サービスピックアップ「劇場型説明会プロデュース」
演劇形式で企業の魅力をシンプルに印象づけ、採用の母集団形成を支援
学生優位の売り手市場が続く中、就職活動中の学生は知名度の高い大企業に集まる傾向がある。中小企業は説明会の集客に頭を悩ませているのではないか。
広告代理店「株式会社リンクフォース」は、説明会を「劇場型」にし、演劇を通じて企業の魅力をシンプルかつ印象的に伝えるサービスを展開。自社実績で、説明会の参加者数が前回比21倍という成果を上げ、採用の母集団形成に成功した。
学生の関心を引き、本選考に進む学生を増やすことに成功した理由を、同社マーケティングコンサルタントの緑川愛さんに聞いた【2018年7月31日取材:編集部】。
どのような経緯で劇場型説明会を発案したのですか。
2015年度に自社で初めて16年卒採用を実施した際に、現在の劇場型の前身となる説明会を実施したところ、学生が集まらなかったことがきっかけでした。
当時は0~3人採用の目標を掲げました。社外で女優の活動をしているアルバイトがいたこともあり、そのアルバイトが1時間演技をしながら弊社の事業内容を話す形式で説明会を開きました。説明会の申し込みは25人。説明会参加者は7人、実際の選考に進んだのは5人、内定者は2人という結果に終わりました。少ない学生から内定者を選ぶことになり、自社が「採用弱者」だったと痛感しました。
その後、学生が集められなかった理由を分析。就職情報大手の民間企業が学生を対象に行う「就職観調査」では、「楽しく働きたい」が志望理由の上位に上がります。弊社の説明会は他社の通常の座学形式の説明会より印象的だったかもしれませんが、それだけでは「楽しく働く」イメージは伝わりません。劇と通常の業務説明との時間配分に加え、業務内容や社員紹介など学生に伝える内容が多すぎたことを反省点に挙げました。
新卒採用を「学生をターゲットにしたマーケティング」として捉え直し、「他の企業にはできない、働く楽しさを伝える説明会」を考えたところ、劇は20分に短縮し、劇中で伝えるメッセージを一つに絞る現在の「劇場型説明会」を発案。17年度の18年卒採用から実施しました。
18年卒採用時の実績と、具体的なサービス内容を教えてください。
弊社で初めて実施した2018年新卒採用向け説明会は、伝えたいメッセージを「広告代理店は商品に命を吹き込む仕事」と設定。1時間の説明会は劇が20分、人事担当者による説明は20分、社長との質疑応答を20分で構成しました。演劇の題材は「桃太郎」。俳優2人が桃太郎役とおじいさん役を演じ、広告代理店の業務内容や選考の流れを劇で紹介しました。
この説明会は申し込みが200人で、そのうち74%の147人が実際に参加。うち42%の62人が本選考に進み、内定者は3人でした。前年より大きな母集団を集め、多数の人材の中から内定者を選ぶことができた上に、内定辞退者が出ませんでした。説明会参加者からは「説明会の常識をひっくり返す内容だった」「会社の熱いものを感じ、一緒に働いてみたいという意欲が増した」との声がありました。
サービスとして提供する際は、最初にクライアントの業務内容やこれまでの説明会における課題をヒアリングします。劇場型説明会の重要な要素である「伝えたいことを一つに絞る」作業です。その後は弊社が脚本や音響、劇中の小道具を準備し、説明会の出演者を手配。説明会にクライアントの社員も出演する場合は、演技指導もします。全ての作業は夏頃から準備を始め、翌年3月以降の説明会本番を迎えます。
劇場型説明会の強みや課題点はありますか。
強みはインパクトの大きさと、学生に伝えるべき内容がシンプルで分かりやすいことです。通常の説明会では、事業内容から社員紹介、求める学生像まで説明するため、情報量が多すぎてしまいます。このサービスでは、最初のヒアリングで企業が最も伝えたいことを明確化し、劇中でその言葉を何度も繰り返すような脚本を考えます。さらに、劇中で俳優が説明会に参加している学生に質問し、会話する対話型の演出を行うことで、学生を引き込みます。また、「劇場型説明会」は他に例が少ないため、企業の印象も強くなることが期待できます。
デメリットは、「面白そう」という理由だけで、説明会参加時点で本選考を受ける学生が多く集まる可能性があることです。しかし、母集団が集まりすぎたとしても、説明会後の本選考の手法を工夫すれば、マッチングする可能性の高い優秀な人材を選ぶことができます。弊社では説明会本番後の選考についても支援することが可能です。例えば、弊社の場合は一次選考のエントリー条件に小論文や自作の広告の提出を設定。エントリーシートを提出する通常の選考より、一次選考のハードルを上げて、入社の本気度が高い学生をその段階で絞ることを意識しています。
劇場型説明会は特に、現在は知名度が高くなく、少ない学生から内定者を選ばざるを得ない中小企業にはおすすめしたいです。学生が欲している「この会社で働いたら面白そう」という印象を強める説明会を実現させ、採用の母集団を確保した上で志望度の高い内定者を採用できます。さらに、説明会の段階から企業に対する魅力付けができるため、内定辞退を抑える効果も期待できます。
「演劇」という要素を説明会に組み込むことに抵抗を感じる企業もあるのではないでしょうか。
クライアントの要望に合わせて劇場型にせず、通常の形式の説明会を企画することもできます。例えば、説明会で使うスライドの構成やデザインのみを提案したり、説明会で使う台本を学生との対話型に変えたりすることができます。別のサービスにはなりますが、採用ページのコンテンツライティングや、サイト内のスカウトメールのテンプレート作成を初期費用無料で請け負うサービス「イニシャル・ゼロ」もあります。
学生は、どの企業に行っても同じような説明会ばかりを受けて、疲れを感じているのではないでしょうか。劇場型にすることで、学生は「楽しく働く」というイメージとの融合に驚くはずです。企業にとっては、学生に伝えるべきことをシンプルに伝え、採用活動の第一歩となる母集団を集めることができます。私たちは、劇場型説明会で日本の就職説明会を変えられると信じています。
サービス概要
企画から施行までお任せ(́ゝ∀・`)ノ劇場型説明会プロデュース
https://at-jinji.jp/service/234/253
会社説明会をエンターテイメントショーとして演出するサービス。舞台エンターテイメントのプロ集団が脚本から演出・演技までを手掛け、俳優や社員が出演し、業務内容や企業が学生に伝えたいメッセージを演劇で表現。学生の五感を刺激し、入社志望度を劇的に高める効果が期待できる。
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