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コラム

残業しない仕事の進め方


業務効率化で残業削減 いますぐできる3つのポイント

2015.09.11

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前回お伝えした「残業しない仕事の進め方」について、今回は一歩踏み込んで、仕事の「スケジュール」「プロセス」「ツール」という3つの観点から実践的なアイデアを提案したい。普段何気なく行っている仕事について新たな視点を少し持つだけで、その効率性が大きく変わることを実感していただけるのではないだろうか。

目次
  1. 業務スケジュールの最適化
  2. 業務プロセスの最適化
  3. 業務遂行ツールの最適化

業務スケジュールの最適化

「先んずれば人を制す」ということわざがあるが、これはビジネスにも当てはまる。常に先を見通してスケジュールを立てることで、仕事をかなり効率的に進めることができるようになる。

(1) 先手を打ってスケジューリングする

同じ種類の仕事をまとめて一気に行うというのは効率化の鉄則である。例えば、会議とデスクワークが交互に入っているスケジュールやバラバラと予定された出張は、仕事の連続性が途切れるだけでなく移動による時間のロスも生む。こうした事態を防ぐには、相手のスケジュールがまだフレキシブルな2~3週間先の日程に自ら会議や出張の予定を投げかけて能動的に調整を図ることが有効である。

(2) スケジュール変更は2週間単位で行う

仕事の遅延や緊急案件のためにスケジュールの修正を余儀なくされることは意外と多い。こうした時、通常は次の仕事のスピードを上げて対応するが、そのスピードアップが仕事の質の致命的な低下を招いて、結果的にその修正に余計な時間を要することがある。この負のスパイラルに陥らないためには、1~2週間のスパンでスケジュールを俯瞰し、二次的影響の出にくい単純作業などの効率化によって、遅れを挽回することが大切である。

(3) 企画業務は孤独な時間に行う

クリエイティビティを要求される仕事を効率的に行うためには、集中力を高められる環境を確保することが大切である。例えば、人より1時間早く出社して静かなオフィスを独り占めしたり、逆に出社を1時間遅らせて自宅で仕事を済ませたりすると良い。もし、既にオフィスにいる場合は、時間を決めて会議室に一人で籠るといった方法が効果的である。また、アイデア出しであれば、通勤時間や入浴中、就寝前などの邪魔の入りにくいスキマ時間を有効に活用するべきである。

(4) 各業務の対応時間を決める

新着メールのポップアップほど業務効率を下げるものはない。仕事の連続性を阻害されると、再び集中するまでに実はかなりの時間を要している。そのロスを防ぐためには、メールに対応する時間帯を決めて、それ以外の時間はメールを見ないという割り切りが必要になる。事実、業務効率の高い人は、ランチ前や夕方、帰宅前などの集中力が低下しやすい時間帯に集中的にメールチェックをしていることが多い。

業務プロセスの最適化

「急がば回れ」ということわざが示す通り、多少遠回りに思えても適切なプロセスを踏むことは、最終的に早くゴールに着くという意味においてとても重要である。

(1) アウトプットイメージをすり合わせる

曖昧な解釈で仕事を始めると、最終的な成果物が関係者の期待や要望に沿っておらず、修正の必要に迫られることになりやすい。したがって、仕事を始める前には必ずアウトプットの様式や要件を細部にわたって詰めておくことが重要になってくる。また、一度決めた仕様であっても状況の変化に伴って関係者のリクエストが変わることもあるので、作業の中間地点で再度アウトプットイメージを細かくすり合わせるべきである。

(2) いきなり仕事に取り掛からない

例えばビジネス文書を書くとき、いきなりワードを立ち上げてはいけない。まずは、A4用紙にその文章全体で何をどのように伝えたいかという設計図を描くことが重要である。この時、特に「What」、「Why」、「How」の3点について構造的に整理するとよい。ここでロジック破綻しないように精緻に設計図を仕上げてから文章を書き始めると、書いている途中でストーリーがブレることがない。なお、この方法は企画書などを作成する際にも当てはまる。

(3) 拡大性に注目する

一般的に、“緊急性”や“重要性”といった観点で仕事の優先順位を決めがちであるが、実は、長期視点で仕事を効率化するためには“拡大性”に着目する必要がある。具体的には、放置すると問題が大きくなっていく可能性の高い案件を先に処理するということだが、例えば、職場の些細なトラブルへの対応などが当てはまる。たとえ小さな問題であっても、飛び火して拡大しそうな案件であれば先に解決しておく方が、後のムダな作業の発生を未然に防げるという観点から効率的な仕事術と言える。

業務遂行ツールの最適化

「立っているものは親でも使え」というやや乱暴な言葉があるが、仕事が早い人はさまざまなツールを実に効果的に使いこなしている。

(1) 積極的にコピペを多用する

日本のビジネスパーソンは自前主義の傾向が強いが、優れた先例は積極的に活用したい。例えば、メール文書やビジネスレターのひな形をいくつか持っておくだけでも、1文書作成あたり数分単位の時間はセーブできる。さらに、企画書や提案書も基本フレームがあれば、コンテンツを差し替えるだけで量産することが可能になるため、自分の仕事にあったフォームを3~4種類はストックしておきたい。

(2) PC周りの道具をカスタマイズする

会社から与えられたビジネスツールを利用するのが会社員の基本ではあるが、セキュリティやコンプライアンスの問題がない範囲において自分流の道具を使うことを推奨する。例えば、キーボードやマウスを替えるだけでもタイピングスピードの向上や疲労軽減による作業効率の向上が期待できる。また、PCのユーザー辞書登録の活用も積極的に活用したい。1変換あたりでは秒単位の削減だが、積もり積もれば大きな削減効果となる。

(3) ITツールを使いこなす

優れたITツールの導入はビジネス効率の向上に大きく貢献するので、可能な範囲で投資をするべきである。例えば、

  • 会社のメールシステムとスマホの連動
  • Web会議システム
  • Web日報共有システム
  • Webスケジュール管理システム
  • クラウド型プロジェクト進捗管理システム

など、個人の業務やチームでの情報共有に便利なツールは枚挙に暇がない。それぞれの組織に合ったサービスの導入ができれば、業務効率は飛躍的に向上するはずである。

 

さて今回は、残業削減に向けた“業務効率の向上”について少し踏み込んでお伝えしてきたが、どれも今すぐできることばかりである。もちろん、今回ご紹介した着眼点以外にもフォーカスすべき点は多くあると考えられるので、それぞれの職場や個々の業務特性に応じて一度じっくりと検証されてみてはいかがだろうか。


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執筆者紹介

桐田博史(きりた・ひろし)(ブライトゲート株式会社代表) 大学卒業後、国内大手自動車メーカーにて11年HR領域を幅広く担当。その後、外資系トータルヘルスケア企業の採用部門において新卒・ミッドキャリア・ハイキャリアMBA等の採用業務や新人トレーニングなどをマネージする。2014年7月、ブライトゲートを設立。

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