テレワークの組織創りを基礎からお伝え!

現場での具体的なマネジメント方法を公開します。【現場リーダー編】

皆様、こんにちは。株式会社ニットの小澤美佳(こざわ みか)です。
前回、「テレワークの組織創りを基礎からお伝え!実践的なナレッジを公開します。【人事編】」  を書きました。

今回は、【現場リーダーの方向け】に書いてみます。  自身が人事・総務部のリーダーの方はもちろん、現場のリーダーや管理職を支える人事・総務の皆さんがこの方たちにアドバイスを行う上でも参考にしていただける内容です。是非とも会社らしさを持った強い組織創りの一助を担うことができたら嬉しく思います。では、行きますー!

※こちらの記事は下記のnoteの記事「テレワーク下での組織づくりナレッジ(現場リーダーの方向け)」を@人事の読者様向けに一部編集させていただいております。
https://note.com/micakozawa/n/nad7a1d226d16

目次

  1. 現場はどうやってメンバーと仕事をしたら良いか悩んでいる
  2. 現場でのオンライン組織の創り方①-前提として大切な3つのこと-
  3. 現場でのオンライン組織の創り方②-定量的な目標を設定する-
  4. 現場でのオンライン組織の創り方③-レベルに応じた役割分担-
  5. 現場でのオンライン組織の創り方④-メンバーの習熟度に応じた推進方法-
  6. オンラインでのチーム運営は難しい

現場はどうやってメンバーと仕事をしたら良いか悩んでいる

とある現場リーダーの方の声

「お客様とのオンライン商談や社内ミーティングなども、滞りなく出来ています。しかし残念ながらここ最近の業績は芳しくなく、その原因が正直分からなくて、苦戦中です。テレワークでのチームビルディングの経験は初めてで、全て手探りです。既存メンバーや新人がどうやったら効率的に、一緒に協力して仕事をすることが出来るのか分からずに悩んでいます。」
こういった現場のリーダーや管理職者の方からの相談は、非常に多くいただきます。そこで今回は【前提として大事なこと】【目標設定と合意形成】【強みを活かせる役割分担】【巻き込む推進】の4つを軸に整えていくことをお伝えします!

現場でのオンライン組織の創り方①-前提として大切な3つのこと-

「メンバーの強みは何ですか?」と聞かれたら、即答できますか?メンバー1人ひとりの強みを理解し、それに沿った役割分担をしながら、「目標に対してのやると決めた行動プロセスをやり遂げさせる仕組み」を作って推進できれば、自ずと結果はついてくると思います。
そこで結果を出せないのは、メンバーのせいではなく、リーダーの立てた戦略が間違っていた、と言っても過言ではないかもしれません。

前提として大切な3つのこと

1.「オンラインでなんでも出来る」と思い込む
2.「仕事をしている」という性善説をもつ
3.メンバーを褒めて、信頼関係を構築する

1.「オンラインでなんでも出来る」と思い込む

「対面であったことないけど、オンラインだけで信頼関係作ることできるかな…」
よく、この質問を受けます。でも、これは、「リアルでマネジメントしていた時と比べているから」そう思うだけです。ニットでは、面接もオンライン、入社後の育成もオンライン、もちろん事業運営もオンライン…全てオンラインです。

「いやいや…それは、ニットだからでしょ?」

と思いますよね?私自身、3年ほど前に前職でマネージャーやっていた時は、オフィスに出社して、メンバーの顔色を見たり、表情から理解度を測ったりしながらマネジメントをしていました。
だからこそ、ニットに入社して2カ月間は、中米ベリーズに住んでおり、遠隔からスタートすることになったので入社前は不安でしたが、実際に始まると何てことはなく、業務は普通に行うことが出来ました。そもそも、「テレワークで上手く仕事が出来るかな…」と不安になっているのはリーダーだけで、メンバーはなんてことはないっていうケースは往々にしてあるな、と感じます。

2.「仕事をしている」という性善説をもつ

一番多い質問は「メンバーがサボるんじゃないの?」です。
サボる人は、いつだってサボります。
「在宅ワークになったからサボる」ということではないのです。
そのため、「前提、仕事をしている」と信じる。
むしろ、家だと、働きすぎちゃう方が危険です。例えば、移動時間というオンとオフの切り替えの時間がなくなったり、夜中まで物理的に働けたりするので、真面目なメンバーが働き過ぎで体調・メンタルを壊しやすい、という方が危ないのです。働く時間のマネジメントは着目していきましょう。

3.メンバーを褒めて、信頼関係を構築する

メンバーは上司のことを自分の想像以上に見ています。発言や行動を敏感に察知しています。特に、今回の新型コロナウイルスの感染拡大のような有事の時こそマネージャー・リーダーのスタンスが問われています。
オフィスに出社して顔を合わせていたら、上司の表情や必死さも伝わりますし、飲みにケーションによって想いを伝えたりメンバーの悩みに寄り添ったりもしやすいです。しかし、オンラインだと頻繁にコミュニケーションをとれないので、温度感や空気感が伝わりません。

そのため、信頼関係の構築が難しく、どんどん心の距離が離れていきがちです。このようなことを回避するためにも、まずは、上司からメンバーへ歩み寄る。チャットで一言送るだけでも嬉しいものです。シャイなマネージャーや合理的なマネージャーは苦手かもしれませんが、在宅ワークになると心の距離はどうしても出来てしまいます。メンバーを観察し、チャットなどで「昨日の商談、よく頑張ったね!」「●●くんのあげてくれた情報、すごく勉強になったよ!」「明日、ここの相談に乗ってもらっていいかな?」といつも以上に、コミュニケーションをとることが大事です。

「1日、1褒め」を心掛けて、オフィス以上に認める姿勢を持ちましょう。
自宅で自律的な仕事を促すためには、「信頼関係を構築して、やる気スイッチを押す」ということこそ、重要なポイントです。

現場でのオンライン組織の創り方②-定量的な目標を設定する-

目標に関しては、前回の人事向けの【評価】コーナーで書きましたが、「人は人を、正しく適性に評価することが出来ない」と思うのです。オフィスに出社している時は、「あいつ出来る」「普通」「頑張れ」っていう評判みたいなものが特に現場で一緒に仕事をしていると発生すると思うのですが、オンラインだと、上司・部下との関係性や部下の上司へのアピールの上手さによって、その評判と結果に乖離が生まれやすいと思っています。したがって、定性評価の上司コメントを書いてもらっても、それを適正な評価と言えるかどうか、正直懐疑的になってしまいます。したがって、ニットでも「定量的に測れるものでしか評価項目としない」というように変えました。例えば、売上の●%とか。ある意味、結果さえ出せばプロセスは本人次第、という考え方なので、ドライのようですが、逆に効率的に結果を出せる人にとっては居心地が良いですよね。

あと、現場で大事なのは、リーダーはただ目標を落とし込む  だけではなく、世の中の情勢・会社の状況を鑑みて、全体の目標やチームの目標、そして、個人の目標になっている背景と期待を伝え、本人が、「分かりました、やります」という合意形成を図ることはとっても重要です。
後々、「この目標をやるって言ったのは、自分だよね?」というように、自責で捉えるマネジメントができるように運ぶためにも、合意形成は重要です。ちなみにニットでは、もちろん会社からの目標もありますが、最終的に、自分で目標設定をします。私は広報を担当しているのですが、社内にその適正な目標が分かる人がいなかったので、自分で様々な本を読んだりして、社長に目標を進言しました。

※小ネタ:絶対に達成できる目標の持ち方
「会社からの目標」を目標と思っているうちでは半人前です。「自主目標」を掲げることで、会社からの目標は通過点になり、絶対に達成できます。ちなみに、コザワは更に、圧倒的な成果を残したいので笑、「アスピレーション目標」という3段階を持つようにしています。

現場でのオンライン組織の創り方③-レベルに応じた役割分担-

今、世間の風潮的にも、ジョブ型の仕事が注目されています。ただ、私は個人的に、必ずしもジョブ型が良いとは思っていません。
会社を創っていくことを考えた時に、自分のミッション遂行だけではなく、自分の業務の幅を越えて、戦略やアイディアを考えたり、手を差し伸べたりとボーダレスで仕事をすることは組織にも本人にもすごく大事だと思うんです。
だからこそ以下のような4象限に分けて考えてみるとよいかなと思っています。

レベル感✖非同期(メンバーシップ型)・同期(ジョブ型)

メンバーシップ型:日本企業に多く見られる雇用契約の一つで、日本特有の年功序列や終身雇用を前提にした、職務や勤務地を限定しない無限定正社員を指します。

ジョブ型:ジョブ型雇用は、自分自身の専門スキルを活かして、職務や勤務場所を絞り込むことができる働き方を指します。

参照URL:https://bizhint.jp/keyword/58297

①「ルーキー✖同期(ジョブ型)」

ここはHOWを教えることが最も大切です。何も分からない新人・若手にHOWを自分で考えさせると、泥沼にはまる可能性があります。したがって、合理的に、確実に成果を出させるためには、HOWを伝えてしまいましょう。その上で、完成度を30%・50%・80%の順で少しずつ自分で考える度合いを高めてもらい、適宜、アドバイスをしながら、より良いものにしていく、というのが良いかと思います。

②「ルーキー✖非同期(メンバーシップ型)」

これは正直、難易度が高いです。できれば、オフィスで膝を突き合わせながら、会社の状況や課題をどんどん開示していったり、何度も会社の未来を話したり、些細なことも細めに会話をしたりしながら、将来の幹部候補としての意識指導も含めて、育てていく方が早いとは思います。ただ、どうしてもテレワークじゃないと…ということならば、①のように、今、目の前の仕事のゴールを設定しつつ、オンラインでもコミュニケーション量を増やして、意識醸成を図っていくことが大切です。

③「ベテラン✖同期(ジョブ型)」

これは、「納期と成果地点の要望を伝えて、好きなように動いてもらう。」 以上。
ベテランの人たちは、その仕事にプライドもあります。なので、期待をしつつ、あとは本人の一番良い方法で完遂してもらうのがベストです。あとMTGが多すぎると社内報告に時間が取られるので、出来る限りMTGは減らした方が良いと思います。

④「ベテラン✖非同期(メンバーシップ型)」

こちらも②と同様、できれば、オフィスで対面で会話をしながら、体温が伝わる距離感で、未来に向かってディスカッションするような機会を設けた方がよいかなと思います。毎日でなくても良いので、週1・月1など、特別なMTGは対面、というようにするのも一つの策です。 

現場でのオンライン組織の創り方④-メンバーの習熟度に応じた推進方法-

推進方法のポイントは、基本的に、「オフィスでやっていたことをオンラインでもやる」というだけなのですが、そこがなかなか難しいと思うので、詳細を書いていきます。

新人へのマネジメント

※この場合の「新人」は新卒だけでなく、業務に着任したばかりの人も指します。

◆コミュニケーションの頻度設計
オンラインでの対新人マネジメントにおいては、コミュニケーションの質や量ではなく、「頻度」を設計することが大事です。
月に1回の2時間の1on1より、毎日5分の1on1の方が効果的です。

例)コミュニケーションのタイミングの一例
・9:30にオンラインで朝会。「気になったニュース」「今日のやること」など、一人1分ずつ話す。最後にマネージャーからみんなへの激励をし、「今日も一日頑張ろう!」と元気よく始める。
・18:30頃に、全員日報を提出。マネージャーは全員に対してコメントを返す。メンバーはマネージャーからのコメントに「オンラインでもきちんと見てもらえた!」「明日も頑張ろう!」と思えますし、他の人もそのコメントから学びを得ることができる。
・新卒入社などの社会人としての新人は、毎日5分間の1on1。毎日顔を見て話すだけで、緊張感が保てる。日報を基に会話をするのも良い。
・最低でも、週1回以上の30分の1on1を。「なぜ出来ていないのか?」よりも「どうやったら出来るかな?」を一緒に考えてあげてください。

◆評価指標:結果50%プロセス50%
新人の評価システムでは通説ですが、新人であればプロセスの評価も重要です。KPI(※)の設計とプロセスをやり切っているのかという進捗管理が肝になります。
※:Key Performance Indicatorの略。目標を達成する上で、その達成度合いを計測するための定量的な指標のこと。

◆育成:アメとムチ
アメ役とムチ役はオンラインこそ重要です。特に、ネガティブな情報や叱ったりする情報をテキストで送ると、冷たい人のように感じられます。それにより、メンバーの心理的安全性がなくなり、委縮してしまうのです。そのため、アメ役とムチ役が連携をとって、叱りたい場合は、その後にすぐフォローをすることが大切です。

◆今後の採用:自律性と忍耐力
基本的に、対面で教育できない状況になるため、下記の2点を見ていく必要性があります。
①自律性:自分で自分の仕事を創っていけるか?指示待ち人間でないか?
②忍耐力:ストレス耐性があるか?もしくはストレスを解消できるか?
会社としてテレワークを本格的に導入していく場合、採用の在り方や基準も変化させる必要性も出てくるでしょう。

ベテランへのマネジメント

◆評価:結果100%
目標を達成したか、しないかの2択です。プロセスが良くても目標を達成していなければ「全て、未達」です。ベテラン層にはこのような思想でマネジメントしないと、テレワークのマネジメントは上手くいきません。理由は下記です。

◆「プロセスマネジメント」から「結果マネジメント」へ
パワーをかけずとも、きちんと考えて結果が出れば評価に値します。たとえ、週に3日しか働かずに、残りの2日は遊んでいたって、それで成果がちゃんと出るなら、それでいいという発想です。ベテラン層にマイクロマネジメントでプロセスを細かく見ていくと、結果的に、報告作業などの長時間労働につながり、ストレスに繋がりかねません。また、ベテラン層になるにつれて業務の内容や範囲も広くなってくるため、自身で業務の進め方を設計し、生産性高く結果を出すことが重要になります。

◆とにかく、巻き込む
リモートで仕事をしていると、些細なことに孤独や不安を感じやすくなります。そのため、真面目な人ほど、1人で抱え込むことになってしまいがちです。大切なことは、「一緒に考える」というスタンスでいること、そして自分の仕事にも「ちょっと相談させてほしい」と巻き込んでアイディアを貰ったりすることです。そうすることで、各段に良い仕事が生まれやすいかなと思います。
私も、「分かんない!困っている!」と周りに声をかけながら、台風の目のように、色々な部署の方を巻き込んでいくスタイルで仕事を進めています(ニットの皆さん、いつもありがとうございます!)。
結果として、その方が早かったり、大きな仕事になっていったりするので、巻き込んで、推進していくことは凄く大事なことだなと思います。
また、チャットなどのテキストコミュニケーションが増えると思いますが、ネガティブなことや、テキストでディスカッションが始まっちゃった場合は、「今、少し話せます?」と5分でもいいから話しちゃった方が早期解決につながります。

◆OKRよりMBO(※)の方が合っている
OKRだとその数字は目安で大きく越えていこう!という思想なので、目標値が曖昧になりがちです。そのため、会社やチーム、個人の全てにおいて、明確に「ここは100%でやり切ろう!」というMBOの制度の方が合っているように思います。
※OKRとは目標の設定・管理方法のひとつ。Objectives and Key Results(目標と主要な結果)の略。
「MBO」とは個人またはグループごとに設定した目標の達成度を個人で管理する方法。

オンラインでのチーム運営は難しい

オフィスへ出社する形でしか仕事をしたことがない人にとっては、オンラインでのチーム運営・マネジメントは、非常に難易度が高いものです。まず、圧倒的にコミュニケーション量が減り、軽い雑談や飲みにケーションも出来ません。もちろん、会議は、Zoomなどで滞りなく行うことが出来ますが、1時間、業務の話をしたら終了となるケースが多いと思います。
そのため、信頼関係を構築することや心理的安全性を作ることも難しくなります。だからこそ、オンラインでは今まで以上に、皆が活き活きと働き、事業推進するための業務の設計と業務外の設計が大事です。

おそらく1年後には、「オンラインでのマネジメント経験」というものの価値が飛躍的に向上すると思います。オフ/オンラインでのやることを整理し、目標・役割分担・推進方法を策定し、コミュニケーション設計をしていきます。その結果「コロナ禍でも実績を作っていました!」という流れを作ることができたら、そのマネジメント経験の市場価値は相当高くなると予測します。

世の中の多くのリーダーの皆様にとって、今回の記事がオンラインマネジメントの参考になりましたら、嬉しく思います。【おわり】

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