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ミラキャリ通信 Vol.2

「カスタマーファースト」でコミュニティの進化を

リクルートキャリアが発行する、会社を越えて企業に参画できるサービス『サンカク』に特化した活動レポート『ミラキャリ通信』のVol.2の内容を転載して紹介する。『ミラキャリ通信』は、『サンカク』が提供する社会人インターンシップやスポットディスカッションから見えるトレンドや副業の実態など、参加者の声と合わせて発信している。
サンカク:https://sankak.jp/

Vol.2では、最近、人材領域で注目されている「コミュニティマーケティング・ファンコミュニティ」をテーマに、『サンカク』が企業と参加者の素敵な出会いを創出するために[「参加者(=カスタマー)の体験」をどのように設計しているのかについて紹介する。

【参考】サンカク通信 Vol.1 今だからこそ挑戦したい「オンラインディスカッション」

ミラキャリ通信 Vol.2:「カスタマーファースト」でコミュニティの進化を

人材獲得やオープンイノベーションでも注目される「コミュニティマーケティング」「ファンコミュニティ」
「カスタマーファースト」なイベント設計が良質な体験を生み出すカギに
リクルートキャリア 事業推進室 古賀 敏幹

昨今、「ミートアップ」や「セミナー・勉強会」など、働く個人が本業以外にもスキルアップを目指しながら、社外の人との出会いやつながりを創出する機会が増えています。これは、今注目を集める「コミュニティマーケティング・ファンコミュニティ」という考え方と大きくリンクしています。

2000年以降、SNSの普及や消費者の嗜好の多様化が進んでいます。そのため、一方的なマスマーケティングでは多くのエンドユーザーの気持ちを捉えることが難しくなっていきました。そこで、サービスや製品、あるいは企業そのもののブランドを高めたい企業は、カスタマー(※エンドユーザーとなるカスタマー)との直接的な交流やカスタマー同士の交流の機会(=コミュニティ)を創出することで、新たなファンの獲得や、ファンの熱量を高めていくこの取り組みに注目するようになりました。

人材獲得にも「ファン作り」の考え方がヒントに

最近、人材領域でも「コミュニティマーケティング・ファンコミュニティ」の考え方が注目され始めています。製品やサービスのマーケティングのみならず、企業の人材獲得や共創(オープンイノベーション)のための仲間集めのシーンにも、「コミュニティマーケティング・ファンコミュニティ」の考え方が重要視され始めているのです。

背景にあるのは、ビジネスパーソンの働き方やキャリア観が多様化してきた現在において、企業とビジネスパーソンとの出会い方やつながり方が、必ずしも正社員の採用活動上におけるものだけではなくなってきているためです。 「社会人のインターンシップ」も、「ファン作り」の一つとして、正社員採用や、副業を含むオープンイノベーションの仲間との出会いの機会として導入されるケースが多くなってきています。

「カスタマーファースト」なイベント設計が良質な体験を生み出す軸になる

「ファンコミュニティを育てる」というと、どうしても企業が自分たちの情報をやみくもに発信していくようなケースが多いかもしれません。しかしここで重要なことは、「カスタマーファースト」な情報を発信する、ということです。カスタマーにとって価値のある情報や機会をいかに提供することができるか――その活動の中で自社に関して知ってもらい、意識してもらうように仕立てることが重要なのです。

人材領域においても、重要なことは変わりません。それは、「カスタマーファースト」を念頭にコミュニケーションの設計ができているのか、ということに尽きるのです。そのため『サンカク』では、企業と参加者の素敵な出会いを創出するために参加者(=カスタマー)の体験をどのように設計していくのか――この1点にこだわり、日々運営しています。

「良質な体験」を生み出すためにこだわる設計とは ~プランニング基本編~

では、どのような考え方でカスタマーの体験設計をしているのか?図は体験設計のフレームを簡単に表現したものになります。以下にポイントを記載します。

-ポイント1 「ペルソナ」の定義
まず重要なことは、イベントの場、『サンカク』でいうと社会人のインターンシップの場に参加してほしい人、またはその場を有益だと感じてくれる人はどんな人なのか、そのペルソナを定義することです。ここで注意したいのが、その人が「どんなことができるのか(スキルや経験)」という点を見るのでないという点です。重要なのは、「どんなことがしたいのか(志向性や関心、目標や欲求)」というその人の内面の部分をどれだけ解像度高く設定できるか、という点なのです。

-ポイント2 訴求内容・期待を設計
イベント募集の時点で描いた「ペルソナ」に対してどのような訴求をして、どのような期待をしてもらうのかということを設計していきます。具体的には、案件の告知ページや広告のメッセージなどです。
例えば、テーマとして「新規事業」を取り扱うイベントだったとしても、想定するペルソナを「新規事業にチャ レンジしてみたい、知りたい」という欲求をもっている人とするのか、「新規事業経験があり、その知見を広めたい、貢献したい」と思っている人とするのかでは、心に刺さるメッセージは異なってきます。また、新規事業そのものに興味があるのか、新規事業を起こす事業領域(例えば医療ビジネスや金融ビジネスなど)に興味があるのかで、訴求すべき文面が変わってきます。このような点などを考慮し、設定したペルソナが興味を持ってくれるような募集を実施します。

-ポイント3 参加後の「想い」を想像
イベント当日は、どのようにイベント参加募集時の期待に運営側として応えるのか、参加者の期待を超えた発見をどのように生み出すのか、その結果どのような気持ちで1日を終えてもらうのか、という参加者の気持ちの動きを設計します。具体的な体験としては、「ヒト軸(社員とのコミュニケーション、参加者同士のコミュニケーション)」と「コト軸(体験ワークの内容)」で構成されるので、それぞれの軸でどのような要素を盛り込むかを考えながら体験を創り上げていくことが重要です。『サンカク』の「社会人のインターンシップ」は、参加者にとっては腕試しのような要素もあるため、「楽しい」という要素に限らず、企業の社員から厳しい指摘があるような場面や、参加者同士で競い合うような仕立てにする場合もあります。

-ポイント4 継続的な関係性の創出
「社会人のインターンシップ」は特に「関係性が生まれる始まりの1日」という要素が強いイベントなため、イベント開催後に、主催者である企業と参加者がどのように継続的な関係性を創出していくか、イベント後のコミュニケーションステップの設計にも力を入れています。

「良質な体験」を生み出すためにこだわる設計とは ~体験ワーク実践編~

次に、体験ワークの内容の設計について触れていきます。

-ポイント1 テーマの「粒度」を設計してテーマを構造化
体験ワークの内容(テーマ)を設計する際、「議論として白熱し、ワークを通じて訴求したいメッセージを効果的に伝えられる粒度の問いは何か?」を考えることを最も意識しています。例えば、「事業として実現したいゴールが何なのか?ということを伝えたいが、そのこと自体を議論するには抽象的すぎる」という場合には、参加者がイメージしやすい具体的な事例をあえて議論テーマとした上で、目指すゴールを感じ取ってもらうようにしているのです。

-ポイント2 アジェンダは絞り込む
議論の結論を出すためには複数のアジェンダが存在するようなケースもあると思います。その場合には、出来る限りアジェンダを絞って議論することをお勧めします。複数のアジェンダを提示することで、想像力が膨らみすぎてしまい、議論の焦点が定まらずにかえって導き出したい結果を得られない場合があります。どうしても提示しておきたい場合は、与件として設定するなど工夫をすることで深い議論を実現するようにすると効果的です。


今回は『サンカク』の「社会人のインターンシップ」としてどのように「カスタマーファースト」な体験を実現するか、そのノウハウをさまざまなイベントで活用できるようポイントをご紹介させていただきました。この発信がきっかけで、「カスタマーファースト」な社外活動の機会やコミュニティが世の中に増えればうれしいです。

新型コロナウイルス感染症の影響により、今後さらにコミュニティに関する活動は活発化していくとも言われています。『サンカク』は参加者と主催企業の協働ワークが伴うような体験・コミュニティを提供していますが、新型コロナウイルス禍においてオンラインワークショップのメソッド(※1)を開発するなど、今後もビジネスパーソンにとって有益な機会を継続的に提供していくサービスであり続けます。

※1
サンカク通信 Vol.1:今だからこそ挑戦したい「オンラインディスカッション」
「オンラインの『参加型イベント』で活発な議論を実現するには」(いま知ってほしい「働く」のこと)

【ニュースリリース:ミラキャリ通信 Vol.2:『カスタマーファースト』でコミュニティの進化をより|2020年7月2日・株式会社リクルートキャリア】

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