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在宅勤務でチーム力を発揮する! 〜組織への帰属意識を高める2つの視点〜

2020年5月25日に緊急事態宣言が全国で解除され、多くの企業がこれからの新しい働き方を模索しています。宣言下に実施してみてわかった在宅勤務のメリットを踏まえ、今後も継続する企業もある中で、聞こえてきたのは「組織への帰属意識が薄れる」という声です。離れて働いていてもチーム力を発揮し、帰属意識を高めるにはどのような考え方が必要なのでしょうか。

目次

  1. テレワークは事業戦略として位置付ける
  2. オフィスにあった問題が在宅勤務により一層顕在化する
  3. 在宅勤務をすると会社への帰属意識が薄れることも
  4. 帰属意識を高めてチーム力を上げる2つの視点

1.テレワークは事業戦略として位置付ける

世界で猛威を奮っている新型コロナウイルスは、今後の人の働き方に関して非常に多くのことを考えさせる機会となっています。また、全国で緊急事態宣言は解除されましたが、働き方はもちろん、これからの生き方さえも考えずにはいられない状況が続いています。

2019年から女性活躍推進法の一部改正や、働き方改革関連法が順次施行され、今年度はいよいよ2020年7月に東京オリンピック・パラリンピックを迎えることとなっていました。ここ数年は特にこれらの法律や、世界中が注目する4年に1度の東京開催イベントに備え、テレワークの整備に着手していた企業も増えてきていた矢先でもあります。

【参考】東京五輪の混雑予想「13駅で客が約2~4倍」通勤対策はどうする?

このテレワークの整備は、働き方改革の一環や、業務の効率性を追求した上で導入することについて、優先度を高くしていた企業もあるでしょう。一方で、自然災害の多い日本では、BCP(事業継続計画)の観点でも必須で考えなくてはなりませんが、残念ながら実際の普及率はそう高くはありません。
しかし、今回の新型コロナウイルス感染防止のため、在宅勤務を余儀なくされた企業が非常に多くなった状況下では、後者の視点でやらざるを得ない事態となりました。ビジネスを止めずに企業として生き残るためにも「我が社はテレワークを導入できない」と決め付けるのではなく、「どうしたらこの事態を乗り切って、今後も成長していけるか」と、知恵を絞る必要があるのです。

また、beforeコロナの時ですが、私が企業での研修やコンサルティングを行っていると「テレワークの制度はあるが、誰も在宅勤務をしていないので利用しづらい」という社員の声をよく聞くことがありました。このような風土であった組織や、初めてテレワークを導入した企業では、一斉に始まった在宅勤務に戸惑いも多く、チームとしてどのようにリモートで円滑に業務を進めていくかに苦戦しています。

本来、テレワークは限られた従業員のための制度や福利厚生ではなく、事業戦略の一部であることに多くの方々が気付いたのではないでしょうか。

2.オフィスにあった問題が在宅勤務により一層顕在化する

元々テレワークや、在宅勤務を積極的に取り入れていた企業であっても、社員全員が一斉に在宅勤務をし、お客様や取引先企業も在宅勤務という事態は、今回が初めてです。ですから、この初めての事態には様々な問題が勃発していることも確かです。
企業の人事部門では、新入社員に対して自宅でオンライン研修を受けさせたり、研修は見送って早々に配属先でのOJTによる育成に踏み切ったり、過去に例のない新年度になっています。

また、管理職やリーダーからは「在宅勤務中のマネジメントの仕方がわからない」や、「部下がしっかり自宅でも働いてくれるだろうか」という不安の声が多くあがってきており、人事部門の方々もこのような状況にどのように対応していこうかと課題を抱えているのではないでしょうか。

しかし、この課題を解決するにあたり、私が会社員として働いていた時代の実経験や、現在企業のコンサルティングを行なっている中でわかっていることは、「オフィスでの働きぶりに問題がない社員の場合、自宅での働きぶりにも問題がないことが多い」のです。

ここで少し想像してみていただきたいのですが「社員がしっかり働いてくれないのではないか?」という考えは、なぜ生まれてくるのでしょうか。
それは、オフィス勤務でもしっかり働いてくれないメンバーが一部にいたからではないでしょうか。反対に、職場で自律していて、生産性高く働ける社員は、自宅ではさらに成果を出そうと長時間頑張ってしまう傾向があります。人事部門としては、働き方改革を推進していた最中、むしろその方々の働き過ぎに注意しなくてはならないケースです。

つまり、新型コロナウイルスという目に見えない脅威が突然社会に現れ、強制的に慣れない生活に移行したことにより、今までもオフィスにあった問題が、より一層顕在化したとも言えるのです。そして、在宅勤務になったことで上手く業務が回らないことが表出した場合、「オフィス勤務では本当に上手くいっていたのか?」も振り返ってみましょう。

3.在宅勤務をすると会社への帰属意識が薄れることも

在宅勤務をする企業が増え、新しいかたちの営業スタイルを実行したり、withコロナ時代の新サービスを提供したり、オンラインならではのメリットを享受した組織は、今後も事業戦略としてテレワークを積極的に取り入れていくでしょう。その反面、在宅勤務のように人と直接合わないことや、オフィスに行かない生活が長いと「組織への帰属意識が薄れる」という声もあがってきています。
これは新しい働き方のスタイルに慣れず、オンラインでの業務が多くなったことで、上手くコミュニケーションが取れなくなってしまう方々もいるということを理解しておかなくてはなりません。

その状況を回避し、チームの生産性を高めるために、在宅勤務中のマネジメントは、次の2つの視点を持つことが必要です。

1)オフィス勤務でも在宅勤務でも変わらないことは何か
2)在宅勤務だからこそ変えなくてはならないことは何か

これらをリモートでオンライン業務するという「異なる状況」を前提として考える必要があります。

在宅勤務一斉導入の企業が取り入れている工夫として、定刻に朝礼や夕礼を実施する、雑談タイムを設ける、オンラインでランチ会・飲み会を開催するなども、離れて仕事をしているからこそ効果的なものがありますが、ここでは根底にある「考え方」の軸について触れます。

4.帰属意識を高めてチーム力を上げる2つの視点

1)オフィス勤務でも在宅勤務でも変わらないことは何か

いずれの勤務にしても変わらずに大事にしていただきたいのは、「個人のワークライフバランスの考え方を尊重する」ことです。
子育て中や介護などの状況にある方々だけでなく、新入社員であっても、管理職であっても、既婚者であっても、未婚者であっても、人それぞれに時間の使い方があります。在宅勤務であっても多様な生活スタイルがあるのだということを前提として、お互いに理解し合うことが大切です。この思いやりが協働を生み、チーム力を上げます。

また、オフィス勤務ではすぐ目の前でチームの働きぶりが見えていたため、在宅勤務には監視ツールを導入する企業もあるようですが、人は監視されている時ではなく「自分は周囲から信頼されている」ということが伝わっていた方が、組織への帰属意識を高め、仕事を気持ちよく前向きに進めることができます。この信頼感を強くすることは、モチベーション持続のためにもとても重要です。

2)在宅勤務だからこそ変えなくてはならないことは何か

在宅勤務だからこそ変えなくてならないことは、コミュニケーションの方法とその考え方です。オフィス勤務と在宅勤務の大きな違いは、周囲が見えないということでしょう。しかし、1)に記した通り、監視という方法でチームを管理してしまうと、上手くいかないケースも多いのです。そうではなく、オフィスでは視覚で見えていたことを、言葉としてよりきめ細やかに補っていく必要があります。
ここを面倒に感じてはなりません。リモートで働く状況を理解して、コミュニケーションの考え方をオンライン用に変える必要があるのです。具体的にはオフィス勤務に比べて、より丁寧な報連相をする(してもらう)ことが大切です。今までは何となく顔色や声のトーンなどで汲み取ることができていた状況や感情も、リモートでは分かりづらくなります。

特に話しづらい案件は、オンラインであればより話しづらくなるという心境を理解することが大切です。報連相をする側と受ける側の考え方を、これを機会に在宅勤務ならではのコミュニケーション方法に進化させましょう。頻繁に行うことで透明性も増し、その結果、組織への帰属意識が高まります。
また、さらに帰属意識を高めるための工夫として、会社のロゴや理念、チームとしての目標やスローガンの共有も、視覚を含めて積極的に行うことをお勧めします。オフィスで働いている時には特に意識していなくても職場のあちこちに、ロゴやコーポレートカラーに囲まれていたと思います。同じ空間にいるだけで、帰属意識があったでしょう。

在宅勤務では、ふと見渡せば生活空間になっていることから、余計に孤立感が増してしまうのです。例えば、会社のロゴやスローガンをPCの画面や枠に常に見えるようにしておくのも1つのアイデアです。「自分は社の一員なのだ」ということを、視界に入れておくのです。これは監視とは真逆の効果で、人から見張られていることで仕事をするのではなく、行動を自ら律することに繋がります。
今週のチームの目標など、オンライン会議で共有するだけでなく、物理的に紙に書いたり、イラストで描いたりして、PCの画面のすぐ横に貼るのも良いでしょう。多くの時間目に触れることで潜在的な意識に働きかけることができるため、効果を上げやすくなります。ぜひこのような視覚的な工夫を組織に展開し、取り入れていってください。

これらの2つの視点を考え方の軸にすることで、1つ1つの事柄を判断します。その積み重ねで在宅勤務であっても帰属意識を高め、チーム力を発揮することが出来るようになっていくでしょう。

在宅勤務でチーム力を発揮し、組織への帰属意識を高めるためのポイント
・個人のワークライフバランスの考え方を尊重する
・オフィス勤務時より丁寧にかつ頻度を多めに報連相をする(してもらう)
・会社ロゴや理念、チーム目標やスローガンを積極的に共有し、視界にも入るようにする。

MY STORY K.K. 代表 久保田 一美 執筆)

※この記事の情報は執筆時の2020年5月25日時点のものです。

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