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キャリアコンサルティングのこれから ~人生100年時代でのキャリアコンサルタントの在り方~

コロナが猛威をふるう中、多くの人の働き方や生き方に変化がもたらされてきています。

先行きが見えない今、人生100年時代をどう生きていくのか多くの人が悩んでいると思います。働く人たちの不安や悩みを企業側で解決していくことは非常に難しくなってきました。

単純に働くことのキャリアを相談することだけでなく、キャリアコンサルティングには人生をどう生きていけばいいのかというその人の人生そのものに向き合う必要性も出てきているようになっているのではないか。

そんな問いかけから実現した「キャリアコンサルティングのこれから」というテーマで1級キャリアコンサルティング技能士の碇明生さんと「きゃりこん.com」の創設者であり、看護・介護業界の転職エージェントの㈱サン・シャインの代表取締役下平光明の対談の様子を紹介します。

人物紹介


<碇 明生> (1級キャリアコンサルティング技能士/産業カウンセラー)
アンカレッジ・キャリア・コンサルティング 代表
国家資格キャリアコンサルタント試験 試験委員、キャリアコンサルティング技能検定 検定委員


<下平光明> (株式会社サン・シャイン代表)看護・介護業界の転職エージェントとしてサン・シャインを立ち上げ、これまで1000人以上の転職を支援。今年11月にはもっと気軽に多くの人がキャリアコンサルティングをできるように「きゃりこん.com」を設立。

目次

  1. キャリアコンサルタント、キャリアカウンセリングとは
  2. キャリアコンサルティングをもっと身近な存在にする必要がある
  3. 「きゃりこん.com」にこめた思いと、人生100年時代に求められるキャリアコンサルタントの仕事
  4. キャリコンサルティングは豊かな生き方を選べる社会づくりにつながっていく

キャリアコンサルタント、キャリアカウンセリングとは

今日のテーマがキャリコンサルティングのこれから、既成概念を変えるというサブタイトルを付けさせていただいているのですが、そもそもキャリアコンサルタント、キャリアカウンセリングとはそれ自体どういうものなのか、その本質というところのお話聞けていけたらと思います。

碇明生(以下、碇):今質問していただいた時もキャリコンサルタントという言葉と、キャリアカウンセリングという言葉とでてきましたが、一般の人はまだまだ知らない言葉ですよね。一昔前までは「キャリアって何?」と聞いたり、キャリアで思い出す言葉というと高級官僚とか、キャリア組とか。今はキャリアというと「仕事のことだよねと言ってくれる人が増えてきている。それは間違いないですね。仕事とか職業とかそういうことをやっていくうえで考えていく、そういう考え方がキャリアの考え方ですよね。それにカウンセリングとかコンサルタントがついてくるわけですけど。それをくっつけて何が言えるかというと仕事とか職業というものを通じて、それって本当に人生の中で非常に大きな比重を占める部分じゃないですか。そういうものを通じて自分の人生を作っていく、そして自分の人生を自分が思うように楽しく、自分らしさを生かして生きていくということ。それを支えていくため、サポートしていくためにコンサルティングやったりカウンセリングやったりする。これがキャリカウンセリング、キャリアコンサルタントと言われているものかなと思いますね。

碇さんご本人だったり、一般的なキャリアコンサルタントはどういったことを一番大事にしてやっていらっしゃるのでしょうか。

:キャリアカウンセリングなり、キャリアコンサルティングという考え方は、仕事、職業を通して人が人生を豊かにすることをお手伝いするということなので、なんといっても大事なのは相談に来られた方に寄り添っていく、その人の気持ちが良くなっていくことを考えていくということが一番考えていることですね。

下平社長はキャリアコンサルタントの資格自体は持っていないですが、ずっとそういった人材業界でやってきて、キャリアコンサルタントに対してどのような想いや目線を持っていらっしゃいますか。

下平光明(以下、下平):キャリアコンサルタントの方々って、今、僕が資格を持っていないっていう話が出ましたが、国家資格のキャリアコンサルタントができるまでは事実持っていない方がやれていた部分がありましたよね。それが数年前から国家資格化されたこと、そこに個人的には意味があると思っています。ものすごくきちんと勉強されるじゃないですか。国家資格になっただけあって、資格を持っている方たちの傾聴の能力も素晴らしいクオリティになっていますし、有資格者と無資格者の違いというのはヒアリングの仕方が本物のやり方になっているというところがすごく意味があるものだと思っていて。でもまだまだそれが世の中に知られていないということが、ちょっと残念だなと感じます。

:そうですね。厚労省がキャリアコンサルタントを10万人つくろうということで国家資格化して色々動いているわけですね。現在で約5万います。その背景からお話しすると、少子高齢化ということがあっていわゆる労働人口が減ってきている。今非正規の人も増えていて30万人正社員にしたいと国は言っているわけですけども、そういう動きがいっぱいあるわけですよね。これを何とかもっとうまく活性化して日本の経済自体をもっと良くしていこうという、その担い手の一つとしてキャリアコンサルタントというものが必要になってくる。それにも関わらずそんなに活躍できていない。結局は元々資格がなくても働けたという背景もありますが、職業としてどこに就職するかというと、ハローワークとか、人材紹介会社、大学のキャリアセンター、このくらいしか思いつかないですよね。でもそういうところって就職を決めるとか転職するとか、そこに結びついちゃっている。

下平:そうなんですよ。個人的にすごい違和感を持っているのが、キャリアコンサルタントのキャリアコンサルティングっていうのは仕事に結びつくことじゃないなって。それ以外のもっと人生においてのご相談とか、生き方に迷っている。その生きる上での選択の部分に職業選択が関わってくるだけであって、極論を言ってしまえば、それは企業に就職とか、法人に就職とかじゃなくて、これから先人生100年時代の中では世代によっては自給自足の生活とか、当然住む場所によっても変わるじゃないですか。今はもう色んな各地方が誘致をして積極的に自治体も農業未経験の方に対しても支援するという制度が用意されたりとか、生き方っていうものが多角化されていくなかで、もっと悩みの相談というところの窓口というか担当としてキャリアコンサルタントっていう人たちがいるんだよと知られると、悩みを抱えずにもっと早く相談できて行動に移せる方もたくさんいますよね。

:全くその通りですよね。どうしても今のところ就職問題っていうところに結びつけて考えちゃっているんだけど、最初にキャリコンとは何かと聞かれてお答えしたように、仕事とは人生そのものにつながっている。
結局社会との関わりはすべての人がしているわけだけど、その関わり方がキャリアといってもいいと思う。それが会社に就職することであるかもしれないし自分なりの職業を見つけてやっていくことかもしれないし、あるいは我々高齢者になってくればもっと自由にボランティアやったりとか地域のために動いたりとか。色々なことが考えられるわけですね。そういう社会とのかかわりの中で人がハッピーになっていくことを支える、それがキャリアコンサルティングだったりキャリアカウンセリングだったりするんじゃないかなと思いますね。

キャリアコンサルティングをもっと身近な存在にする必要がある

実際に利用ハードルといいますか、やっぱりまだちょっと相談しにくい、申し込みをしにくいと世の中で言われている。それを変えていくにはどうしたらよいでしょうか。

:まず明確なのは、どこに相談に行っていいか分からないんですね。大学生ならキャリアセンターに行けばいい、仕事を探しているならハローワークに行けばいい、そうするとそこにいるわけですよ。だけどそういうことではなくて、ちょっと仕事でもやもやしている、もっと何か自分でやれることあるんじゃないかなとか思っている。あるいはすごいやる気があってもそのやる気を今どこに持っていったらいいか分からない、そういう人っていっぱいいるわけですよ。そういう人はじゃあどこ行けばいいの?というと、お医者さんみたいに町になんとかクリニックみたいになんとかキャリコンサルティングっていっぱいあるかというと、ないわけではないけどすぐには見つからない。見つけたとしても気軽に行きにくい。なかなかハードルが高いんですよ。

下平:それは知らないからやっぱり行きにくいっていうイメージがありますよね。大事なことっていうのはもっとキャリアコンサルタントがいるっていうことを世の中に知ってもらって、皆さんがもっと気軽に足を運べるようなそういう努力は必要だと思うんですよね。

:そうですね。コンサルタントっていう名前自体も国家資格の名前になっちゃって独占されているわけですが、コンサルタントって何か偉そうじゃないですか。逆にカウンセラーっていう言葉のイメージどうですか?

下平:ちょっと柔らかくなりますね。

:柔らかくなるんだけど、ちょっと自分が弱っているときに行くところかなって。

下平:それはありますね。

:言葉のイメージってもうついちゃっているから、カウンセラーは元々心理カウンセラーのイメージを皆さん持っているし、コンサルタントというと経営コンサルタントというイメージを持っているから。
そのイメージでいっちゃうと私はそこまで弱っているわけじゃないしとか、あるいはコンサルタントっていうところに行くっていう話じゃないよね。ちょっともやもやしているだけなのに。そういう元々言葉が持っているイメージで行きづらい、使いづらいっていうのもあるのかなという気はしますね。

下平:でもやっぱりこう僕らが大事なこととして思っているのは、やっぱり足を運んで話をするということが結局始まりじゃないですか。だからまずは誰に話したらいいんだろうというところで悩む。あと分からないと言っていますけども、それをもっと気軽に話せるようなプラットフォームを作る必要性があるのかなと個人的に思っていて。もっとキャリコンというところに足を運んで相談することによって、もやもやがこんなになくなるんだよっていうのをもっと知っていただく必要がありますよね。

「きゃりこん.com」にこめた思いと、人生100年時代に求められるキャリアコンサルタントの仕事

:そういう意味で下平さんがつくられた「きゃりこん.com」はそういう趣旨なのかなと思うんですが。

下平:本当にそうなんです。僕が「きゃりこん.com」という新たなサービス、団体を作ろうと思った部分というのがそういう何をしたらいいんだろうっていうところをもっともっと世の中に一歩踏み出せるハードルを低くするというか敷居を低くするプラットフォームを作りたくて。「きゃりこん.com」は一言でいうとプラットフォームです。基本的に世の中に知られていないキャリアコンサルタントを知っていただく場というのが大前提で、ャリコン.comにいけば、どのキャリアコンサルタントに相談していいんだろうというところも分かります。なおかつ相談のスタイルというのも独自のアプリを開発していますので、単純に電話での相談とか、本来対面しないといけないというものでもなく、昨今コロナの影響もあってWEBのコンサルティングもたくさん増えてきていますけども、アプリを通じて相談というのがオンラインでできるというのもそうですし、あとチャットで相談できるというというところは非常に効果的なのかなと。今までなかなかチャットで相談できるというのはなかったので、その辺りがきゃりこん.comとしては非常にユーザビリティが高い部分かなと。

:垣根が低いというのはすごく大事なところだと思います。あとこの程度の相談でわざわざいくかとか、そういうのもありますよね。

下平:そうなんですよ。チャットでもいいからまずやっていただくことで、これで話していいんだ、相談していいんだ、というのを知っていただきたかったんですよね。その結果、じゃあもっとお話聞いていただきたいから今度は電話で話してみようとかWEBカメラを通じて顔見ながら話そうとか。もっと言えば対面につながっていくと思うので。大事なことというのはどんどん相談をしていいんだということをその方に知ってほしいという想いもありますし、それがもっともっと普及してほしいなということで我々は今回チャット機能を用意させていただいたというところですね。

:やっぱり世の中に普及させていくという意味でアプリを使うという意味は大きいと思いますね。スマホの中にきゃりこん.comを入れておいてもらえれば、何かっていうときにぽちっとして誰かに相談してみようかなという感覚ですよね。

下平:そうですね、本当に気軽にというところがすごく大事なのかなと。やっぱり人間迷ったままって何やるにしてもパフォーマンスが悪くなりますよね。

:迷う節目ってものすごく多いわけですよ。それこそ大学どこ行こうかとか、就職どうしようかとか、転勤って言われたけどどうしようかとか、あるいはサラリーマン辞めて頑張ろうかとか。

下平:そうなんですよ。それが人生100年時代になっちゃったらもっと悩む機会が増えるわけじゃないですか。
碇さんの世代にしても僕の世代にしても、間違いなく言えることは今このコロナが起こっている社会は初体験だし、人生100年時代も初体験なわけじゃないですか。ということは、どの世代であっても迷って悩んでが当たり前なんですよ。最近残念なニュースもよく耳にするようになってしまったじゃないですか。心の病になってしまう前に未病的な意味でも早め早めに紐解くことによって心の状態をベストな状態にしておく。そうすると結果きちんと判断ができて、行動、アクションにつながると思っているんですよ。だからやはりきゃりこん.comというのは世の中をつくっていく始まり、一歩という風になっていきたいですね。

:色んな機会で、節目節目で相談できる、アプリをぽちっとしたら相談できるというのがこれからの時代ですね。それからもう一つさっき言っていただいた人生100年時代になった。100年間同じ企業にいるっていうことはないですよね。寿命30年と言われたのは随分昔で、どんどん技術革新でロボットやAIだのと言っている世の中で長い人生、一つの仕事をやっていけるわけではない。そうすると世の中の変化にどう自分を合わせていくんだっていう話は誰とするんだと。

下平:そうなんですよね。実際問題、職場の人に悩みというのをどれだけ相談できるかというと、僕なんかはそれを話すことによって、要は査定とか自分の将来の道に影響が出ちゃうんじゃないかって多少なりとも感じるんですよ。だから思っているほど職場の人たちに相談というのは、なかなかいざ当人の立場になってみるとしにくい。そこで第三者のキャリアコンサルタントの方にお話を聞いてみるというのは結構効果的なのかなと思っていて。

:そうですね。間違いなくポストコロナの時代では距離感というのは出てくるはずなので、そういう人との距離感を埋めるというのはキャリコンの一つの機能だなと思いますね。結局キャリアコンサルタントがやっていることというのは、相談に来た方にアドバイスをあげたり、こうしなさいよと言ったりすることではないんです。その人が考えているものをちゃんと聞いて、そうなんだ、そういう風に感じているんだとか。そういうことを聞いていくことによってその人が持っているものを、そうなんだとこちらが納得できるように聞いていくことをしていると、その言っている人は段々整理がついてくるんですよね。その時どんな気持ちだったのか、それは論理的なことだけじゃなくてその時の気持ちだとか苦しさだとか嬉しさだとか。そういうことを聞いていくことによって段々自分の中でそれを言語化するわけですよね、口で話すから段々自分の中で何が起きているのか少しずつ整理ができてくる。それをやってあげるのがキャリアコンサルタントの仕事だと思いますね。

下平:すごく意味がありますよね。

:そこで初めてこうだったんだと本人が思って、じゃあどっちに行こうかと自分で決める、自己決定ができるようにしていくということ、それこそ紐解いていくということが一番大事なことかなと思いますね。

キャリコンサルティングは豊かな生き方を選べる社会づくりにつながっていく

人生100年時代になった今キャリアコンサルティングは単に仕事の悩みを解決するだけの意味ではなくなってきている。職場でも友人にも相談できない悩みをキャリアコンサルタントに相談する。そんなことがもっと気軽にできるようになれば、多くの人のもやもやも晴れていき、人生の選択をきちんと自分の意志で選べるようになる。

企業も従業員が働きやすい職場をつくることの意味がもっと広くなり、よりよく生きられる環境をつくることが求められていく。お二人の対談を伺っているとそう感じました。

キャリアコンサルティングが日本中でもっと日常的に行われている未来もそう遠くないのかもしれません。そうなれば、豊かな生き方を選べる人が増えてよりよい社会になっていくのではないでしょうか。【おわり】

<きゃりこん.com>

アプリを使って気軽にキャリアコンサルタントに相談できるサービス。電話だけでなく、チャットで気軽に相談もできる。

URL:https://きゃりこん.com/lp-business/
運営:株式会社サン・シャイン

※この記事は「令和2年度ものづくり補助金」により作成しています。

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