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「貪欲さに欠ける」若手社員の育成ポイント

入社後の早期離職防止・成長加速のカギは「内定時期」にあり!

VUCAの時代、企業の人事部門はその変化に対応した人材開発・育成に追われ、多忙の一途を極めています。さらに、優秀人材の早期離職の増加、求められる育成スピードと若手の成長実態との溝に頭を抱える人事も多いでしょう。「早期離職防止」「成長の加速」を実現するためのカギは、意外にも「内定時期」にあるのです。【執筆:ファーストキャリア・加藤博司】

※VUCA:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)

問題は内定時期に「辞退防止」に偏った施策をしてしまうこと

最近の各企業の傾向として、採用には時間もお金も投資して優秀学生を獲得しようとしていますが、内定後から入社までは費用投資がままならず、「投資の谷」の期間となっています。
大手企業の大半は採用と育成の機能が分かれている組織構造であること、人事部署の割けるリソースが限られ、一貫した支援体制が構築できていないことが理由です。
また、内定者への過度な支援が、労務問題(ex.内定者に対する対価の支払い)に発展しかねない現状もあるようです。
そのため、部分的に事前学習としてe-learningを実施している企業があるものの、多くの企業で、内定時期の施策が「辞退防止」を目的としたフォローに偏っているのが実情です。

その結果「貪欲さに欠ける」新入社員が増加

内定時期の「辞退防止」に偏った施策は、入社後の若手社員に次の影響を与えます。

■新入社員研修期間を「お客さま気分」「学生気分」で過ごしてしまう
■入社前のイメージと現実との大きなギャップに、ネガティブな心情を持つ
■仕事に対する興味、関心が薄れ、貪欲さに欠けた状態になる

理由1)インプットされる情報と現実との大きなギャップ

内定者が得られる情報は限定的で、企業の良い面ばかりがインプットされるケースが多く、入社後の実態とのギャップが大きいことで、ネガティブな心理が働くという問題があります。

学生にとっては、年々、内定獲得時期が早まり、企業調査や検討期間が限られ、内定後に手に入る多くの情報は企業側から発信されるものです。

企業側にとっては、内定を出した学生の自社へのロイヤリティーをアップさせ、辞退なく内定式、入社式を迎えてもらうことは大切なことです。内定辞退防止のフォロー施策として、内定式、各種懇親会、内定者向けサイトの活用、社内・施設の見学、親対応など、さまざまな「おもてなし」を行います。そのため、新入社員研修時に「お客さま気分」「学生気分」で受講している新人が増えたと言われていますが、現場はそれほど生易しい環境ではありません。

入社前のイメージと配属後の実態とのギャップが大きいことで、ネガティブな心理が働くことにつながります。特に、早期離職理由の上位にある「働き方」「周囲との関係」「仕事内容」「チャレンジ機会」などにギャップが大きい場合は要注意です。
最近は、そのリスクを先輩からの情報、もしくはネット上で認知しており、「選択権あり×疑念あり」の状態のまま内定を複数抱え続ける学生も多くいるのです。

理由2)志望動機、入社後の活躍イメージの忘却

内定後から入社までの間は、学生にとって自身が興味あることに時間を費やす期間となります。e-learningなどで業務上必要な知識・資格を取得してもらうケースもありますが、自由度が高く、実際に働いている姿を想定した学習ではないため、定期的に意識して想起しなければ、企業での活躍イメージは薄れていきます。

弊社発刊の『新入社員傾向レポート』※調査結果では、近年の新入社員は「フルゆとり世代」「デジタルネイティブ」という時代背景から、そもそも「想像力に乏しい」「自分視点が強い」という傾向があり、自身の将来のイメージは比較的曖昧なまま、安心・安全を求め、「個の尊重、自分らしさを大切にできる環境」を重視して企業を選択する人が多いことが分かっています。そのため、入社後も、自身の将来のために最適な企業なのか確信が持てていない人が多くいます。

自己実現に貪欲で将来像を具体的に描けている学生は、メガベンチャーや外資系企業、スタートアップ企業を選択するケースが多いため、大手企業の新入社員は「貪欲さに欠ける」「仕事に対する興味・関心が薄い」傾向がさらに顕著と言えます。
これら、「自社へのロイヤリティーアップのフォロー施策」「業務上必要な知識・資格の習得」などの施策は、「会社基点」の取組みで、ハーズバーグの動機づけ・衛生理論の「衛生要因」(後述)に重きをおいた施策であるといえます。

※『新入社員傾向レポート』は、下記ページ内にて無料でダウンロードができます。
https://at-jinji.jp/service/536/658

入社後に好影響を与える内定者向け施策とは

それでは、どのような内定者施策を打てば、早期離職防止や入社後の成長加速に好影響が生まれるのでしょうか。ポイントは、ハーズバーグの動機づけ、衛生理論の「動機づけ要因」に重きをおいた施策を行うことです。

【ハーズバーグの動機づけ・衛生理論】
「会社基点の衛生要因」=仕事の「不満足」に関わる要因・・・会社の方針と管理、監督のされ方、仕事上の対人関係、職場環境、労働条件など

「本人の成長基点の動機づけ要因」=仕事の「満足」に関わる要因・・・承認されること、達成すること、責任の拡大、昇進など

 

施策1)e-learning×双方向性と個別化

e-learningは良く行われる方法論ですが、入社後研修と連動させ、一貫性ある取り組みとして企画し、入社後の成長が加速されるように設計することが重要です。
また、「個の尊重や承認欲求が強い」近年の若者には、個別フィードバックが有効で、就業感を付与しながら成長意欲を高めさせると効果的です。

施策2)希望者参加のイベント型で行う「成長意欲促進×入社後のキャリア感醸成」

この施策は二段階で設計することが重要で、前半は個人の成長意欲に寄り添い「学ぶ力/Learnability」を高めることを支援し、後半は入社後の活躍・成長イメージを描いてキャリア感を醸成してもらい、業務との紐づけを行います。「成長機会を与えて欲しい、やることへの意味付けが欲しい」近年の若者に有効です。そして、入社後に継続したキャリア形成に取り組むことで、一貫性ある人材育成となり、新入社員研修時の視座や学習意欲の向上だけでなく、自身のキャリア構築を見据えた自律的な成長を促します。また、入社後の就業感に関するギャップ低減にもつながります。

最近では、会社・現場から一人前化の早期化の欲求が年々早まっており、早期にキャリア構築への「貪欲さ」や「興味・関心」を高めることは大切です。

施策3)プロジェクトワーク型で行う「既存社員との関係性向上×就業・活躍イメージの醸成」

内定者と既存社員とが、リアルに就業感と成長実感を共有しあうことがポイントです。
実際に起こり得る業務上の課題の解決に、一定期間、既存社員と「プロジェクトワーク」として一緒に取り組むことで、入社後の活躍・成長イメージも湧き、働く現場感も体感できます。

入社時には就労感と成長意欲が高まっており、また、入社前と入社後とのギャップを小さくします。
近視眼的な近年の若者には「点」ではなく、一定期間の「線」での学びが大切で、「貢献したい、誰かとつながっていたい」傾向も強いため、意欲的に取組むことができます。

就活ルール廃止も見据えて早期に仮説検証・投資を

内定期間の施策を「辞退防止」を目的としたフォローに絞ることは、入社前と配属後とのギャップを大きくさせ、また、入社企業での活躍イメージが薄いまま新入社員研修を迎えさせる結果を生み、人材の定着化や成長の加速に悪影響を与え、得策ではありません。今後、就活ルール廃止などにより、内定付与時期がより一層早まれば、そのリスクは高まります。これからは「会社基点の衛生要因」ではなく、近年の若者の傾向を踏まえた、「個の成長基点の動機づけ要因」に重きを置いた施策へ転換をはかることが重要です。

人事部門のリソースを考慮すれば、全ての施策実施は困難ですので、会社の特性や早期離職、成長鈍化の要因を具体化し、優先順位を付け、一つ一つ仮説検証して推進して欲しいと思います。内定時期の施策は「点」で企画するのではなく、育成、キャリア形成までを「線」で紡ぐこと。この時期の取り組みを「早期離職防止×成長の加速」の重要な打ち手として捉え、積極的に投資することを推奨します。

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