働き方を選べる社会に

その制約、本当に必要ですか? 経営戦略として「働き方」を考える時代

週10時間勤務×リモートワークで新規事業が進められる

先月、Twitterでこんな投稿をしたところ4000件を超える「いいね」と1500件近くリツイートされ、とても話題になりました。

「いま、弊社で元リクルートの女性で週10時間だけ働いてくれてる人がいるのですが、その時間だけだけど新規事業バンバン進めてくれてて、、、こういう人が時間と場所の制約によって仕事できないというのは控えめに言って社会的な課題だなーと思う。リモート×週10時間でも新規事業できるんですもん」 石倉秀明@kohide_I(Twitter)

この方は現在も私が経営する働き方ファームで新規事業を担当してくれています。彼女が立ち上げる新規事業の適任だと思ったので配属しただけで、自分や弊社にとっては当たり前のことなのですが、非常に反響が大きく、驚いているところでもあります。

大きな反響になった要因として、以下の2点が大きかったのではないかと思います。

  • 週10時間という制約の中で新規事業を任せている点
  • またその制約の中で新規事業ができるくらい優秀な人がリモートであれば集まる点

全員がリモートワークで働く会社を経営していると、まだまだリモートワークに関する誤解や認識のズレがあるなと思うことは多いです。中でも、まだまだ何かしらの事実でオフラインで働けない人が、どうにかして働ける救済措置=リモートという認識が非常に多いと感じていまう、です。

確かに弊社では家族などの事情で地方に移住した方やお子さんが小さくリモートだからフルタイムで働ける社員も多いのは事実。

だからといってリモートワークは「何かしらの事情でオフラインで働けない人がやむを得なくとる働き方」ではありませんし、弊社としてもそのような人だけが選ぶ特権にするつもりもありません。

働き方を柔軟に設計することが「経営戦略」の一部になる

これからの時代、リモートワークや働き方を柔軟に設計することは「経営戦略」の一部として非常に大きなウェイトを占めます。

ましてやコスト削減のため、ということは全くありません。

今後、人手不足がさらに悪化し、中小企業は特に「働き方を柔軟にせざるをえない」時代に突入します。その際に、オフィスにいてもらわないとできない、フルタイムじゃないとダメ、と言っていると採用自体がおぼつかない、全く人が採用できない、そういう時代になります。

「働き方変えたほうが良いよね」ではなく、「働き方を変えないとまずい」という局面は、もうすぐそこまできています。

私が代表を務めている株式会社働き方ファーム、さらに親会社の株式会社キャスターでは、300名以上の社員が全員リモートワーク、副業自由、雇用形態選択自由、ホラクラシー型の組織など…経営戦略として「働き方」を設計し、会社を運営しているのですが、今回は実際にリモートワークを導入する経営上のメリットをいくつかご紹介していきたいと思います。

企業がリモートワークを導入する3つのメリット

1.採用力が圧倒的に向上する

現在の会社経営において、人口減少や働き方の自由化に伴い、採用をはじめとした「人」の調達が難しいことはいうまでもありません。

株式会社キャスターと株式会社働き方ファーム2社によるキャスターグループは主力事業としてオンラインでのアウトソーシングを提供しているので常に採用をしていますが、創業して3年半の会社に毎月1000人前後の応募が来ます。スポットで働く人の募集ではなくフルタイムの社員募集に、です。

しかも応募来てくださる方は経歴的にも優秀な方が多く、大変申し訳ないことに毎回多くの方に、泣く泣く採用をお断りするような状況です。

この状況から分かることは、リモートワークであれば今までの経験やスキルを活かして全力で働ける、働きたいという方がまだまだいる、ということです。

2.オープンなコミュニケーションにより「現場」の情報が見やすくなる

リモートワークで働く場合、基本のコミュニケーション手段はチャットになります。チャットツールの中が職場=オフィス、ということになるわけです。

事業やチーム単位でオープンなグループを作り、その中で仕事のやりとりを基本全て行なうことが前提になり、会社で行われている全ての業務がオープンチャンネルになっているグループを見ればわかる状態になっています。(原則、個別DMなどで仕事のやりとりをすることを禁止しています)

もちろん役員や組織長もそのグループに参加しているので、黙っていても「現場」で何が起きているかといった情報が入ってきます。

これは実際に全員リモートという環境で働いてみて気づいたことなのですが、全員リモートという環境の方が、オフラインで働いている時よりも圧倒的に現場のことが見えやすくなっています。

オフラインで働いていたら会議で報告されないことはわからない、見えないですが、オンラインであれば会議やミーティングがなくても見えること、入ってくる情報が多く、スピード感を持って意思決定することが求められる環境に向いていると思います。

3.場所や時間が自由になるので、「役割」と「結果」だけでつながれる

リモートで会社をやっていることを話すと必ず聞かれることに「評価はどうやっているのか」という項目があります。

結論から言うともちろん可能なのですが「評価できるかどうか」よりも「会社と個人の関係性の違い」を認識することが重要です。

リモートで働くと「場所」は完全に自由になります。

また「実際にどのくらい業務をしたのか」は申告はしてもらうものの、完全に全てを把握することはなく「時間」もオフラインで働いている時に比べ自由になります。そうなると、会社と働く個人として約束することは「役割」と「結果」のみということになります。

会社はこういう「役割」でこういう「結果」を期待している、その結果いくらの給与である、ということを明示し、社員はそれを約束する。「結果」が十分に達成された場合は給与は上がるし、達成できなければ給与は下がる、そういったシンプルな仕組みになっていきます。

何時間働けるとかどこに住んでいるかなんて全く関係なく、フラットに「何の役割をしていてどんな結果が出たのか」だけで会社は判断すればいいですし、社員としてもそれ以外のことは関係ありません。

だからこそ、時短だろうが、海外に住んでいようが「実力があり、その仕事に適任であればアサインすればよい」というのが基本的な考え方になり、採用も非常にシンプルになります。

キャスターグループには社員として働きながら自分の会社を経営していたり、時短で働いていたり、いくつかの仕事をしていたり、のようなメンバーが多数いますし、会社へのコミット時間に関係なく「役割」とそこに求められる「結果」が出せていれば問題ない、という考え方です。

リモートワーク導入の最大の障壁は「マインド」

一方、リモートワークを導入しようという話になると「サボったらどうする?」「マネジメントがしにくい」などの話になることがまだまだ多いのも事実。

オフラインの時はサボることを心配していないのに、オンラインになるとサボることを心配しはじめる、、、生産性や会社として課題がありそれを解決するための手段のはずなのにマネジメントのしやすさを考えるetc、、、

やはり新しいやり方なので、そういった不安な気持ちになるのも無理はないと思います。

しかし、実際に3年以上リモートワークの会社を経営して思いますが、「どこ」で働いているかが要因で問題が発生することはありません。

もちろん人数も増えてきたのでそれなりに組織の問題は起こりますが、オフラインで起きているのと全く同じ問題ですし、オンライン特有という問題はないんだなと実感しています。

リモートワークを導入する際の障壁は、リモートワークを特別なものにしてしまう、非常に難しいものに捉えてしまうというマインドや考え方であることがほとんどだな、と思います。

もちろんオフライン前提ではないのでルールや考え方を変えないといけない部分はありますが、逆にいうと前提がしっかり整ってしまえば「誰にでも」できる働き方であり、特別なものではありません。

今の「普通の働き方」は、ここ数十年の「普通」でしかない

オフィスで集まって働くという今我々が「普通」と思っていることは、ほんの数百年前はオフィスで働くということはなく、長くてもここ数十年の間にできた「普通」であって、当時の人たちがみんなが当たり前に働けるように作ってきた前提の上に成り立っているものです。

オンラインありきで働くということを前提に、「どうやったらできるか」を考え、1つずつ実践してみることで「働き方」は変えられると思います。

今から少しずつでも経営戦略としてどういう「働き方」を提供するのかを考えてみてはいかがでしょうか?

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