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語学スクールコーチが解説

「成果に繋がる」語学研修を設計できる企業の3つの特徴とは

ここ数年、「日本企業の海外M&A過去最高」「日系企業の海外進出数過去最高」など海外展開に関する過去最高の文字が日経新聞を賑わしています。海外案件が増す中で語学の必要性がますます高くなり、企業も個人も語学力向上にかける投資額を上げ続けており、我々のような語学コーチングスクールが研修や語学全般に関する相談を受ける件数も年々増えてきています。

具体的には、語学研修を実施する人事・研修の担当様から、「受講者のモチベーションが低い」「スクールの説明も似たような内容で違いがわからない」「成果が出ているのかフォローできない」といったご相談を受けることがよくあります。こちらの記事をご覧の皆様も同様の課題を感じたことがあるのではないでしょうか?

そこで今回は、我々が年間数十社の英語研修に関わる中で、特に上手くいっていると感じる「成果に繋がる」語学研修を設計できている人事担当者様がどのような考え方をしているか? どんな関わり方をしているか? 共通する特徴3つをピックアップしてご紹介をしたいと思います。

(1)目的に合わせて研修を使い分ける

まず上手くいっている語学研修は、目的に応じてしっかりとスクールや研修内容を選び、使い分けています。「社員の英語力を上げたいので、ネイティブを会社に招いて、会話する練習をさせています」「忙しいのでとりあえずマンツーマンでTOEICの指導を受けてもらってます」など語学研修を実施する身として、また語学を真剣に学んだ一人としても、あまり好ましくないと思われる方法を耳にすることもあります。

前提として語学スクールは大きく2つに分類されます。1つが学習方法や習慣化、進捗状況の管理をサポートするメタ学習をコンセプトに置いているスクール。もう1つが場面別、目的別で接客、ミーティングや交渉など、会話のロールプレイにフォーカスを充てたスクールです。どちらが良いという話ではなく、今社員にとってどちらが必要か? また依頼するスクールはどちらを強みとしているか?を考えることが大切です。そうでないと必要のないトレーニングや各社の強みが活きない研修で、成果が半減してしまいます。

会話を集中的に学ぶのは、ある程度の基礎力(TOEICで考えると少なくても800点以上相当)が確立された後のフェーズを推奨しています。初中級では、英語を話せないのではなく、単に英単語や文法を知らないということが原因として多くあるためです。知らないことをアウトプットしようと試みる時間は、質や効率を考えた際に良い学習とは言えません。基礎力が十分でない場合、まずは会話ではなく英語力の基礎となる、単語、文法、リスニング、そして学習方法、学習習慣の獲得を優先した方が、最終的に効率が良くなります。

そしてマンツーマンかグループレッスンか? も重要な要素の一つです。マンツーマンの日程の柔軟さ、講師と接している時間の長さなどももちろん考慮する点ですが、グループ制が生み出す競争環境や切磋琢磨する仲間ができるというポイントも見逃せません。研修の対象となる社員には、スクールのタイプはどちらが合いそうか? レッスン形式はどちらの方が良さそうか? を相談しながら決めていくことも良いと思います。

(2)人事が研修の背景や目的を社員に伝える

2つ目は、人事部の関わり方です。もちろん人事部の本音で言えば、発注をするだけで、社員の英語力が見違えることが理想かもしれません。そういった運営を行う企業もありますが、やはり成果を出している企業は、人事部とスクールの両輪で研修を運営しています。では人事部はどこまで関われば良いのでしょうか?

ある企業では、研修の初回・最終回でなぜこの研修を実施しているかの目的、なぜ研修費を投資しているのか?の意味合いをしっかりと社員に伝えていました。研修の背景や目的を理解して、納得した上で受けている研修は成果が高くでる傾向があります。また数カ月に渡り研修を行う場合は、週の進捗状況を人事部宛に送ったり、またクローズドのSNSやSlack(チャットツール)などでコミュニケーションをとりながら人事部の思いや真剣さを伝えたり、時に労いや激励を行っている企業もあります。スクールももちろんですが、人事部の姿勢というのも研修を受ける側のスタンスに大きな影響力を持っていると感じています。

(3)研修前後の成果を定量評価する

最後の点は、アセスメントです。まずは前提として、コミュニケーション能力の定量化に関して、語学力のみならず人の個性や元々の話す力なども含まれるため、完全な指標というものは存在しないと思います。その点を考慮したとしても、やはり研修前後で定量化するアセスメントを行う方が成果としてつながりやすいという結論に至っています。能力がある程度見える化されていると、それに対する個々の対策や目標も明確になり、具体的アクションにも落とし込みやすくなります。「月1回で、しかも日曜日の試験となるとちょっと……」と足踏みをする方もいますが、今は試験の種類も様々で、CASECやVersantなどオンラインで時間や場所を問わず受けられるものもありますので、各種試験情報を少しご覧になってみてください。

定量的でないアセスメント方法として、語学研修後にマネージャーや役員向けに英語でプレゼンする機会を設けている企業もあります。最終回にそういった機会があることを想定していると、研修や日々の学びも一層緊張感が増します。

「人事の関わり方」で研修の成果が向上する

人事部の方は実際にご自身が語学を集中的に学んだ経験があり、それを強みとしている方は少ないのが現状だと思います。必ずしも人事部の方が英語を真剣に学ぶ必要はないかと思いますが、「ビジネスレベルがどういったものを指すのか?」 「社内で英語ができる方は、どのぐらいのレベルなのか?」「その水準まで引き上げるのにどのぐらいの時間やエネルギーを要するのか?」などは把握しておいた方が、スクールとの打ち合わせ、社員への説明なども質が上がり、良い研修につながりやすくなります。また社員とのリレーションやコミュニケーションも取りやすくなり、運営自体もしやすくなるはずです。

語学研修を予定する際は、研修の設計前が勝負と言えるかもしれません。どこの研修を導入しても一緒と考えず、是非、設計段階から対話ができるスクール選びをされてみてはいかがでしょうか。

語学コーチングスクール・プレゼンス
https://www.presence.jp/

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