのコミュニケーション頻度」を新入社員に聞いたところ、「週1回未満」の回答が34.7%(約3人に1人)という結果となりました。また、「テレワーク下の新人研修で上司と円滑に行えなかったコミュニケーションを教えてください」という質問に対しては、「プライベートに関するコミュニケーション(33.5%)」、「仕事以外の人間関係に関するコミュニケーション(30.1%)」が上位になっています。
雑談や個人的なコミュニケーション不足を思わせる結果となっており、研修中のコミュニケーションが業務連絡に終止しがちな状況が伺えます。
こうした状況がもたらす影響は、研修の成果にとどまりません。

出典:調査発表 │ コロナ下新卒第1世代400人に聞くオンボーディング概況調査…意外にもテレワークで1年目を過ごした新入社員の約7割が「満足」と回答」[PR TIMES](株式会社O:)より

このアンケートの回答の中には「同期や上司との仲も深める事が出来ていないため、会社への執着や思い入れは全く醸成されていない。仕事を辞めたいと感じた時に特に未練なく辞められてしまうなと感じている。」という意見もありました。

新人が離職しない組織創りのためにはまず上司とのコミュニケーション、そして仕事以外のコミュニケーションの場を、仕事の内外で作ることが重要であるといえます。
そのことを、新入社員が入社して最初に社員に接しながら組織について馴染もうとする、新入社員研修からまずは意識して取り組んでみましょう。対面時には意識せずとも当たり前にできていたかもしれませんが、リモートワーク下だということを忘れないようにしましょう。

オンラインだと、周囲に人がいないので孤独感を感じやすくなります。入社したばかりで自分の上司やチームメンバーがどんな性格で、どんな趣味や思考か分からないですよね。
企業としては、オンラインコミュニティを創ったり、オンラインイベントを定期的に開催することで孤独感を感じさせず、組織になじみやすい社風を作り上げることが大切でしょう。

特にオンラインイベントは参加者の顔も見え、クイズ大会やビンゴ、チーム対抗の絵しりとりなどのコンテンツを盛り込むことで業務とは異なったコミュニケーションをとることができます。

オンラインイベントの企画については昨年実施したオンライン忘年会をご参照ください。

【幹事向け】まだ間に合う!盛り上がるオンライン忘年会のノウハウ伝授します。
https://at-jinji.jp/expertcolumn/262

当社ではお花見・忘年会など季節ごとのイベントやバーチャル世界一周旅行など様々なオンラインイベントを企画・実施しています。オンラインであれば、全国・全世界の会社のメンバーと繋がることができるため、配属で違う支社に行ってしまった同期とコンタクトをとることも可能です。
こういった仕事以外の交流の機会をぜひ作ってみてください。

人は一歩ずつ誰かの助けがあって成長していく

人は急には成長しません。1つずつコツコツと知識と経験を積み上げていくことが大切です。企業としても人の育成には魔法がないことを理解し、長期的な目標設定をしましょう。また、事業をオンライン化し、働き方をリモートワークにすることで「何か特別な施策があり、それを行うことによって組織運営もうまくいくのでは」と思いがちですが、それも誤りです。

リモートワーク導入後であっても「施策を根付かせるためには繰り返し試行錯誤していく必要がある」「マネージャーとしてメンバーを注視する」という組織に必要な根本部分はオフィスで出社していた時のコミュニケーション方法と変わりません。

また、新人育成には周囲の手助けが欠かせません。育成担当者や上司はもちろん、隣の課や部署のメンバーなど会社全体で新人を育てていこうという意識の醸成も大切です。

この春は特にリモートワークで新人教育という新たなチャレンジをする企業も多いと思います。今回の内容がみなさまにとって一歩ずつ進んでいくヒントになれば幸いです。【おわり】

編集部より関連記事の紹介

今回のコラムで小澤さんが紹介したノウハウをより詳しく、さらにリモートワーク環境下でも強い組織作りを行うための実践方法を紹介した記事を公開中です。
人事担当者としてニットの採用、育成、組織運営の中核を担う藤澤恵子さんと小澤さんがインタビューに答えてくれました。

■記事はこちら
リモート環境でも新人とのチームビルディングを実現し、組織への信頼感を高める方法

https://at-jinji.jp/blog/35779/

また、新入社員を迎え入れる入社式をオンラインでどのように行うのかについても人事担当者が気になるところ。2021年4月1日に国内外をオンラインでつないで開催したニット社の入社式のレポート記事が公開されています。ぜひこちらも参考にしてみてください。

■記事はこちら
フルリモート企業のニットが全国・世界各国に在住の新入社員を迎え入れるオンライン入社式を実施

https://at-jinji.jp/blog/38164

 

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