調剤薬局が教える社員の健康管理に役立つコラム
『健康経営』のツボ~ちょっと気になるお口のトラブル~
ちょっと気になるお口のトラブル
むし歯、口内炎、知覚過敏、口臭……。悩まされることも多いお口の小さなトラブル。その原因を学んでいきましょう。
むし歯
原因:ダラダラ長時間の飲食や糖分が多く粘着性の強い食べ物
むし歯とは、むし歯菌が口内の糖分をエサにしてつくった酸により、歯が溶けた状態をいいます。
初期段階では痛みはありませんが、進行すると歯の内部の神経にまで影響をおよぼし、痛みが発生します。口内の糖がむし歯菌のエネルギーとなるため、歯みがきをおろそかにする、ダラダラと長時間にわたり食事を続ける、糖分が多く粘着性の強い食べ物を頻繁に口にするといった生活習慣は、口内に糖が存在する時間も長くなり、むし歯を招きやすくなります。
口内炎
原因:細菌・ウイルス感染やストレス
口の粘膜(唇、頬、舌、歯肉など)に起こる炎症のことをいいます。
主な原因として、誤って口内を噛み粘膜を傷つけてしまう、細菌やウイルスに感染する、ストレスや疲れ・栄養の偏り(特にビタミンB2の不足)があるといったことがあげられます。またそのほかにも特定の食べ物や薬、金属などのアレルギーが原因となる場合や、自己免疫疾患が関連している場合もあります。2週間以上治らない、原因がわからずに定期的に口内炎ができるといったときには、歯科医療機関の受診を検討しましょう。
知覚過敏
原因:強すぎる歯みがきや歯の食いしばり
むし歯などがないにもかかわらず、冷たいものを食べたり飲んだりしたときや、歯ブラシの毛先が触れたときに歯に痛みを感じます。
知覚過敏は、歯の内側にある「象牙質」がむき出しになることで発生します。象牙質は本来エナメル質や歯肉(歯ぐき)におおわれていますが、何らかの原因でむき出しになってしまうと、表面の無数の小さな穴を介して刺激が神経にまで到達し、痛みを引き起こします。象牙質がむき出しになる原因としては、歯を強くみがきすぎたり、歯の食いしばりが習慣化したりすることでエナメル質がすり減る、歯周病により歯肉が下がるといったことがあげられます。
急増中 4人に1人がドライマウス
やけに口の中が乾く、ネバネバするといった不快感をおぼえることはありませんか? その症状、ドライマウスかもしれません。
ドライマウス(口腔乾燥症)とは?
唾液の分泌量が減少し、慢性的に口の中が乾燥する疾患です。のどが渇いて常に水分を欲する、口の中がネバネバして不快感をおぼえる、口臭が発生するといった症状があります。重症化するとパンのようなパサパサとしたものが食べづらくなったり、舌の痛みが発生したりすることも。日本における潜在的な患者は約3,000万人にのぼるともいわれており、特に40~60代の女性に多くみられます。
ドライマウスの原因は?
●ストレス
唾液を分泌する唾液腺は自律神経に支配されています。緊張により交感神経が優位になると、唾液の分泌量が減少してしまいます。
●筋力低下
唾液腺は筋肉に囲まれており、筋肉の刺激を受けて唾液を分泌します。つまり、顔の筋力が衰えることで唾液の分泌量が減少するのです。
●薬の副作用
多くの薬の副作用として「口渇」があります。特に高齢者の場合には何種類もの薬を服用している場合が多く、結果としてドライマウスを招くことも。
●女性ホルモンの減少
女性ホルモンの分泌量が減少してくると「ドライシンドローム」という更年期症状を引き起こすことがあり、ドライマウスのほかドライアイ、膣の乾燥などがあらわれます。
ドライマウスの弊害は?
●歯周病やむし歯、感染症/口臭
唾液には口内を洗浄する自浄作用や抗菌作用がありますが、唾液の分泌量が減少するとともにこれらの作用も低下し、歯周病やむし歯、かぜや気管支炎などの感染症にかかりやすくなります。また、口内の細菌が増殖しやすい環境でもあるため、口臭が発生します。
●誤嚥性肺炎
唾液が減ると食べ物が飲み込みづらくなります。特に高齢者の場合には、誤って食べ物が気道内に入ることが増えますが、その際、口内の細菌も気道内に入り込み、肺炎を引き起こすことがあります。
ドライマウスの対処法は?
●歌う・よく噛む・話す
ドライマウスを予防・改善するには、筋力の低下を防ぐことが重要となります。筋力の低下を防ぐといってもあまり難しく考えずに、歌をうたう、食べ物をよく噛む、積極的に会話をして口を動かす、といったことを楽しみながら行うことで、同時にストレス発散にもつながり、予防・改善が期待できます。
オクチ・シューゾーの気になる1日
誰もが一度は気にする口臭。口臭の強さは1日の中でも大きく変動するため、自分の口臭が起こりやすいタイミングに合わせて対処することが重要となります。シューゾーの1日をのぞきながら、口臭について学んでいきましょう。
口臭ってなんなの?
口内の粘膜は皮膚と同じように一定の周期で入れかわっており、はがれた粘膜はほとんどがたんぱく質でできています。このたんぱく質を口内の細菌が分解する際に発生するニオイの物質(ガス)が口臭の正体で、老若男女、誰にでも起こり得るものなのです。
<6:30 起床>
寝ている間は唾液の分泌量が減って口内の細菌が増えるから、起床時は1日の中で最も口臭が強くなるといわれてるんだって。
CHECK:ごはんをしっかり食べる
特に朝食は、その日の口臭の有無に大きく関わります。朝食を食べなかったことで、起床時から昼食を食べるまでにさらに口臭のレベルが上昇したという研究データも。水を飲むだけでも軽減されますが、なによりも食べ物を噛んで唾液を出すことが効果的です。
<11:00 食事前>
空腹時も唾液の分泌量が低下して口臭が発生しやすいらしい。午前はあまり人と話さなかったから、余計に唾液が出てないみたい。
<14:30 会議>
今日の会議はプレゼン担当だから、緊張で口の中がカラカラだ…。ストレスを感じることも口臭レベルを上昇させる原因になるんだって。
CHECK:水を飲む・マウスウォッシュを使用する
仕事などで緊張する場面では、少量の水を口に含んでしばらくしてから飲み込む、事前にマウスウォッシュを使用するといった方法も有用です。
<18:30 夕食>
プレゼンも無事に終わったことだし、明日は休みだから同僚を誘って餃子とビールで乾杯!
CHECK:ニオイのもととなる食材を避ける
にんにくやアルコールなど飲食物による口臭は、体からニオイのもとの成分が抜けるのを待つしかないため、気になるのであれば摂取を控えましょう。
<22:00 帰宅>
ほろ酔いで帰宅したら、妻に口がニオうと言われてしまった…。お酒も飲んでニンニクも食べたから、しょうがないか。
CHECK:口臭を指摘してもらう
口臭を過剰に心配することで、それがストレスとなり口臭が発生することもあります。自身の口臭が発生しやすいタイミングを知るためにも、口臭があれば指摘してほしい旨を周囲の人に伝えておくと、余計なストレスを感じずにすごせるかもしれません。
その他の口臭タイミング
・思春期
・月経前~月経中
・更年期
ホルモンバランスの変化やそれに伴うストレス物質の増加(唾液分泌量の減少)などにより、口臭が発生する場合があります。
社員の健康意識の向上も人事部の大きな役割に
より詳しい内容は、弊社が発行しているヘルス・グラフィックマガジン「口内トラブル」号に記載しておりますので、そちらをご覧ください。冊子のほか、下記URLよりPDFでもご覧頂けます。
https://www.aisei.co.jp/hubfs/Portals/0/images/pages/user/efforts/magazine/HGM33.pdf?hsLang=en-us
近年では、社員の健康管理だけでなく、健康意識の向上も人事部の大きな役割になってきています。アイセイ薬局では、予防医療啓発情報誌「ヘルス・グラフィックマガジン」を健康経営教材として企業の皆様に定期購読していただけるサービスを提供しております。さまざまな症状や疾患をテーマに年4回発行している当誌の詳細や、定期購読のお申込については弊社HPをご覧ください。
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