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人材の供給源、「リファラル採用」と「Indeed」が群を抜く – 米人材協会

2017.07.14

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全米人材マネジメント協会(SHRM)は先ごろ、米人事ソフトウェア企業シルクロードが発表した2016年度版「Sources of Hire」報告書について報じた。「Sources of Hire(採用ソース)」とは、人材の供給源のことで、採用に至った人材がそのポジションに応募するにあたって利用した情報源を指す。

今回の調査では、社員の紹介・推薦による「リファラル採用」と、求人検索サイト「Indeed」が、いずれも採用件数全体の3割以上を占め、他と比較して著しく採用実績の多いソースであることが示されている。(以下、抄訳)

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リファラル採用が全体の3割以上を占める

この調査はシルクロードが毎年実施しているもので、今年は求職者約1400万人、面接65万件、採用33万件、企業1000社が対象となった。

報告書では採用ソースの種類を、「社内ソース」と「社外ソース」の2つに大別。社内ソースに含まれるのは、リファラル採用、人事異動・昇進、リクルーターによるスカウト採用、自社サイトの採用ページなどで、社外ソースに含まれるのは、求職情報サイト、求人SNS、人材エージェンシー、大学の採用説明会、就職シェア、地域情報サイトなど。

まず社内ソースを見た場合、採用件数が最も多かった採用ソースは「リファラル採用」で、社内ソース由来の採用全体の45%を占めていたほか、社内・社外ソースを合わせたすべての採用でも、3割以上を占めてトップだった。これに続く社内ソースが、「人事異動・昇進」、「リクルーターによるスカウト採用」だった。

リファラル採用は、転換率・定着率・コスト効率などが高い

シルクロード社の製品開発担当副社長のアンバー・ハイアットは、リファラル採用の有効性について、「転換率(面接実施者のうち、実際に採用につながった人の割合。採用者数÷面接者数×100)」と「入社後の定着率」がとりわけ高い点を挙げ、さらに「コスト効率」、「採用のリードタイム」の観点からも優れた採用手法だ、とコメント。

一方で人材紹介会社HRUのティム・サケットは、リファラル採用は一貫してその有効性が示されているにも関わらず、いまだに十分に活用されていないことを指摘。「採用件数が最も多く、採用指標の質も最高のソースであるのに、リファラル・プログラムの広告や自動化は、他ソースと比較して、多くの企業で最も予算配分が手薄な分野だ」と述べている。

Indeedは有効な採用ソースだが、転換率の面では社内ソースに劣る

社外ソースでは、求人検索エンジン「Indeed」が、社外ソースによる採用全体のほぼ3分の2を占め、他のソースを圧倒する結果となった。社内・社外ソースを合わせたすべての採用でも約3割を占め、リファラル採用に次ぐ第2位となっている。社外ソースでこれに続いたのが、求人SNS「Linkedin」、求人サイト「CareerBuilder」だった。

サケットはこの結果について、Indeedの有用性を認める一方で、同サイトを含めて社外ソースによる採用は、一般的に転換率がさほど高くない(面接件数に比べて、採用件数が少ない)ことを指摘し、「単純にサイト訪問者が多いからと言って、社外ソースに多くの予算を費やすのは無駄使いになりかねない」と述べている。

このサケットの指摘は調査データにも如実に表れている。面接実施件数だけを見た場合は、社外ソース由来が62%、社内ソース由来が38%だったのに対して、採用件数では、社外ソースが48%、社内ソースが52%と両者の割合が逆転している。これは社内ソースによる候補者の方が、面接実施後に実際に採用に至るケースが2倍多いためだ。

「社内ソースの転換率が高いのは、社外ソースと比較して、候補者側が企業文化などの点で十分に情報を備えてくるためだ」とハイアットは指摘。一方で、社外ソースによる候補者の優位な点は、既存の社員とは異なる思考法やスキルセットを持ち込んでくれることだと述べている。

求職者はオンラインの情報源に頼っている

採用ソースを「オンライン」(キャリアサイト、求人検索エンジン、求人SNSなど)と「オフライン」(人材エージェンシー、大学の採用説明会、就職フェア)という区分で比較した場合、前者の方が著しく採用実績が多く、面接件数では全体の86%、採用件数でも72%を占めていた。

「この調査結果は、我々がデジタル時代に生きている事実を改めて裏づけするものだ。採用候補者とはすなわち顧客であり、彼らが求めているオンライン体験は、日程調整の利便性やサイトの使いやすさ、リアルタイムのコミュニケーションなどだ」とハイアットはコメントしている。

参考:Employee Referrals Remain Top Source for Hires (June 23 2017)|SOCIETY FOR HUMAN RESOURCE MANAGEMENT

翻訳編集=櫻谷知央

【編集部より】国内外で存在感を増すリファラル採用について、詳しい記事はこちら。

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