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働き方を選べる社会に

人口減少が進む時代の「人材ビジネス」の価値とは何か

リクルートで4年、リブセンスで3年、DeNAで人事として1年半、独立後にもWantedlyやその他の人材ビジネスに関わってきました。そしていまCOOとしてコミットしているキャスターも、業種としては人材ビジネスにあたります。

だいぶ長い間、そして多種多様な人材ビジネスに関わってきたわけですが、人材ビジネスの価値とは何だろう、ということを最近よく考えます。

人材ビジネスの基本は「顧客の人手不足を埋める」こと

人材ビジネスと一口にいってもいくつかの業態があります。代表的な例だけでも求人広告、人材派遣、人材紹介、ヘッドハンティング、BPO(業務請負)etc...いろいろな業態の会社が存在します。また多くの人材ビジネスをやっている会社は1つの業態だけでなく、複数の業態でサービスを提供していることがほとんどです。

なぜほとんどの人材ビジネスをやっている会社が複数の業態を展開するのかというと「何かしらの方法で顧客の人手不足を埋める」ことが人材ビジネスの基本だからです。

もちろん基本的に求職者の希望を叶えてあげるという側面もあるのですが、お金の出処は「企業」であることがほとんどなので、「企業の人手不足」を埋める方法として「企業が求めている人」をいろいろな手段で提供している、というのが人材ビジネスの基本です。

人材ビジネスは何かと敬遠されたり、社会の役に立ってないなどと言われることもありますが私は人材ビジネスは好きですし、本当に介在価値の高い方がたくさんいることも知っています。(特に人事の時は多くの優秀なヘッドハンターやエージェントさんにお世話になりましたし、人生を変えてくれた人もいます)

ただ、この「何かしらの方法で顧客の人手不足を埋める」というビジネス。本当にこれからもそれが価値になるのだろうか、とふと考えることがあります。

人口減少が進む中、企業が求める人材を集めるのは困難



この「何かしらの方法で顧客の人手不足を埋める」という人材ビジネスには致命的な弱点があります。

それは「企業の求める人材を集めないといけないこと」。すごく当たり前のことを言っているように見えるかもしれませんが、人材ビジネスはこの弱点があるので構造上競争がとても激しく、働く人が長時間労働になりやすかったりすると思っています。

なぜこれが弱点なのか。

それは「企業の求める人材は常に同じような人だから」です。企業が求めるのは、「若くて地頭もよくてベンチャーマインドもあって……」といった人や、「経験豊富でマネジメントもできて、でも手も動かせて……」といった人に偏ります。お金を出すからには良い人材を採用したいですから、ベストな人材を求めるのは当然と言えます。

それ自体は悪いことではないですが、みんながみんな求めるような人材はそう多くは存在しません。ましてや、今のように売り手市場だったり、人口が減少している中で、そういった人材を見つけるのは至難の技です。これからどんどん見つけにくくなるでしょう。多少景気の影響を受けたとしても、採用が劇的に楽になることはないのかもしれません。

その状況の中で本当に「企業の求める人材を集めること」が今後も人材ビジネスの価値なのか、というのは疑問です。(それができなくなる可能性は極めて高いと言えます)

求められるのは「多様な人材をいかに活用するか」という視点

これからの人材ビジネスにとって必要なもの。それは「どんな企業でも多様な人材を活用できるようにパッケージングしてあげること」なのではないかと思っています。

事実としてすでに人口は減っています。さらに2021年には東京の人口も反転し減っていく、と言われている中で「みんなが求めている人材」を採用していくこと、ひいてはそういった人たちのみでチームを作っていくことの難易度が飛躍的にあがっていきます。

だからといっていきなり「じゃあ全員リモートの人採用しましょう」というのもハードルが高い。なぜなら、そういった人たちと一緒に働いたことあるチームはまだまだ少ないからです。

そういった状況で、今までのように、みんなが求めるような人を採用するのは難しい。それでも、今後の人材ビジネスは、

”いきなり多様な働き方の人材ばかり採用するのも大変ですよね。そこで、御社が活用をしたことがない人材とでも働きやすいような仕組みを用意してみましたので、一回やってみませんか?”

といった提案を、人材ビジネスとしてはやっていかないといけないのかなと思います。

企業が「働く人の多様化」に対応できる状態を作りたい



現代は「個人」が主役の時代に移ってきています。それは「働く」ことにおいても同様です。働く人はどんどん多様になっていきますし、どんどん細分化していくだろうと思います。この流れを止めることは不可避です。

そんな時代に、企業としてそういった多様な人材をどう活用するかが求められます。ただ、これはすぐにできる訳ではないですし、会社によった事情もあるでしょう。

だからこそ、人材ビジネスに携わる私たちが「多様な人材を誰でも活用できるようにうまくパッケージング」してあげること。言い換えれば「どの会社も自然と多様な人材を活用している状態を作れるか」がとても大事になるのではないかな、と本気で思っています。

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