第14回HR EXPO春(人事労務・教育・採用)|RX Japan株式会社第14回HR EXPO春(人事労務・教育・採用)|RX Japan株式会社

【第17回】研修マスターの6つ星“指南術”

忙しすぎる管理職が「仕事を2割減らせる」とっておきの方法

先日、ある企業の管理職とお打ち合わせをしていた時のこと。その方がパソコンを使用し作業をしていると、画面右下のメール受信を知らせるアイコンが点灯しっぱなし。「日にどのくらいメールが入ります?」とお聞きすると「数百ですね。自分が対応しなければならないのはその一部ですが、部下だけでなく会社全体や、関連部署からの連絡もすべてメールで入ってくるので。処理しても追いつかないんですよ」と、苦笑されていました。

それ以外にも、会議、打ち合わせでほとんど席にいることはなく、席に戻れば部下や各署からの相談などに応じているうちに、あっという間に時間が過ぎ、自身の仕事は朝か夕方以降。「本当にやることが多くて」とおっしゃっていました。

「管理職の業務量が増加している」という話は多方面で聞きます。それを裏付けるのが、産業能率大学が2017年11月に実施した「第4回 上場企業の課長に関する実態調査」。「業務量が増加しているかどうか」についての設問に管理職の58.9%が「増加している」と回答。調査開始以降、過去最高という結果になりました。
参考:http://www.sanno.ac.jp/research/kachou2018.html(産業能率大学) 

2019年4月からは労働安全衛生法が改正され、管理職の労働時間の記録が義務づけられます。つまり、管理職の労働時間も制約がかかり、業務加重の場合は見直しが必要となります。

そこで今回は、管理職、リーダーが「仕事を2割減らすための方法」について考察します。

目次
  1. 業務を見直すために必要なのは「意識改革」
  2. 「今日、成果として何を期待するか」を明らかにする
  3. 今管理職に求められているのは「セルフマネジメント」するための記録

業務を見直すために必要なのは「意識改革」

仕事を減らすことを考える際、最もネックになるのは、管理職自身の意識。それまでの仕事の進め方ややり方を変えられないからです。特に「残業でなんとかこなす」「休日出勤で処理する」ことが習慣化されている人は要注意。既に脳内の時間の枠組みが「残業」「休日出勤」ありきとなっている可能性が大きいからです。

時間の使い方を記録する

そこで大事なことは、自分自身がどのような意識で仕事に取り組んでいるか気付くこと。そのために必要なのは、自分自身の時間の使い方を知ることです。一般的に有効とされているのは過去にさかのぼって書き出していくことです。しかし、意識改革が必要な人は「思い出す時間がないなぁ」と考えてしまい、思い出さないままで終わりがち。

そこでお勧めなのは、「これからの時間を記録していく」こと。今日をスタートに、「何時に」「何をやった」を1週間程度、手帳やノートに書き留めていきます。まずは大ざっぱでも良いので「やったことを書き留める習慣」をつけることが第一歩です。。

「今日、成果として何を期待するか」を明らかにする

「やったことを書き留める習慣」がついたら、そこに次のアクションを加えます。次のアクションは、前日、または、業務開始前に「今日期待する成果」を考え書き出すことです。

「今日期待する成果」は、その日やらなければならない業務項目で構いません。もし余裕があるときは、「その業務が進んだ最も望ましい状態」をイメージし書き留めます。そして、1日の業務が終わった段階で「できたこと」「できなかったこと」を確認し、「できたこと」について「できた理由」や「特にうまくいった点」などを振り返ります。そして、「できなかったこと」については、先送りにしていきます。

「できなかったこと」を分析する

これを数日~数週間続けていくと、「できなかったこと」が残り続けることがあります。そのタイミングで一度検討を加えます。

【本当にやる必要があるか否か】

  • 「やる必要がない」場合

→やめる(廃棄する)

  • 「やる必要がある」場合

→やれない理由は何か?
→自分の苦手なこと、不得意なことが含まれていないか?→得意な人はいないか?
→時間を確保しないとできないか?→周囲に理解を得て時間をつくる
→本当に自分がやらなければいけない仕事か?→他に代わってもらえる人はいないか

「今日期待する成果を書き出す」→「できたことを振り返る」→「一定期間できなかったことへの対応方法を検討する」

これらを手帳やノートに書き留めるサイクルを、1~3カ月続けると、自身の意識、仕事への取り組み、傾向などが把握できるようになってきます。

すると、成果をあげるために必要なことと、そうでないことが自然と見極められるようになっていきます。

今管理職に求められているのは「セルフマネジメント」するための記録

実はこの方法は、『自らをマネジメントするドラッカー流「フィードバック」手帳』(井坂康志著)という書籍をもとに、筆者自身が継続し取り組んでおり、成果を上げている方法です。

筆者が実践したセルフマネジメント方法

この本に出会う前の筆者は、やるべきことが次から次へと増え、常に時間に追われている状態でいつも気持ちが焦っていました。そのせいか精神的に追い詰められ、体調も優れないのですが、そのことに自分でも気付かないくらい感度が鈍っていました。

しかし、資格取得にあたり時間をつくる必要に迫られ、書籍をもとに自身のマネジメントをしなおしたところ、「自分が今日どのような成果を上げる必要があるか」「成果があがっていることは何か」という視点が自らに欠落していたことに気付かされました。

そして、日々「今日期待する成果」を自問自答するようになって以降、成果があがっていることに力を注ぎ、成果が上がらないことは、他者に依頼する、見直すことがしやすくなりました。

この方法のよいところは、一定期間このやり方を続けると、部下にも同様のやり方で仕事を進めてもらうことで、仕事の状況把握やその人に任せたほうがいいのか、他の人に依頼したほうがいいのかを見極めやすくなることです。

よく「不得手や苦手だからといってやめられないこともある」というご意見をいただくことがあります。しかしその場合は、「時間の見積もりに余裕を持っておく」ことや、「ミスや失敗をしやすいポイントをお互いに理解しておく」ことができ、フォロー体制が作れます。

このような取り組みで「記録」が一定量たまってくると、業務を減らすことも(例えば2割)それほど苦労せずに行えるようになります。

まずは、今日取り組んだことの記録からスタートしてみませんか。

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