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コラム

グローバル人材の要諦と輩出(3)


海外でも国内同様のスキルを発揮できるための「3つの力」とは?

2017.06.28

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「海外でも国内同様に仕事ができる力」は3段階に分けられる

前回の本稿では、「グローバル人材」を構成する「プロフェッショナル(P)」軸」と「インターカルチュラル(I)軸」のうち、P軸を構成するリーダーとしての要件を、『意欲』『能力』『人格』の3つに分け、それぞれについて簡単に論じた(リーダーになるには、まずは「人格者」であれ)。今回は、もう一つのI軸について考えてみよう。

I軸を一言で表すなら、「海外でも国内同様に仕事ができる力」である。それは大まかに以下3段階に分けることができる。

  • Interest(興味):海外のことに興味が無いわけではないが、通常は頭の中に存在しないレベル。できれば関わりたくない、というのが本音。
  • Knowledge(知識):出張や旅行の経験から、現地のことをある程度論じることができるレベル。仕事に活かせるほど知っているわけではないが、できればもっと関わりたいとも思っている。
  • Insight(洞察):現地に何年も住み、あるいは出張を頻繁に繰り返すことで、相当詳しくなっているレベル。「第2の故郷」よろしく現地に自然に溶け込み、国内とほぼ同じ感覚で仕事ができる。

P軸を大きく3つに分けたように、I軸も3つに分けてみよう。『グローバル構想力』『語学力』そして『現地力』だ。

グローバル構想力

『グローバル構想力』は、グローバル人材がまず持つべきパラダイム(世界観)である。ターゲット市場を考える時、事業戦略を考える時、自社のビジョンや組織を考える時、あらゆる構想を、自然と世界レベルで行うことのできる力が、グローバル構想力である。なにかにつけ「日本の方がやっぱりいいな」と日本を比較上位に置こうとしたり、「我が社は日本企業なのだから海外では国内同等というわけにはいかない」などと限定的に捉えたりしていては、グローバルな発想はおぼつかないであろう。様々な文化、発想や手法の違いをそのまま素直に受け入れ、地理的にも機能的にもフラットに、より高い視座からダイナミックに考えることのできる能力こそが、グローバル構想力である。

語学力

『語学力』は、文字通り現地の言葉を操る力である。特に、国際共通語である英語と、現地で日常的に使われる言葉の、2カ国語をマスターしたい。ここで「マスター」というのは、2つの意味を持つ。まず英語に関しては、かなり高いレベルだ。読む・書く・話すにおいて、母国語である日本語に近いレベルを期待したい。仕事をする上で、たとえば、

  • 社内外の問題について詳しい状況説明と問題指摘・解決策提示ができる
  • 微妙なニュアンスを伴った顧客からの要望について、異文化を背景とした海外の同僚に説明ができる
  • 出張報告や社内提案書など、仕事に関わる全ての文書が短時間で作成できる

といった、内容的に難易度は多少高くても、日本語で話したり作文したりする限り支障は無いという内容を同じように英語でもできる、というレベルである。英文契約書を一から作成することは、その専門職でない限り(日本語であっても)難しいだろうが、作られた契約書のドラフトを読んで十分に咀嚼し、改善点を指摘して英語で交渉するくらいはできないと、厳しいようだが話にならない。

現地の言葉、いわゆる第二外国語と呼ばれるものについては、一般的には英語ほどの力は求められないだろう。ビジネスの高いレベルでの仕事は、英語で事足りるからである。しかし、現地でリーダーシップを発揮するためには、比較的複雑な内容まで現地の言葉で語れるレベルには達しておきたい。なぜなら、英語はあくまでも国際的な共通言語であり、英語を母国語としない国のドメスティックな現地スタッフは、日本人の多くがそうであるように、英語を自由に操れないケースがほとんどだからだ。

「リーダーに最も必要なのはコミュニケーション力である!」などと言いながら、自分は現地の言葉が話せなくて、片言の挨拶とボディーランゲージ、あるいは英語や日本語が話せるスタッフを経由した間接的な会話のみでコミュニケーションをした気になっている日本人管理職も多い。言葉は「世界観」であり、「発想の源」であり、「文化の礎」である。日本語や英語に無いコンセプトが、現地語には必ずある。日本語にも、「カイゼン」「ものづくり」「おもてなし」「筋を通す」「粛々と」「やっぱり」「五月晴れ」など、英語になりにくい表現は山ほどある。現地語を、現地スタッフとお昼を食べながら気軽に会話できるくらいに操りたいものである。

現地力

最後の『現地力』は、文字通り現地の様々な事象に関する知見である。どの国であれ、現地のことが相当深いレベルまで分かっていないと、仕事にならない。「相当深い」とは、たとえば、

  • テレビや新聞で、日々のニュースが難なく追える。職場で現地スタッフとの話題に出して意見交換ができる
  • 街中の広告を見て、それがターゲットとする消費者層と、そのコピーの表現のセンスの良さが理解できる
  • 現地の土地勘はもとより、生活感が身についており、久しぶりに日本に帰るとむしろ違和感を感じる
  • その国の歴史・文化、社会事情や政治・経済など、一般常識的なことを現地人と意見交換できる程度には知っている

といったレベルである。このレベルの現地力は日本にいながらの耳学問ではダメで、実際に現地に住み圧倒的な情報量のなか体で覚えないと身につかない。逆に言えば、「グローバル」と言いながら世界のあらゆる地域に精通している人は、非常に稀だとも言える。1都市に5年住んだとして、生涯キャリアの中で“制覇”できるのはせいぜい5~6カ国だ。結局、「グローバル」とは「ローカル」の集合体なのだから。

まずは現地で経験を積むべし

上記3つの能力をどのように身につけるか。『語学力』と『現地力』は、もちろんベストなのは現地に住むことだ。日本で語学学校に何年通ってもさっぱり身につかなかった言葉も、現地に住んで現地の学校に1カ月も通えば、生活に必要な基礎レベルは軽く超えることができる。インプットの量が圧倒的に違うのだから、それは当然だ。『現地力』は上述の通り、現地に行かないとリーダーとして必要なレベルに達するのはまず無理だ。一方、最初の『グローバル構想力』については、必ずしも現地に行けばよいというものでもない。現地でローカルに溶け込んだところで、日本と現地の2カ国については詳しくなるだろうが「グローバル」な発想力が身につくわけでもないからだ。

グローバルな発想力を身につけるには、様々な人種が集まるグローバルな場所に短期間でも良いから身を置いて、多くの国々の様々な違いを体感することが重要である。それを具体的にどうするか、次回論じることとしよう。

執筆者紹介

松浦恭也(まつうら・やすなり) プライスウオーターハウスクーパース(ロンドン&東京)でM&A戦略および事業再建業務に従事した後、株式会社グロービスで組織開発・人材育成コンサルティングに従事。ディレクター兼大阪オフィス代表を務めた後独立し、現在グローバルアーク・コンサルティング株式会社代表取締役。JOHNAN株式会社社外取締役。京都大学経営管理大学院客員教授。同志社大学国際教育インスティテュート嘱託講師。米国リーハイ大学「Global Village」プログラム日本代表兼招聘講師。 グローバルアーク・コンサルティング株式会社

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