withコロナとDX時代の社員育成 今こそ優先度を上げる層とは?
新型コロナウイルスによる影響により、採用や人材育成計画に延期や中止を余儀なくされた企業も多くあります。また、リモートワークが増えたことによる新たな課題や、子育てをしながらの在宅勤務の実態は、「女性に負担が増えた」という声も聞こえてきています。このような状況の中で、人事、研修担当者は人材育成研修をどのように考えたら良いのでしょうか。
withコロナとDX時代の今こそ、優先的に実施したい2つの研修について、必要とされる理由や研修ターゲットとしたい具体的な社員層を挙げながら解説します。
1.人材育成計画の再考
(Gerd AltmannによるPixabayからの画像 )
企業の人事部にとって、今年度計画していた人材育成計画は大幅な変更があったことでしょう。毎年行う新入社員研修を延期や中止にしたり、オンラインで実施したり、初めてのWeb会議ツールを使用することに混乱もありました。
様子を見ていた企業でも、6月ごろからは、感染予防を徹底しながら対面型研修を実施し、現場復帰した例もあります。また、夏頃からは、本来計画していたミドル層、管理職層のマネジメント研修や、育児休暇を明けて復職した社員対象のワークライフバランス研修など、本社勤務の方々は物理的に参加し、地方支店の方々はリモート参加というハイブリッド型の研修も行うようになっていきました。
研修の進め方に関して、4月当初は新型コロナウイルスとの付き合い方について手探りだったことが、半年が経過した今、「研修は物理的に全員が同じ場所に集まらなくても、オンライン研修で効果を出せる」ことを、実感し始めているのではないでしょうか。
新しいツールを導入した副産物として、afterコロナの時代にも、遠方で働く社員や在宅勤務中の社員であっても、コストや移動時間をカットできるなどの様々なメリットを享受できる研修スタイルを確立することができました。
現在も多くの社員が在宅勤務で働き続ける企業や、自宅でなくてもどこにいても働くことが可能な業務であれば、今後もこのスタイルで働きたいと考える人も増えていくと予想されます。就職や転職の際には「リモートワークができるかどうか」も大事な企業選択の1つになるでしょう。
また、リモートワークが増える中では、オンラインだからこそ「チームワークでの成果を上げる方法」、「コミュニケーションの方法」、「仕事の進め方」などのアップデートが必要となっていて、敏感な企業は、研修テーマは同じでも内容がリモートワークを考慮されたものを選択されています。
最新のWeb会議ツールを使用したとしても、やはりそこは職場空間とは違います。だからこそ、「オンラインならでは」を考慮した最適な仕事の仕方に変えていくことが必須なのです。
お客様訪問であっても、リアルに会いに行くことよりも、オンラインでお会いすることが「感染予防」やお互いの「時間効率化」にも良いと営業スタイルが変わってきました。今後も今までの常識が180度変わってしまう事柄が増え続けていくでしょう。
このように先が見通しづらく、変化の時代に「優先度を上げたい人材育成研修」は何でしょうか。具体例とともに考えていきます。
2.女性社員の成長の機会を広げる
(TumisuによるPixabayからの画像 )
新しい生活様式や働き方が広がるなかで、企業活動にも影響がある分野の一つは『衣食住』に関してでしょう。人が生活していく上で基点となるものです。では、その分野の消費活動を支えているものは何なのかというと、「女性の購買行動」とも言われています。
例えば、自宅で過ごす時間が長くなった現在、
【食】テイクアウトでも美味しく食べられるお弁当や簡単調理食材、買い出し回数を減らせる保存期間の長い食品が売れる
【住】都心から離れても始発駅から座って通勤できるマイホーム、自宅でも仕事ができる空間リフォームが増える
など新たな消費やニーズに変化が生まれています。
これらは一例ですが、購買決定は女性がすること多く、働く女性目線での新しいビジネスアイデアが必要なのです。
そして、大事なのは衣食住に関わる業界だけの話ではなく『女性ならではの視点を我が社のビジネスに取り入れるには?』と考える機会と、実際に行動してみる機会の創出が重要です。
2016年に女性活躍が推進されてから約4年。多くの企業が「女性リーダー研修」や「キャリアアップ研修」を導入し始めていました。しかし、この新型コロナウイルスの影響で計画を見直し、女性社員対象の研修実施を見送るケースも出てきています。
そもそもそれ以前でも、学びや経験の機会提供が少なかった女性社員対象の研修実施の優先度を下げれば、3歩進んでいたところを、2歩下がる状況に後戻りします。前向きにキャリア形成をしたい女性社員側としては、今後の期待度も下がってしまうでしょう。
また、ダイバーシティ活動、SDGs活動を凍結する動きさえあります。しかし、新しい時代のビジネスアイデアの創出には、多様な人の考えが必要です。withコロナ時代の今こそ、女性社員を含め、これらの学びと実践の機会を緩めないことが大事になります。
3.DX時代に若年層の力を引き出す
(Gerd AltmannによるPixabayからの画像)
デジタル化の遅れが一気に露呈した社会に活躍していただきたいのは、デジタルネイティブの若年層です。この若年層が持つテクノロジースキルと、一見非常識と思われるアイデアを傾聴し、実行してみる企業が新しいビジネスを創出する可能性を秘めています。
最近急激にご要望が増えている研修の一つに、企業のリーダー層対象の「コーチング研修」があります。今までの常識や価値観が変わり、メンタルケアも必要な現代には、必須のコミュニケーションスキルです。
そのスキルをリーダーが身につけ、今まで以上に若年層が発する意見やアイデアに耳を傾けて、励まし、新しいビジネスを切り開いていきましょう。今まで慣例的に実施していた研修を見直して、DX時代に突き進めるような層の育成に力を入れたいものです。【おわり】
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